IGA Toolでモデル作成業務を円滑に
PR TIMES / 2018年7月5日 15時1分
~LS-DYNA向けIGA用モデル作成ツールの提供開始~
株式会社JSOL(以下 JSOL)は、7月5日よりLS-DYNAのIGA(※1)用モデル作成ツール「IGA Tool」の提供を開始します。従来のFEM(※2)解析では、構造物の表面形状を複数のメッシュ(要素)で分割することで、コンピューターシミュレーションにより物理現象を再現していました。一方、IGAは、構造物のCADジオメトリ(形状)を活用した解析が可能であるため、従来のFEM解析に比べ、解析対象モデルの作成作業を効率化し、精度の向上と解析時間の短縮も見込めます。
【背景と概要】
IGAは、現在も研究が進められている先進的な分野であり、欧米の自動車メーカーやサプライヤーを中心に着目されている技術です。JSOLが販売する衝撃・構造解析ソフトウエアLS-DYNAにも従前から機能として実装されていました。IGAを用いるには、解析対象となるCADモデルを元に、IGAの要件(※3)を満たす適切なモデルをあらかじめ用意する必要があります。しかし、このIGA用モデルへの変換は容易ではなく、IGA機能を用いる際の課題の1つになっていました。このたび、JSOLの協業先の1つである、株式会社エリジオン(以下 エリジオン)は、LS-DYNA向けIGA用モデル作成ツール「IGA Tool」を開発しました。本ツールにより、CADモデルからIGAで使用可能なモデルに変換でき、LS-DYNAのIGAを用いた解析も手軽に試せるようになります。
IGA Toolは日本国内のユーザーの要望も受けながら開発を続けていきます。JSOLは、LS-DYNAの利用技術提案および販売のリーディングカンパニーとして、IGA Toolの取り扱いを開始します。JSOLとエリジオンは本製品を通じて、日本の産業界でのIGAの実用化を推進し、ものづくりのイノベーションに貢献します。
(※1)IGA=Isogeometric解析
(※2)FEM=Finite Element Methodの略。有限要素法。
(※3)IGAの要件=全ての面が4辺で構成され、隣接する面の制御点が共有されていること。
[画像1: https://prtimes.jp/i/7779/59/resize/d7779-59-136462-0.jpg ]
■株式会社エリジオン
https://www.elysium-global.com/
(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:矢野 裕司)
エリジオンは、独自の3D形状処理とデータ交換技術をベースとしたソフトウェア開発を行っており、ダイムラー・ボーイング・キヤノンなど国内外のリーディングカンパニーの開発プロセスにその技術が採用されています。
■株式会社JSOL
(本社:東京都中央区、代表取締役社長:前川 雅俊)
https://www.jsol.co.jp/
JSOLは、ICTコンサルティングからシステム構築・運用までの一貫したサービスで、お客様のより幅広いニーズにお応えできるICTサービスコーディネーターです。2009年1月、NTTデータとの業務・資本提携により、社名を株式会社JSOLに変更するとともに、NTTデータグループおよびSMBCグループの一員として、お客様のビジネスに貢献できるICTソリューションの提供に取り組んでいます。
■IGAtool製品サイト
https://cae.jsol.co.jp/product/struct/igatool/
IGAではCADデータに近いフォーマットでかつ滑らかな形状を保持した解析が可能となります。IGA Toolは、CADモデルの品質チェックおよび修正を行い、LS-DYNA IGAに適切なNURBS Patchを作成します。対象のNURBS PatchをLS-DYNA解析用インプットファイルとして出力できます。
主な機能
・CADモデルの品質チェックと自動修正
・クロスフィールドを活用した4辺面作成機能
・LS-DYNAインプットファイルの出力
[画像2: https://prtimes.jp/i/7779/59/resize/d7779-59-118714-1.jpg ]
適切なNURBS Patchを作成
■LS-DYNA製品サイト
https://cae.jsol.co.jp/product/struct/lsdyna/
自動車の衝突や金属のプレス成形/鍛造成形、大変形するゴム材料、プラスチック部品の破壊など、市場に投入される工業製品は、従来以上に複雑な現象を想定した設計が求められるようになりました。そのため、コンピューター上でのシミュレーションは必要不可欠になっています。LS-DYNAはJohn. O. Hallquist博士により、Lawrence Livermore National Laboratoryで1970年代に誕生しました。高度な非線形現象をより精度良く、安定的に解くことを目指し、世界で圧倒的なシェアを誇る高度な非線形ソルバーとして、学界や産業界などで幅広く活用されています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/7779/59/resize/d7779-59-100776-2.jpg ]
2台の自動車のオフセット衝突
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