統合失調症発症予測のバイオマーカーの開発に関する共同研究を実施
PR TIMES / 2018年1月15日 13時1分
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は本日、統合失調症前駆期の正確な診断、精神病発症予測をサポートするバイオマーカーを開発するため、国立精神・神経医療研究センター、富山大学、東邦大学、奈良県立医科大学、久留米大学、千葉大学と共同研究を行うことを発表しました。
統合失調症は思春期から成人期にかけて発症する疾患です。近年の研究により統合失調症の患者さんでは発症前に前駆期を示すことが明らかになり1、そのような状態にある方々は超ハイリスク群(Ultra-high risk for psychosis :UHR)とされています。統合失調症の発症予防、機能低下の予防は統合失調症の治療におけるアンメットメディカルニーズのひとつです。
超ハイリスク群への早期介入はこれらのメディカルニーズの解決に役立つと期待されていますが、どの方にどのような介入を行うべきかの判断は難しいのが現状です。発症予測のバイオマーカー開発はUHRに対する早期介入の医科学的な妥当性の担保、統合失調症の新規治療法開発に重要であり、今後の統合失調症治療に大きく貢献できるものと期待されています。
統合失調症の有病率は約1パーセント2で、幻覚、妄想などの陽性症状、感情の平板化、意欲低下などの陰性症状、注意、記憶の障害などの認知機能障害を主徴とする疾患です。多くの患者さんに前駆期がある事が知られていますが、UHR群を対象とした前向き研究では1~2.5年の間の精神病の発症率は8~54%とばらつきがあり2、正確な発症予測をサポートするバイオマーカー開発は早期介入を行う上で重要です。
共同研究においては、バイオマーカー候補としてUHR群で異常が報告されている睡眠の異常、サイトカインの測定を行い、健常者との違いを検討し、さらにUHR群では1年間の縦断的な測定を行い、精神症状の変動とバイオマーカーの変化の関連を検討することにより、UHR群における精神病発症予測に役立つバイオマーカーを確立することを目指します。研究期間は、2020年12月までの3年間を予定しています。
今回の国立精神神経医療研究センター、富山大学、東邦大学、奈良県立医科大学、久留米大学、千葉大学との共同研究は、ヤンセンのこの領域における画期的な治療法の開発に向けたコミットメントをさらに強固にするものです。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
参考資料
1. RS Kahn and IE Sommer, The neurobiology and treatment of first-episode schizophrenia. Molecular Psychiatry (2015) 20, 84–97.
2.Fusar-Poli P, Borgwardt S, Bechdolf A, Addington J, Riecher-Rössler A, Schultze-Lutter F, Keshavan M, Wood S, Ruhrmann S, Seidman LJ, Valmaggia L, Cannon T, Velthorst E, De Haan L, Cornblatt B, Bonoldi I, Birchwood M, McGlashan T, Carpenter W, McGorry P, Klosterkötter J, McGuire P, Yung A. The psychosis high-risk state: a comprehensive state-of-the-art review. JAMA Psychiatry. 2013 Jan;70(1):107-20. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.269
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