シリア:外国籍の子どもの帰国と適切なケアを - ユニセフ事務局長声明【プレスリリース】

PR TIMES / 2019年11月5日 18時5分

2万8,000人が北東部に、半数が5歳未満



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【2019年11月4日 ニューヨーク発】

劣悪な環境の中でシリア国内に留め置かれている外国籍の子どもたちに関して、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは、以下の声明を発表しました。

* * *

シリア北東部での最近の暴力の激化により、地域に取り残された外国籍の子どもたちを、手遅れになる前に各国政府が出身国に緊急送還する必要性が高まっています。子どもたちとその家族を暴力や虐待から守り、適切なケアを受けられるよう、各国政府には、正しいことを行い、彼らを祖国へ帰す責任と機会があります。

ユニセフの最新の推計によると:

60以上の国から来た約2万8,000人の子ども(イラクからの2万人を含む)が北東部に留まっており、そのほとんどが避難民キャンプにいます。
これらの子どもの80%以上が12歳未満で、50%が5歳未満です。
少なくとも250人の少年、中には9歳の少年も拘留されていると言われていますが、実際の数はさらに多いと考えられます。



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これらの子どもたちはみな、子どもにふさわしくない環境の中で暮らしています。「ぼくたちはどうなるの?」彼らは今、世界に問いを投げかけています。子どもたちは、適切なケアと保護を緊急に必要としています。

少なくとも17カ国が、既に650人以上の子どもを本国に帰還させています。その多くは、現在家族と一緒に住んでおり、母親と共に帰国した子どももいます。子どもたちは今、安全な場所に暮らしながら学校に通い、戦争体験から回復の過程にあります。ユニセフは、親せきやコミュニティへの再統合を支援するなど、こうした帰還した子どもの一部を支援してきました。

ユニセフは、これらの国々のリーダーシップを称賛します。彼らの行動と、世界中で武力紛争の影響を受けた子ども、家族、コミュニティを支援してきたユニセフの長年の経験は、意志あるところには道があることを示しています。


しかし、これらの国々の行動は、標準ではなく、いまだ例外のままです。各国政府に届けたい私たちのメッセージはひとつ。いつでも、子どもの最善の利益を第一に考えるべきだということです。ユニセフは、これらの子どもたちと、地域の避難民キャンプや拘留所で、ますます厳しい状況の中懸命に生き残ろうとしている何万人ものシリアの子どもたちの安全と幸福を深く憂慮しています。これには、シリア北東部で新たに家を追われた4万人の子どもも含まれます。中には、暴力により家族から引き離され、負傷したり、或いは障がいを負った子どももいます。子どもたちは非常に脆弱な立場に置かれており、さらなる被害を受けないよう緊急に保護しなければなりません。

ユニセフは、各国および紛争当事者による以下の緊急行動をあらためて呼びかけます。

拘留は最後の手段であり、可能な限り最短の時間に留めるべきです。武装グループとの血縁関係の疑いや、家族が武装グループの一員であるという疑いのみに基づいて、子どもを拘留するべきではありません。子どもが罪に問われる疑いがある場合には、少年法に基づいて、彼らの社会復帰に焦点を当てて対処されるべきです。
各国政府は、子どもの最善の利益に沿い、国際基準に準拠したかたちで、シリアの子どもたちが地域社会へ安全に再統合することを実現し、また外国籍の子どもたちが安全で尊厳を保ったかたちで、自発的に出身国へ帰還することを保障する必要があります。家族がともにあること、そしてノン・ルフールマン原則は、子どもを守るために不可欠です。
すべての国は、無国籍の子どもを生み出さないために、自国の、または自国民の元に生まれた子どもに市民権を付与する必要があります。
紛争当事者および当事者に影響力をもつ者は、どんなときも子どもを保護する必要があります。これには、保健センター、水道、学校などの民間インフラへの攻撃の回避も含まれます。
当事者はまた、人道支援組織が拘留所などにいる子どもを含め、子どもたちや家族に支援とケアを提供できるよう、制限のないアクセスを許可すべきです。


北東部であろうとシリアの他の場所であろうと、戦火が近づくなか、子どもたちを見捨ててはなりません。

* * *

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )

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