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コロナ禍で保護者が学校に求めるのは「学習の遅れを取り戻すことより、子どもたちが学びたくなる授業への期待」

PR TIMES / 2021年1月18日 11時15分

マザークエスト「学校教育の現状とこれからの期待に関する保護者アンケート」結果より

子育てを「未来を作る人材育成という大きなミッション」と捉え、「子育てをデザインする」をメインコンセプトに会員制コミュニティを運営、「探究」「デザイン思考」をキーワードに、講演会やワークショップを企画実施してきた有限会社マザークエスト(本社東京都世田谷区、代表:中曽根陽子)は緊急事態宣言下における休校中の学校の対応やI C T環境について保護者の生の声を聞きたいとアンケートを実施しました。以下、教育ジャーナリスト中曽根陽子の見解とともにアンケート結果をご報告します。



本来2020年は新学習指導要領が施行され、本格的に学校教育改革がスタートし、「主体的・対話的・深い学び」に移行する年になるはずでした。しかし実際は、感染症対策のため、双方向型の学びはほとんど行われなかったどころか、履修の遅れを取り戻すために、学校行事等も削られ、普段以上の速さでの詰込み授業と多くの宿題が課され、子どもたちはストレスを溜めているという声が私達のもとにも多く聞こえてきました。


GIGAスクール構想で、今後、一人一台のデバイスの配布と学校のICT環境整備は進むかもしれませんが、それらを使って何を実現していくのかという、根本的な目的が論じられないままでは、教員の負担を増やすだけで、宝の持ち腐れになりかねません。それだけでなく、このままでは、個を活かし、主体的に学ぶ力を育てる教育改革を実現しようという機運はすたれ、一斉教育の押し付けに逆戻りしかねません。
保護者は「学習の遅れを取り戻すより、子どもたちが学びたくなる授業が行われれうことへの期待が高い」ということも、今回のアンケート結果で注目すべきことだと思います。しかし、現場はというと、文科省が今年度の履修内容を翌年度以降に持ち越しても構わないという通達を出しているにも関わらず、翌年度に持ち越すことには抵抗感をもっている教員が多いというのが、取材して感じた実感です。その結果、詰め込みが行われているのではないでしょうか。

保護者が学校に期待すること


[画像1: https://prtimes.jp/i/72080/1/resize/d72080-1-675393-11.jpg ]

本アンケート結果では「学校休校中の対応について、公立と私立で満足度に大きな差がある」ことが分かりましたが、その理由は、オンライン環境の有無ではなく学校側からのアクションが乏しかったために、不安や混乱が発生したことにあります。「困難な状況であったことは理解しており、クレームをつけたいわけではありません。今後に活かすとするなら、やはり何をおいても子どもたちと繋がることを考えていただきたいと思いました」という言葉に象徴されるように、親の満足度は、公立私立を問わず、オンライン授業を提供されたかどうかよりも、緊急事態にどれだけ迅速な方針決定と対応がなされたか、そして先生と生徒や保護者との信頼関係が築かれているかによるものが大きかったのです。


休校中の学校への満足度


[画像2: https://prtimes.jp/i/72080/1/resize/d72080-1-273037-9.jpg ]

今回の一斉休校という事態を経て、教育現場でのICT活用が注目されています。確かに、ICTは教育を大きく変えるツールです。すでに民間に優れたオンライン教材もあります。また校務をサポートするシステムも様々あります。それらも含めて有効活用すれば、教員の負担の軽減や、それぞれの子どもたちへの個別最適な対応も可能になります。また、オンラインとリアルを併用すれば、さまざまな理由で学校にいけない子どもたちも共に学ぶことができるでしょうし、世界とつながることもできます。


学校教育にICTを導入する時期について


[画像3: https://prtimes.jp/i/72080/1/resize/d72080-1-169098-10.jpg ]

今や、基礎的な知識習得型学習だけならオンラインで可能です。だからこそ、改めてわざわざ学校という場に集まる意味を見直す事が重要です。保護者が期待しているのも、学習の遅れを取り戻すことではなく、子どもたちが楽しく学校に通えること、そして、学びへの意欲を刺激されるような関わりや体験、人や社会との繋がりを通しての心身の成長です。

しかし実際は、今回のアンケートでも、保護者にとって、子どもの体力が落ちていることや、スマホやタブレットに触れる時間が長くなっていること、ストレスが溜まっていることが一番大きな心配事であることがうかがえるように、夏休み明けから学校に行かれなくなる子どもたちが増えています。
今こそ「なんのため、だれのために学校があるのか」という問いをもう一度、学校・保護者・社会で共有し、未来を担う子どもたちにとって、最善の教育は何か、子どもたちの健やかな成長を実現するために何が大切なのかを考えて行く必要があるではないでしょうか。

子どもたちは、未来です。振り返ったときに、新型コロナウイルス感染症パンデミックという未曾有の事態が、日本の教育を変えるチャンスになったと言えるように、私達大人が自分ごととして受け止め、考えていくことを望みます。

最後に今回のアンケート結果の特徴は、回答者のほとんどが自由記述に、多くの意見を書き込んでくださったことです。しかもそれは単なる文句ではなく、一つひとつの言葉に、未来を担う子どもたちを育てる親として、よりよい学校教育を共に実現したいという願いが込められています。

以下記述式の回答から抜粋した意見をご紹介します。

ICT教育に精通した教員などの配置を早く進めたほうが良いと思います。
オンラインの形は本当に普及して欲しい。コロナでなくてもいろんな形の学びが必要だと思う。いろんな子どもがいる。不登校児の友達もいる。我が子も行き渋っている。学びの形が本当に変わってほしい。時代にあわせて変わりたい。
ICT環境は、多様な学び方と在り方の1つの手段ではありますが、オンラインが是か非かといった考え方や、ただICT環境を整える事だけを急ぐのではなく、学びの場としてどう繋がっていきたいか?どんな学びにしたいか?という前提をまずは整えていくことが必要なのではないかと思っています。
学校現場に丸投げすると今以上に教職員が疲弊してしまうように思います。教職員の負担も考慮し、保護者や地域も巻き込みながら柔軟性のある活用をして行けたらよいのではと思います。
もともと作られているスタディサプリなどをどんどん活用した方が良いと思います。授業内容が簡単過ぎてつまらないから遊んでしまう子もいたり、学校の授業の内容を理解するのがゆっくりペースの子もいたりそれぞれなので、自分のペースで勉強ができる方が良いと思います。


良い社会を作るには、良い子ども時代が必要です。
ぜひ記述式の意見をお読みいただき、改めて、教育の目的、学校の役割、これからのありたい教育について一緒に考えていただければ幸いです。
                                   マザークエスト代表 中曽根陽子
★アンケートの詳しい結果はマザークエストウェブサイトで公開中です。
https://www.motherquest.net/report/
(有)マザークエスト

アンケート実施概要

    実施期間:2020年10月13日~31日
    実施方法:オンライン(Googleアンケートフォーム)

アンケート回答者:小学生から大学生の子供を持つ保護者


[画像4: https://prtimes.jp/i/72080/1/resize/d72080-1-412616-3.jpg ]




学校



[画像5: https://prtimes.jp/i/72080/1/resize/d72080-1-108584-4.jpg ]




学校の地域






[画像6: https://prtimes.jp/i/72080/1/resize/d72080-1-751678-12.jpg ]


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