新築住宅向け外装材の提案を強化 アルミ外装材の地震時の倒壊リスク軽減効果を実証
PR TIMES / 2024年4月4日 14時0分
京都大学と共同で解析シミュレーションを実施
YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:魚津 彰)は、京都大学と共同して、軽量なアルミ外装材が地震時の倒壊リスクを軽減させる効果があることを実証しました。あわせて住宅の倒壊リスクと火災リスクの対策を両立するため、アルミ外装材「アルカベール」と鋼板外装材「アイアンベール」で防火構造認定(※1)を14種(※2)取得し、4月4日から受注を開始します。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6735/626/6735-626-2cab3cc20d6df16d33f7ad8f6a7e7baf-1446x400.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
既存の住宅は旧耐震基準、新耐震基準の住宅(※3)が混在しており、住宅の外観、形状も多様です。また日々発生している地震の振動波(以下、地震動)も様々です。こうした日本の住環境、地理環境において、新築での金属サイディングの採用を促進するため、外装材の重量の違いが建物の揺れにどれだけ影響するのか、京都大学生存圏研究所 中川貴文准教授(※4)と共同して、木造住宅の倒壊解析ソフトウェア「wallstat」(※5)にて解析シミュレーションを実施。結果、軽量なアルミ外装材を用いることが住宅の耐震性能に有利に働くことを確認しました。
【解析シミュレーション内容】 下記1.~4.の要素を変動させて検証(※6)
1.外装材 (アルカベール、アイアンベール、重いサイディング〈※7〉の3種類)
2.解析モデル(4種類)
3.壁倍率(0.5~2.0)
4.地震動(3種類)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6735/626/6735-626-3c81fc4c6377dd78845aefcb7a0651ff-800x246.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6735/626/6735-626-8b98887e46608af712d719b106e7dd89-1270x501.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【解析シミュレーション結果】(※8)
下のシミュレーション図は4種類の建築形状(解析モデル)、0.5毎の壁倍率、地震動(JR鷹取)におけるシミュレーション結果の一例です。16戸の解析モデルの中、重いサイディング(右)は5棟倒壊に対して、金属サイディング(左)の倒壊は4棟。この一例では旧耐震基準となる壁量「0.5」では倒壊数に差がありませんが、新耐震基準を満たす壁量「1.0」では重いサイディングが1棟倒壊に対して、金属系サイディングは0棟という結果です。解析シミュレーションの他の事例でも示すように様々な地震動や住宅形状の中で、軽量な金属サイディングのアルミ外装材を用いることが、住宅の耐震性向上につながることを実証しました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6735/626/6735-626-87ec4dd5d50e26b06d157d9b6ab7df33-1191x488.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
他の事例については下記の解析シミュレーション動画より確認ができます。
<解析シミュレーション動画>
https://www.ykkap.co.jp/business/channel/simulation/outerwall
【解析シミュレーション結果へのコメント】(京都大学 中川准教授より)
外装材の違いを検証するためには様々な耐震性能・形状の建物を対象に、様々な地震動でシミュレーションする必要があります。今回の検証は「外装材の重量の違い」というわずかな差ですが、軽い外装材を用いることが耐震性能に有利に働くことが明確になりました。
また、住宅の外回りを構成する外装材は外部環境に晒されるため、耐久性はもちろん、防耐火性、耐震性など多くの性能が求められます。外装材は窯業系サイディング、金属系サイディング等の種類により性能は異なり、仕様や重量も様々です。そのような市場の中、新築時の延焼ライン内の外壁でも採用が可能になるようにアルミ外装材「アルカベール」と鋼板外装材「アイアンベール」について防火構造認定14種を取得しました。【防火構造認定 取得内容】(※10)
主に木造の充填断熱工法住宅に採用が可能な認定内容です。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6735/626/6735-626-3ca053c4d97676006e823d07d3e9f912-1097x645.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
YKK APは自然災害による建物・周辺環境の被害を軽減するため防火構造認定を取得し、新築時の建物・外構の「まるごとデザイン」の提案強化を進めていきます。
【商品概要】
[表: https://prtimes.jp/data/corp/6735/table/626_1_266639d36f6663edcfaf724fa0f0dc8c.jpg ]
※1:防火構造は外壁の構造体として、30分間外部からの延焼を抑制する防火性能。
防火構造認定は、準防火構造にも適用されます。
※2:対象商品はアルミ外装材「アルカベール」、鋼板外装材「アイアンベール」の全柄で取得。
※3:旧耐震基準は1981年5月以前。新耐震基準は1981年6月以降。
※4:京都大学 生存圏研究所 中川貴文准教授
2003年東京大学大学院修了後、民間企業を経て、
2005年より国土交通省国土技術政策総合研究所及び建築研究所にて木造の耐震の研究に従事。
2010年に「wallstat」の無償公開を開始。2018年より現職。
2019年文部科学大臣表彰。博士(工学・農学)。
※5:京都大学 中川貴文准教授開発による木造軸組構法住宅の倒壊過程を
シミュレートできる数値解析ソフトウェア。
「wallstat」 https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/~nakagawa/
※6:外装材:アルカベール(1.9kg/平方メートル )
アイアンベール(3.6kg/平方メートル )、
窯業サイディング(17.3kg/平方メートル )
壁倍率:令46条(木造建築物の構造耐力上必要な軸組等)に対する数値
地震動:地震の揺れ。検証では3種類を使用。
下記はシミュレーションに使用した地震波形。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6735/626/6735-626-7c9b6b06417722919ae12325b5fb86db-3900x495.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※7:窯業サイディングやモルタル吹付等
※8:いかなる条件においても同等のシミュレーション結果を保証するものではありません
※9:解析モデルは手前から木住協モデル、長方形モデル、総二階モデル、L形モデル。
解析モデル上に記載の数値は壁量です。
※10:記載の各構造で認定を取得しております。
詳細については、下記URLより認定書をご確認ください。
https://www.ykkap.co.jp/bizdata/fireproof/nintei/boukakouzo/
※11:構造用面材に面材(下張材)を重ね張りした仕様。
下張材は耐力壁の保持に計算上寄与しない面材です。
※12:部材標準販売価格です。消費税、現場搬入費、取付費などは含まれていません。
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