加水分解ユーグレナエキスが皮膚の表皮細胞の増殖を促進し、皮膚のバリア機能を強化する可能性を確認しました
PR TIMES / 2018年10月16日 15時40分
~10月15日(月)発行の「フレグランスジャーナル」に掲載~
株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充)は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下ユーグレナ)から抽出した加水分解ユーグレナエキス※1(以下、ユーグレナエキス)をヒトの皮膚の表皮細胞に添加することにより、皮膚の表皮細胞の増殖促進および皮膚のバリア機能に関わるフィラグリンの遺伝子発現と合成が促進される成果を確認しました。
※1 加水分解ユーグレナエキス…ユーグレナから加水分解により抽出したエキス。
■背景と目的
ヒトの皮膚は、外界と生体組織を隔てる臓器です。皮膚の最も外側にある表皮は、外界の細菌などの侵入から皮膚を保護し、体内の水分が体外に過度に蒸散するのを防ぐためのバリア機能を持ちます。この皮膚のバリア機能はフィラグリン※2と呼ばれるタンパク質により付与されることが明らかにされており、フィラグリンの遺伝子発現※3と合成が促進されると、皮膚のバリア機能が強化される可能性があります。また、皮膚の表皮細胞の増殖が促進されると、ターンオーバー(新陳代謝)により古い角質が除去され皮膚の健康を保ちます。
今回は、ユーグレナエキスによる表皮細胞の増殖促進、フィラグリンの遺伝子発現と合成の促進を確認するための評価研究を行いました。
※2 フィラグリン…表皮の顆粒細胞から産生されるタンパク質の1つ。皮膚バリア機能において欠かすことのできない角質層の形成成分であるだけでなく、天然保湿成分として皮膚の湿潤化に関わる。
※3 遺伝子発現…遺伝子がもっている遺伝情報が、さまざまな生体機能をもつタンパク質の合成を通じて具体的に現れること。
■研究の内容
ヒトの皮膚の表皮細胞に、ユーグレナエキスを添加した区と、添加しない区 (コントロール) を設定し、3~5日後の表皮細胞の増殖率を測定しました。さらに、フィラグリンの遺伝子の発現量をリアルタイムPCR法※4で、フィラグリンの合成量をウェスタンブロッティング法※5にて測定しました。
※4 リアルタイムPCR法…遺伝子の発現量を解析することができる技術。
※5 ウェスタンブロッティング法…タンパク質の発現量を解析することができる技術。
■結果
ヒトの皮膚の表皮細胞にユーグレナエキスを添加した区では、コントロールと比較して、添加するユーグレナエキスの濃度が高くなるほど皮膚の表皮細胞の増殖が促進されました(図1)。また、ユーグレナエキスを添加した区では、フィラグリンの遺伝子発現(図2)および合成(図3)が促進されました。
以上の結果より、ユーグレナエキスが、表皮細胞の増殖を促し皮膚のターンオーバーを向上させる可能性と、フィラグリンの遺伝子発現と合成を促すことで皮膚のバリア機能を強化する可能性が示唆されました。なお、この研究成果は10月15日(月)発行の「フレグランスジャーナル」に掲載されました。
図1:ヒトの表皮細胞の細胞増殖率
[画像1: https://prtimes.jp/i/36462/14/resize/d36462-14-438145-0.png ]
図2:フィラグリンの遺伝子発現量 図3:フィラグリンの合成量
[画像2: https://prtimes.jp/i/36462/14/resize/d36462-14-366499-1.png ]
今後も当社では、ユーグレナの利活用や付加価値向上を目指し、研究開発を行ってまいります。
<微細藻類ユーグレナについて>
微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は、植物と動物の両方の特徴を持ち、ビタミン類やミネラルなど豊富な種類の栄養素をバランス良く含む藻の一種です。2005年に株式会社ユーグレナが世界で初めて食用屋外大量培養に成功しました。
以上
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