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三流は占いに依存し、二流は占いをバカにする…ビルゲイツ、松下幸之助クラスの超一流の占い活用法

プレジデントオンライン / 2023年9月28日 6時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/ra2studio

占いを活用する成功者が多いのはなぜか。占い師でキャリアコンサルタントの早矢さんは「仕事のできる人は、占いに正解を求めたり頼り切るのではなく、参考にして自分のプランをブラッシュアップしている。占いに関心を持つきっかけとしては、ある年齢を迎えて自分の人生の『限界点』を感じるようになり、それに戸惑ったり、あがいてみたくなったときが多い」という――。

※本稿は、早矢『世界のビジネスエリートが身につける教養としての占い』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

■「答えあわせ」のツールとして自分のプランを磨く

占いについて、こんな言い伝えがあります。

「貧しい者は占いに依存し、向上心のない者は占いをバカにする。富める者は占いを利用している」

この言葉が必ずしも真実だとは思いませんが、古今東西を問わず、「富める者」の多くが、占いを賢く利用していることは確かなようです。

歴史上の偉人から、ビジネスの成功で莫大(ばくだい)な財産を築いた人、現代のビジネスエリートまで、多くの成功者が占いと親密な接点を持っています。

私のところに定期的に相談に来る人の中には、有名企業の経営トップや一流大学を卒業した大企業のエリートサラリーマンがいます。

彼らに共通する特徴は、占いに判断を委ねるのではなく、占いを「答え合わせ」のツールとして活用していることです。

ある企業の経営トップは、年度末や年末年始などの節目の時期を迎えると、必ず相談にやってきます。

「来年は新しい事業を始めて攻める年にしようと思っているが、どうだろうか?」

新たなビジネスをスタートさせる前に、会社やご自身の運勢をチェックして、自分の考えが本当に正しいかどうか、答え合わせをしているのです。

鑑定の結果が「来年は攻める年」と出れば、勇気を持って前に踏み出します。

仮に、「来年は守る年」と出たとしても、それで計画を中止するわけではありません。

「来年は、どんな事態が待ち受けているのか?」
「どんなことに気をつければいいのか?」
「どうすれば、新しい事業を成功に導くことができるのか?」

新たなビジネスの成功に向けて、さまざまな角度から検討材料を探すなど、細心の注意を払っています。

仕事のできる経営者は、占いに正解を求めたり、頼り切るのではなく、占いを「参考」にして、自分のプランをブラッシュアップしているのです。

■エリートが占いに目を向ける理由は「危機感」

大手企業に勤めるビジネスエリートの場合は、「ライバルとの出世競争の行く末」や「社内の派閥争いで、どこの陣営に入ればいいか?」などの生々しい相談が少なくありませんが、最近では、新たな傾向も出始めています。

その背景にあるのは、日本が先行き不透明な時代を迎えていることです。

日本を代表するような有名企業に勤めていても、「このまま今の会社でサラリーマンを続けることに危機感を感じる」という人が増えています。

「将来的には海外に移住したい。この先、10年くらいの流れを知って、タイミングを見計らいたい」(商社・30代男性)

この男性の関心は、現在の仕事よりも将来の生活設計に向けられており、「自分は海外に縁のある星を持っているのか?」、「海外移住という考え方は間違っていないか?」など、占いを参考にして、日本脱出のチャンスを狙っています。

この他にも、「副業が好調なので、どこにいても仕事ができる流れを作ってから会社を辞めたい」(ゼネコン・40代男性)と考えて、5年後や10年後のキャリアプランを練っている人や、「投資を始めようと思っている。自分が投資に向いているのか、占ってほしい」(電子機器・30代女性)という人もいます。

最近では、日本経済の長期低迷を反映しているのでしょうが、男女を問わず、「投資」に関連した相談が増える傾向にあります。

終身雇用が当たり前とされ、年功序列によって給料が増えていた時代には、会社の中で「いかに生き残るか?」が一番の関心事でしたが、時代の多様化が進んだことで、「会社に執着する」という意識は少しずつ薄れているようです。

それは一流企業に勤めるビジネスエリートであっても例外ではなく、「今の会社にいることが、最良の選択なのか?」と現状に不安を感じている人も少なくありません。

「自分の新たな可能性を見つけたい」

こうした思いの高まりが、彼らの目を占いに向かわせているように感じています。

仕事を変えるか続けるか、どちらかを選ぶイメージ
写真=iStock.com/takasuu
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/takasuu

■「泣き面に蜂」でも相談できる相手は意外といない

仕事ができる優秀な人であれば、自分の身の回りで起こる問題に対して、まずは「自力」で解決しようと考えるのが普通でしょうが、必ずしもそれができない場合があるようです。

一つは、さまざまな問題が「複合的」に折り重なってしまうケースです。

職場の人間関係に悩んでいるにも関わらず、ご本人や家族の病気が発覚したり、降格トラブルに直面しているときに、仕事のパートナーやチームのメンバーとの間で深刻な揉め事が起こるなど、問題が二重、三重に続発することは日常的に起こります。

まるで「泣き面に蜂」のような状態になっても、それを率直に相談できるような相手というのは意外といないものです。

ビジネスエリートに限らず、日ごろから占いを意識したことのない男性が、私のところに相談にやってくるのは、こうした問題が山積している場合が多いようです。

男性が既婚者であれば、占い好きな奥様がご主人の様子を心配して、「夫が抱えている問題を占ってほしい」と依頼されることも少なくありません。

奥様が家に帰って鑑定内容をご主人に伝えたところ、興味を持ったご主人が今度は一人でいらっしゃって、長い付き合いが始まる……ということもよくあります。

■40代後半の「ラストチャンスに、もう一花咲かせたい」

もう一つの自力で問題解決ができないケースは、年齢が関係しています。

男性であれば、40代の後半になると、一般的には転職もままならない状況を迎えますが、身体的にも精神的にも元気であれば、「ラストチャンスに、もう一花咲かせたい」と考える人が多いようです。

そうは思っても、自力だけで「何とかできること」には限りがあります。

そうしたリアルな現実に直面して、占いに関心を持ち始める人が多いようです。

私のもとに初めて相談に来た男性に理由を聞いてみると、次のような答えが返ってきました。

「やりたくない仕事を我慢してやっていれば、何とか会社に残ることはできるが、やりがいがまったく感じられないので何とかしたい」(生命保険・50代)

「早期退職を勧告されたが、転職しても収入が下がるのは目に見えている。会社にしがみつくべきだろうか? 転職もままならないため、起業も考えているが、自分は起業に向いているのだろうか? もし起業するならば、どんな方面がいいのか?」(医薬品・40代)

「出世街道を外れたので、近いうちに肩たたきに合いそうな気がする。どんなことが起こるのか、今後の自分の運勢を知りたい」(精密機器・50代)

人は誰でも、ある年齢を迎えると自分の人生の「限界点」を感じるようになりますから、それに戸惑ったり、あがいてみたくなるのも無理はありません。

誰でもいいから自分の悩みを聞いてほしい……と感じ始めたとき、多くの人が占いの存在に気づくのかもしれません。

階段に座って考え込む男性
写真=iStock.com/PonyWang
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PonyWang

■深く考える人は「目に見えない存在」にも意識を向ける

昨年のことですが、長く大学教授をされていた方が、「リタイア後のこれからの活動や生活について、西洋占星術を通して考えてみたい」と依頼を受けました。

遠方にお住まいのため、リモートでの鑑定となりましたが、「若い頃に西洋占星術に興味を持って少し調べたことがあり、時間ができたので、改めて興味を持ち始めた。まずは自分のことを占ってほしい」ということでした。

この元大学教授に限らず、いわゆるインテリと呼ばれる人たちには、占いに興味を持ち、その仕組みを熱心に勉強したり、実際に占い師に鑑定を依頼する人が少なくありません。

その理由を聞いてみると、「世の中の仕組みを知れば知るほど、人間は自然や宇宙の摂理など、何か大きな力によって動かされていると感じることが多くなり、そうした流れで占いに興味を持つようになった」という意見が大半を占めます。

実際、京セラや第二電電(現・KDDI)を創業した稲盛和夫さんや、パナソニック(旧・松下電器産業)グループ創業者の松下幸之助さんなど、「経営の神様」や「カリスマ経営者」といわれるような人たちは、その著書の中で幾度となく宇宙やスピリチュアルな存在について言及しています。

すべての優秀な経営者に共通しているわけではありませんが、物事を深く考える人ほど、その思考の果てに「目に見えない存在」にまで意識を向けていたようです。

いくら経験豊富な経営者であっても、選択と決断の際には、自分の「直感」(感覚的に感じ取る能力)や「勘」(経験によって感じ取る能力)、「ひらめき」(瞬間的に思い浮かぶこと)に頼らざるを得ない局面があります。

そうした状況で判断材料の一つとして活用したのが、占いであり、神仏や風水であったといわれています。

■歴史上の偉人は、占いをどう活用していたのか

優秀な経営者やインテリ層に限らず、大きな功績を残した人たちは、どのように占いを活用していたのか?

ここからは、歴史に名を残すような偉人たちの占いとの関わり方をお伝えします。

紹介するのは、戦国武将の「武田信玄」と「徳川家康」、カリスマ経営者の「松下幸之助」、現在もビジネスの最前線で活躍する「ビル・ゲイツ」といった4人のレジェンドです。

いずれも伝説的なエピソードですから、語り継がれている間に多少の誇張が含まれている可能性はありますが、その占いとの関わり方には興味深いものがあります。

◆武田信玄――「手相占い」で戦術や戦略を立て、情報戦を勝ち抜く

武田信玄は、占いを戦いに活用した戦国武将として知られています。

占い師の助言によって、「晴信」から「信玄」に改名したのは有名な話ですが、「手相占い」を使って、敵方の運気や弱点を見定めていました。

「証文(しょうもん)」に押された敵方の大将の手形を取り寄せて、手相を観られる軍師に相手の置かれた状況を読み解かせていたといいます。

「相手は強運の持ち主ですから、戦うのではなく、味方につけるべきです」
「この相手は運気が落ちているので、攻めるならば今がチャンスです」

こうした進言を判断材料にして、戦術や戦略を立てていたのです。

信玄には、自分に仕える武将の中で最もいい手相をしている者を選んで、自分の「影武者」に仕立てていたというエピソードも残されています。

戦国時代は風水や陰陽五行説が流行していましたが、信玄は手相占いを駆使して、相手を牽制したり、混乱させることによって情報戦を勝ち抜いていたのです。

■江戸の街作りや宗教行政にも絶大な影響力

◆徳川家康――江戸時代の繁栄の背景にある「天源占星術」

戦国時代の最後の天下人になった徳川家康は、「天源占星術」の影響を受けていたといわれています。

天源占星術とは、天台宗の大僧正だった天海(てんかい)和尚が古代中国の「陰陽五行説」から発展した「四柱推命」をもとに作ったとされる占術です。

関ケ原の戦いに勝利した家康は、1603年(慶長8年)に幕府を開くにあたり、天海和尚に助言を求めています。

家康にとって、天海和尚は政策ブレーンのような存在だったようです。

家康の命を受けた天海和尚は、伊豆(静岡)から下総(千葉)までの地相を幅広く調べ上げ、陰陽五行説にある「四神相応(しじんそうおう)」の考えに従って、江戸が幕府の本拠地にふさわしいと進言しています。

「四神相応」とは、東に川が流れ、西に低い山や道が走り、南に湖や海があって、北に高い山がある土地は繁栄する……という考え方です。

江戸には、東に隅田川、西に東海道、南に江戸湾、北に富士山があります。

天海和尚は、「江戸こそが、四神相応にかなう最良の場所」と進言し、家康もそのアイデアを受け入れたのです。

家康は江戸の町を守るため、北東の「鬼門」に寛永寺と神田神社、南西の「裏鬼門」に増上寺と日枝神社を建てていますが、これも天海和尚のアドバイスによるものといわれています。

天海和尚は、家康から秀忠、家光に至る3人の将軍にブレーンとして仕え、江戸の街作りや宗教行政にも絶大な影響力を与えています。

江戸時代が約260年という長い安泰を続けられた背景には、占いの存在が大きく関係していたようです。

江戸時代の街のイメージ
写真=iStock.com/Ababsolutum
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Ababsolutum

■占いは参考にはするが、最終的には自分の頭で考える

◆松下幸之助――占いを気にせず、冷静に判断するカリスマ経営者

著書によると、幼少期の名前は「幸吉」で、戦後に占い師の進言に従って「幸之助」に改名したといわれています。

幸之助という名前は、「小売人向きで大器晩成の画数」なのだそうです。

最も有名なのは、1933年(昭和8年)に当時の松下電器が大阪・大開町から門真村(現・門真市)に本店と工場群を移転した際のエピソードです。

門真村は大開町から見て北東の方角にあるため、「鬼門」にあたります。

ある占い師から、「わざわざ方位の悪いところへ行くなんて、やめたほうがよろしいで」と忠告され、周囲からも懸念の声があがったといいます。

幸之助自身も相当に迷ったようですが、最終的にはこんな決断を下しました。

「北東が鬼門というなら、南西から北東へ長く伸びる日本は、どこへ行っても鬼門ばかりやないか。気にせんとこ!」

その後、松下電器はこの地を拠点に世界的企業となり、門真は有数の商工業地帯となっています。

占いは参考にはするが、最終的には自分の頭で考える……というカリスマ経営者の冷静な姿勢が、パナソニック躍進の一因なのかもしれません。

■オフィスの設計に風水を取り入れている世界的な巨大企業

◆ビル・ゲイツ――無意識に「インド風水」を実践していた成功者

マイクロソフトの共同設立者で、世界長者番付の常連でもあるビル・ゲイツは、インド風水の「ヴァーストゥ」の信奉者といわれています。

ビル・ゲイツが、インド風水と出会ったのは、1983年に最初の自社ビルをワシントン州ベルビューに建てたことがきっかけです。

当時のマイクロソフトは社員200人程度の中小企業ですが、1975年の創業から徐々に業績を拡大しており、ようやくビル・ゲイツの故郷に本社を移転できるような状況になった……というタイミングだったようです。

この本社ビルは設計者がインド風水に基づいてデザインしたものですが、社員はもちろん、当時28歳のビル・ゲイツ本人もそれを知らなかったそうです。

設計者が説明することはなく、説明を求められることもなかったため、その事実を知ったのは建物が出来上がった後だったようです。

新たに完成した本社ビルは、風水学的に見ると「これ以上ない」というほど見事な設計だったといわれますが、ここに拠点を移した途端に同社の快進撃が始まります。

1983年10月に発売した「Microsoft Word」の大ヒットを皮切りに、1986年には念願の株式上場を果たし、1992年に「Windows 3.1」、1995年には「Windows 95」と「Internet Explorer」を世に送り出して、世界企業へと急成長していきました。

ビル・ゲイツとマイクロソフトの社員は、無意識のうちにインド風水を実践していたわけです。

これを期にインド風水の信奉者となったビル・ゲイツは、ワシントン州メディナにあるワシントン湖を見下ろす自宅や、世界各地に所有する別荘を建てる際にも、必ず風水の考え方を取り入れているそうです。

建物の玄関からプラスのエネルギーが流れ込むように位置関係を調整したり、外部からのマイナスのエネルギーを遮断するために建物の前に大きな樹木を植えるなど、さまざまな工夫が施されています。

早矢『世界のビジネスエリートが身につける教養としての占い』(クロスメディア・パブリッシング)
早矢『世界のビジネスエリートが身につける教養としての占い』(クロスメディア・パブリッシング)

ビル・ゲイツの自宅は周囲の環境と調和するように自然素材を使って作られ、水中に音楽が流れるプールや、バー付きの図書室などを完備した敷地面積が約140平方km、推定価格80億円の大豪邸です。

フランスのパリ市全体の広さが約100平方kmですから、いかに広大な敷地であるかがわかります。

社員数200人だったマイクロソフトは、現在では100を超える国々に7万人以上の社員を抱える超優良企業に成長しています。

マイクロソフトに限らず、「インテル」や「ナイキ」「フェデックス」といった世界的な巨大企業も、オフィスの設計に風水を取り入れているといわれています。

その発展の背景には、少なからず占いが関係しているのかもしれません。

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早矢(はや)
占い師、西洋占術実践研究家、キャリアコンサルタント
占い師の傍ら、法政大学キャリアデザイン学部で「キャリアデザイン・キャリアカウンセリング」を学んだ後、国家資格のキャリアコンサルタントを取得。コンサルタントの知見と西洋占星術、タロットの技能を融合させた独自の鑑定を実践する。これまで鑑定した人数は2万2000人超。「やさしく懇切丁寧にとことんサポートする」をモットーに、「占いカウンセリングサロンインスパイア吉祥寺」を主宰。TV・新聞・雑誌・WEB等メディア出演・連載多数。著書に『パワーストーン事典』(マイナビ文庫)がある。産経学園にて西洋占星術・タロット専任講師を務める。YouTube公式サイト「早矢の占いチャンネル」更新中。

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(占い師、西洋占術実践研究家、キャリアコンサルタント 早矢)

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