1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

博報堂Pechat開発チーム・博報堂こそだて家族研究所・LITALICO発達ナビ「ASDと子育て実態調査」結果発表~第二弾「ASDの子どもの性格・特徴」編~

PR TIMES / 2020年4月2日 13時25分

― 保護者から寄せられた個性的なエピソード30選を紹介 ―

株式会社博報堂の次世代育児アイテムPechat開発チームと博報堂こそだて家族研究所は、学習塾や障害児支援事業を行う株式会社 LITALICOと共同で、ASD(Autism Spectrum Disorder=自閉症スペクトラム)※1の診断や傾向のある子どもを育てる家庭の実態や周囲の支援のあり方を把握するための「ASDと子育て実態調査」を実施しました。
今回は、本日4月2日の世界自閉症啓発デー※2に合わせ、第二弾の調査結果として「保護者が答えるASDの特性・言動あるある」編をご報告いたします。調査結果からは、ASDと診断された子の特性として挙げられる“こだわりの強さ”や“好きのパワー”に関する様々な傾向が明らかになりました。




なお、ASDの実態や子育てのヒントを研究・発表するWEBサイト「教えて!はったつ博士」(http://h-hakase.jp/、3者共同で運営)でも調査結果の詳細をご紹介していますので、併せてご活用ください。

※1)ASD(自閉症スペクトラム):「スペクトラム」と言われる通り、虹の帯のように境目なく連続しており、症状や特性は一人ひとり多様です。また、生活における困難さは個人の特性と周囲の人的・物的環境との相互作用によっておこるため「どこからどこまでが障害」と機械的に線引きできるものではありません。最近では、 ニューロダイバーシティ(neurodiversity:自閉症スペクトラムなどの発達障害の特性は障害ではなく「ヒトの脳の神経伝達経路の多様性」とする考え方)も広がっています。

※2)世界自閉症啓発デー(4月2日):全世界の人々にオーティズム(autism)を理解してもらうために、国連総会(平成19年12月18日開催)において決議された国際デー。世界中のランドマークがテーマカラーのブルーにライトアップされるほか、さまざまな取り組みが行われる。国内では、東京タワーや都庁、渋谷駅前の商業施設など、全国のランドマークがブルーにライトアップされる。

※3)「典型発達の子」:自閉症スペクトラムやその他の発達障害の疑い圏にいない子。NT(neurotypical:神経学的典型)という分類が由来。

【調査結果のポイント】
■「ASDと診断された子」の保護者が感じている子どもの性格・特徴の1位は、「好きな物や興味があるものに対する探究心が強い」(60.2%、「典型発達の子※3」との差分13.9ポイント、以下pt)。続いて2位には「何かをやり始めると、自分が納得するまでやめない」(43.1%、差分20.1pt)が挙がり、探究心や没頭力の高さが上位に。
■「ASDの子の発達特性を強みに思うことがある」と答えた「ASDと診断された子」の保護者は 60.9%
■「ASDと診断された子」の探究心の強さ(=好きパワー)は、「独自性」「収集量」「記憶力」「没頭力」「熟練性」「再現性」「想像力」「発信」の8つに分類できる。
■子どもの将来に対して期待することについて、「ASDと診断された子」の保護者の回答が最も多かった項目は、「親元を離れてからも日常生活を送れるようになってほしい」(70.3%)。次いで、「好きなことを伸ばしていってほしい」(65.9%)が続いた。また「周囲に助けを求められるようになってほしい」と回答した人は、「ASDと診断された子」の保護者で約6割と「典型発達の子」の保護者の回答(32.4%)の倍近くとなり、社会の中で適切に周囲のサポートを得ながら、好きなことを伸ばしていってほしいという親の思いがうかがえる。

〈参考データ〉
【ASDの子が持つ性格・特徴の傾向】
■子どもの性格・特徴のうち、対になる項目A・Bのいずれかあてはまるものを1つずつ選んでもらったところ、「ASDと診断された子」には特徴的な傾向が明らかになりました。
・「1つのことに熱中する・ハマる」と答えた「ASDと診断された子」の保護者は74.1%。「典型発達の子」の保護者(48.7%)と比べて25.4ポイント(以下pt)高。
・「特定の状況へのこだわりが強い」と答えた「ASDと診断された子」の保護者は74.3%。「典型発達の子」の保護者(36.1%)と比べて38.2pt高。
・「一人で集中して遊ぶのが好き」と答えた「ASDと診断された子」の保護者は81.8%と、他の項目に比べても特に高いスコアとなり、「典型発達の子」の保護者(60.5%)と比べても21.3pt高い結果でした。
[画像1: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-564830-0.png ]

【ASDの子が持つ性格・特徴1.】
■「ASDと診断された子」の保護者が感じている特徴の1位は、「好きな物や興味があるものに対する探究心が強 い」(60.2%)でした。これは「典型発達の子」の保護者でも1位でしたが、「ASDと診断された子」の方が13.9pt高い結果となりました。
■2位は「何かをやり始めると、自分が納得するまでやめない」(43.1%、「典型発達の子」との差分20.1pt)で、没頭力の高さが特徴として挙がりました。3位は「周りが気づかない変化によく気付ける」(39.4%、差分11.0pt)、4位は「一度行った場所や道順を正確に記憶する」(34.7%、差分16.4pt)が続き、察知力や記憶力も「ASDと診断された子」の特徴と捉えている保護者が、「典型発達の子」を持つ保護者と比べて多い結果となりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-145055-1.png ]

【ASDの子の発達特性を強みに思うか】
■「ASDと診断された子」の保護者に、子どもの発達特性が強みになると思うことがあるか聞いたところ、「よくある」「ときどきある」と回答した人が約6割(60.9%)と多数派を占めました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-654850-2.png ]

【ASDの子が持つ性格・特徴2.】
■「ASDと診断された子の発達特性を強みに思うことがある(よくある+ときどきある)」と回答した保護者が、子の性格・特徴に関しどのように思っているか分析したところ、いずれの項目においても、「ASDと診断された子」を持つ保護者、「典型発達の子」を持つ保護者に比べて、あてはまると回答した人の割合が高くなりました。
[画像4: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-628483-3.png ]

【ASDの子の「好きパワー」エピソード】(自由回答集)
■ASDの子どもの特徴である好きな物や興味があるものに対する探究心の強さ(=好きパワー)について、「ASDと診断された子」の保護者に具体的なエピソードを尋ねたところ、「好きパワー」は、「独自性」「収集量」「記憶力」「没頭力」「熟練性」「再現性」「想像力」「発信」の8つに分類できることがわかりました。
[画像5: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-585031-4.png ]

【ASDの子の愛しいエピソード】(自由回答集)
■「ASDと診断された子」の保護者に、子育てする中でわが子を愛しいと感じたエピソードなどを聞いたところ、主に「思いやり」「ピュアさ」に関するエピソードが寄せられました。
[画像6: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-916178-5.png ]

【ASDの子に保護者が期待すること】
■子どもの将来に対して期待することについて聞いたところ、「ASDと診断された子」の保護者の回答が最も多かった項目は、「親元を離れてからも日常生活を送れるようになってほしい」(70.3%)。次いで、「好きなことを伸ばしていってほしい」(65.9%)、「自信を持って生活してほしい」(64.0%)が続きました。
■特に「周囲に助けを求められるようになってほしい」という項目については、「ASDと診断された子」の保護者の6割があてはまると回答、「典型発達の子」の保護者の倍近いスコアとなり、社会の中で適切に周囲のサポートを得ながら、好きなことを伸ばしていってほしいという親の思いがうかがえます。
[画像7: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-881482-6.png ]

〈調査概要:ASDと子育て実態調査2.〉
調査手法:インターネット調査
調査エリア:全国
調査時期:2020年1月
調査対象者: 20~60代男女(N=1,292)
-ASDと診断された0~22歳の同居子を持つ保護者(N=545)
-ASDやその他の発達障害の診断や疑いのない(典型発達)0~22歳の同居子を持つ保護者(N=747)

※第三弾リリースは4月下旬の発表予定です。次回は「広げよう!理解・支援の輪!編」と題し、ASDの子どもたちや保護者がどのような理解や支援を必要としているかを調査した結果をレポートいたします。
※本調査は以下の専門家による監修のもと実施しました。

◎菅佐原 洋(すがさわら・ひろし)氏
公認心理師/臨床心理士/臨床発達心理士
LITALICOジュニア チーフスーパーバイザー 発達心理学や応用行動分析学を専門とし、発達障害のある子どもへの直接支援、幼・小・中学校教職員への特別支援アドバイザー、教育センター等での研修などに20年以上携わっている。また大学教員として、臨床心理士育成などに関わっており、現職においても支援に関わる指導員への研修やスーパーバイザーの育成の統括を担当している。

【教えて!はったつ博士 とは】
ASD(自閉症スペクトラム)の実態や子育てのヒントを研究・発表するWEBサイト。
実態調査のレポート発信や、ASDの子どもの「こだわりエピソード」の紹介、ASDの子どもたちの「好き」に寄り添うコミュニケーションのヒント集などのコンテンツを、専門家やASDの子どもをもつママ・パパと一緒に研究しながら情報発信をして参ります。
本調査結果の詳細は、「教えて!はったつ博士」のサイトよりご覧いただけます。
http://h-hakase.jp/
[画像8: https://prtimes.jp/i/55879/2/resize/d55879-2-157267-7.png ]

【Pechat(ペチャット)】
博報堂のプロダクト・イノベーション・チーム monom(モノム)と、博報堂DYグループの博報堂アイ・スタジオが共同で開発した、ボタン 型スピーカー。Pechat をお気に入りのぬいぐるみに取り付け、専用のスマホアプリを操作することで、ぬいぐるみがしゃべっているように感じさせるほか、Pechat を通して、子供と内緒話をしたり、一緒に歌をうたったり、お昼寝を促したり、物語をきかせたりと、 様々な使い方ができます。
http://pechat.jp/

【博報堂こそだて家族研究所】
晩産化・少子化、共働き世帯の増加、夫や祖父母の育児参加など、この10年で大きく変わってきた「子供のいる家族」に ついて、研究・提案を行う博報堂の専門組織。1996 年より活動していたBaBUプロジェクトを発展改組し、2012 年 10 月設立。 「妊娠期から小学生の子供を持つ家族」に関する専門知識を元に、調査、商品開発支援、広告などコミュニケーション支援、 メディア開発、事業開発などを手掛けています。
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/announcement/24207

【LITALICO発達ナビ】
株式会社LITALICOが運営する、発達が気になる子どもの親向けポータルサイト。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)や自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群や高機能自閉症含む)などの広汎性発達障害、学習障害(LD)、知的障害、ダウン症などの障害に関する情報と、子育ての困りごとを解決するために必要な情報を得ることができます。
https://h-navi.jp/

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください