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外国人留学生採用の“今”を伝えるリュウカツニュースVol.4

PR TIMES / 2020年3月12日 16時45分

「リュウカツニュース」は、株式会社オリジネーターが発行する、外国人留学生の日本における採用動向等を伝えるレポートです。



留学生の採用から定着・活用に成功している企業が、取り組んでいることとは?
理工系留学生を強みとした外国人材就職支援事業を行うオリジネーターは、2006年の事業開始以来、日本企業のグローバル化をサポートしております。
企業のグローバル化や多様性の進展等の要因から、優秀な外国人留学生を採用したいという日本企業が増えていますが、その一方で、定着や活用に悩む企業も多く見受けられます。日本で働きたい留学生の活躍の場を広げていくことを目的に、リュウカツニュースVol.4では、留学生の採用から定着・活用に成功している企業の事例をご紹介いたします。今回は、海外に複数の拠点を持ちグローバルに展開する、菱洋エレクトロ株式会社の人事担当者と外国人社員の方にお話を伺いました。
                                                    

<人事担当者・外国人社員のインタビュー要点>

●留学生はグローバルな視野を持ち、語学力もある優秀な人材
留学生は現地採用に比べ、日本で働きたいという熱意が強い。グローバルな視野を持ち、母国と日本それぞれの文化・慣習を理解し語学力もある、優秀な人材。

●留学生採用のコツは、明確な「採用目的」と「キャリアイメージ」の提示
留学生は、日本人よりも明確なキャリアプランを持っているため、「なぜ留学生を採用するのか」をきちんと説明し、予定している配属先や具体的な活躍イメージを提示する。

●マニュアルや形式にとらわれない対応が、留学生に安心感を与える
就職活動をする留学生には、マニュアルや形式にとらわれない普段通りのコミュニケーションの方が安心感を与える。複数内定をもらっている場合、それが入社の決め手となることも。

●外国人社員の定着で大切なことは、現場で一緒に働く社員の理解と協力
社内においても「なぜ留学生を採用するのか」という理解促進が大切。新入社員研修やメンター制度などのフォロー体制や、他部署の社員とも交流できる社内サークル活動は有用。
                                               

【オリジネーター総括】
企業のグローバル化や多様性により、外国人留学生の採用が活性化しています。さらに最近は、誰もが知る有名企業や大企業だけでなく、中小企業においても、優秀な外国人材の採用が広がり、より売り手市場となっています。その一方で、早期離職してしまうケースもあり、定着・活用の施策に注目が集まっています。
外国人材の採用で重要なのは、「なぜ採用するのか」という自社の採用目的をしっかり定め、それを経営陣や人事関連部署のみならず、現場も納得したうえで進めていくこと、さらに求職中の外国人材に向け、その採用目的をわかりやすく発信していくことです。また入社後の活用についても、受け入れ体制を整備することで、外国人材が長く働きたいと思える環境を整えていくことが大切です。

                                               
[画像1: https://prtimes.jp/i/45936/7/resize/d45936-7-308283-2.png ]

【企業インタビュー】 菱洋エレクトロ株式会社
ー グローバルに展開するエレクトロニクス商社
1961年設立・東証一部上場。半導体・ICT・組み込み製品などIoTに関連するあらゆるソリューションと技術サポートを提供するエレクトロニクス商社。今後ますます多様化するお客様のニーズに応えるべく、事業領域を拡大している。
                                               
1.人事部 人事グループ  五十嵐 歩さん
[画像2: https://prtimes.jp/i/45936/7/resize/d45936-7-145422-0.png ]

■留学生はグローバルな視野を持ち、語学力もある優秀な人材
外国人採用の背景・目的として、「エンジニア人材の不足」や「グローバル対応」「ダイバーシティ対応」が挙げられますが、特別に「留学生枠」を設けているわけではありません。留学生だから採用するのではなく、日本人学生も留学生も区別することなく、優秀な学生に内定を出しています。留学生はグローバルな視野を持ち、母国と日本それぞれの文化・慣習を理解し、語学力もある、優秀な人材と言えます。
配属先は、基本的には商社の総合職になるので、お客様との折衝があります。「理系でエンジニアだから日本語力やコミュニケーション能力が低くてもよい」ということはありません。インターンシップのグループワークを見ていると、日本語堪能な留学生でも、自分の日本語力に自信がなく発言を遠慮してしまう学生がいるので、「完璧な日本語を求めているわけではなく、アウトプットすることの方が大事」と伝えています。

■自社の強みに気づき、留学生にアピール
初めて留学生を採用した2009年卒から約10年間は、特に施策を打っていたわけではなく、たまたま留学生を採用することができました。しかし、理系人材の不足やグローバル企業が増える中、これからは確度を高めて採用していこうという方針になり、2020年卒から本格的にオリジネーターの就職イベントに参加。多くの優秀な留学生に会えるようになりました。弊社は海外拠点があって外国人採用の実績もあり、エンジニア職の採用もあることが武器になるので、話す機会さえあれば興味を持ってもらえます。

■留学生採用のコツは、明確な「採用目的」と「キャリアイメージ」の提示
留学生採用において、明確な採用目的とキャリアイメージの提示はとても大事です。日本人学生は内定をもらった企業を比較し、条件の良い企業に就職する学生が多いのですが、留学生は「なぜ留学生を採用するのか」、「自分のどこを評価したのか」、「入社したらどのような仕事を任されるのか」をとても気にされます。
昨年、内定を辞退された留学生がいるのですが、商社よりも仕事内容が具体的で活躍のイメージがしやすいメーカーへ行ってしまいました。日本人学生の場合、文系よりも理系の方がより明確なキャリアプランを持っている傾向にありますが、留学生は文理問わず、明確なキャリアプランを持っている学生が多いです。

■外国人社員の定着で大切なことは、現場で一緒に働く社員の理解と協力
弊社では、入社3年目までの全社員に対して、定期的に人事部の担当者と面談をしています。外国人社員がコミュニケーションで何か困っていることがあった場合、それが日本という国の問題なのか、企業(菱洋エレクトロ)の問題なのか、所属する部署の問題なのかを確かめています。「日本の企業はどこもそうだから仕方ない」と諦めている方もいるので、原因が部署にある場合は、直属の上司に話して改善してもらうようにしています。外国人社員の定着で大切なことは、人事部だけでなく現場で一緒に働く社員の理解や協力です。「なぜ留学生を採用するのか」ということに対して理解のある部署とそうでない部署があるため、今後は改善が必要だと感じています。

■留学生の素晴らしさに目を向けて
外国人社員がいることで職場が活性化しています。外国人社員は積極的に自分の意見を言うので、日本人社員も触発されて、活発な意見が出るようになりました。
日本で就職を希望する留学生の中には、自分が留学生であることがマイナスポイントだと思っている方も多く、「採用するなら日本人の方がいいですよね。留学生は採用しないと言われてしまって…」ということをよく耳にします。私は、そもそも母国を離れ見知らぬ土地でチャレンジしようというその心意気だけで、十分評価に値すると思っています。さらに留学生は現地採用よりも、日本で働きたいという熱意が強いのも特長です。留学生の素晴らしさに気づいていない企業もまだ多いので、特に中小・ベンチャー企業は、もっと目を向けるべきだと思います。

2.半導体・デバイス事業本部 営業担当 王 維維 さん (2019年4月入社)
[画像3: https://prtimes.jp/i/45936/7/resize/d45936-7-621713-1.png ]

■自分の強みを活かし、グローバル展開の日本企業に就職
中国の大学を卒業し、日本の文化を体験したいため来日しました。語学学校で日本語を1年勉強した後、大学院で経営学を2年学び、卒業後は日本と中国のどちらで就職するか迷いましたが、総合的に考え、日本で就職することにしました。せっかく日本の大学院に入って日本で暮らした経験があるので、自分の強みを活かすことができると思ったからです。
私は会社選びの条件として、日本だけでなく海外と積極的にやりとりをしている企業と決めていました。恐らく私だけでなく、多くの留学生が、「グローバルに進出している企業」に入りたいと思っています。給料で会社を選ぶ人もいますが、給料だけではその仕事が本当に自分に合うかはわかりません。お金よりも、その仕事が「自分に合うか」、「楽しいか」、「長く続けられるか」が重要だと考えています。

■入社の決め手は、マニュアルや形式にとらわれない社員の対応
たくさんの面接を受け、内定もいくつかいただきましたが、菱洋エレクトロが他の企業と違ったのは、「職場の雰囲気」と「社員の人間性」です。面接はマニュアルや形式にとらわれず、普段通りのコミュニケーションがとれたので、このような会社で働きたいと思いました。また内定の通知も、形式的な電話やメールのやりとりが多い中、菱洋エレクトロは電話で温かい言葉をかけていただき、「この会社に入ったら自分が独りにならない」と思い、安心しました。

■日本企業に就職して感じた、中国との違い
中国の大学に4年間在学した当時、教育センターや飲食店及び派遣会社など様々な中国企業でアルバイトをしました。そこで感じたのは、中国人は「私はこう思っている」という個人の意思がハッキリしていることです。一方、日本人は「チームでどのような成果を出したいのか」という協調性を重視しています。良い面もありますが、色々な調整をしなくてはならないため、効率が良くないと感じることもあります。私は今の職場で仕事の進め方など疑問を持った際は、きちんと自分の意見を言います。そうすることで、他の社員からも自然と意見が出るようになりました。

■新人研修とメンター体制で、飛躍的に成長。社内サークルでは他部署とも交流
新入社員研修は充実していると思います。入社後1ヵ月間は、会社の制度やビジネスマナーなど社会人としての常識を学び、特にビジネスマナーやメールの書き方などは学生時代には教わらないので、勉強になりました。また、専門知識として半導体に関する研修も1ヵ月近くありました。研修はすべて日本人の新入社員と一緒に行い、日本人と同等もしくはそれ以上のレベルを出さないと認められず大変でしたが、一緒に研修して良かったと思います。
実際の業務に就くと、営業担当はお客様との打合せが定期的にあり、最初は何を話せばよいか不安でしたが、ロールプレイを繰り返し、しっかり準備ができました。また「メンター制度」があり、約1年間、同じ部署の先輩社員が私の行動をチェックし、細かくフィードバックしてくれたおかげで、大きく成長できたと思っています。
社内サークル活動も活発で、私はサイクリング部とボルダリング部に入っています。社内サークル活動に参加し、違う部署やフロアなど普段関りのない社員ともコミュニケーションをとることで、仕事がしやすくなりました。

■自分の成長だけでなく、後輩社員の成長にも貢献していきたい
私は入社1年目にも関わらず、大企業のお客様を担当させてもらっています。この1年で多くのことを経験し、さらに今後は、国内のお客様だけでなく海外のお客様も担当することになり、モチベーションも上がっています。5年以内には中堅社員として成果を出し、その後は、自分の成長だけでなく後輩社員の成長において自分に何かできるか考えながら、会社に貢献していきたいです。そして自分の強みである、日本人に対する理解と中国人としての文化を活かし、両国の懸け橋となる人材を目指して頑張りたいと思っています。

                                                  
<参考データ>
「日本で就職する理工系外国人留学生の会社選びとキャリアプランに関するアンケート」 ※一部抜粋
オリジネーターが運営する外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ』登録者を対象としたインターネット調査
(有効回答数:217名、調査期間:2019年9月~11月)

Q. 日本人に比べて、外国人であることの強みは?(複数回答)
「母国と日本それぞれの文化・慣習を理解している」(62.7%)が1位に。留学生はすでに一定期間日本で生活をしているため、日本文化を理解し、日本の企業に馴染みやすいと考えられます。次いで「母国語と日本語など語学力がある」(59.0%)が2位に。情報源が複数あることは強みと言えます。
[画像4: https://prtimes.jp/i/45936/7/resize/d45936-7-180693-4.jpg ]


Q. 日本で長く働きたいと思う職場の条件は?(複数回答)
「信頼できる人間関係で雰囲気のよい職場」(61.8%)が1位に。留学生は母国から1人で出てきているため、職場の人間関係を重視していることが考えられます。
[画像5: https://prtimes.jp/i/45936/7/resize/d45936-7-328577-5.jpg ]


Q. 就職企業を選ぶ際に、重視する点は?(3つまで選択可)
「グローバルに仕事ができる」(33.6%)の割合が高いのは、留学生ならではの結果と言えます。
[画像6: https://prtimes.jp/i/45936/7/resize/d45936-7-795274-6.jpg ]


※「リュウカツニュース」バックナンバー
Vol.1 「外国人留学生の採用トレンド」(19年6月発行)
https://originator.co.jp/ryukatsu-news-vol1/
Vol.2 「グローバル採用の外国籍人材に必要な日本語レベルと教育のポイント」(19年9月発行)
https://originator.co.jp/ryukatsu-news-vol2/
Vol.3 「日本の企業で働く外国人社員、来春から働く外国人留学生のホンネ」(19年10月発行)
https://originator.co.jp/ryukatsu-news-vol3/
                                                   

■株式会社オリジネーターについて (https://originator.co.jp/
2006年より企業向けの外国人材採用支援・留学生を中心とした外国人材就職支援事業を開始。外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ』は、理工系外国人留学生の採用支援を強みとしており、外国人留学生・教育機関(主に大学)・企業の人事担当者の三者と連携を取りながら、外国人採用トータルサービスを提供しています。

[代表者] 代表取締役 長谷部 裕樹   [設立] 2001年12月   [資本金] 1,000万円
[所在地] 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-12 monparte北参道6階
[主な事業内容] 外国人材採用支援事業 https://www.ryugakusei.com/
[事業許可] 有料職業紹介事業許可番号  13-ユ-300900
一般労働者派遣事業許可番号 般13-ユ-302460

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