新型コロナウイルス:子どもの半数がいまだ学校に通えず、学校の再開優先を【プレスリリース】
PR TIMES / 2020年9月24日 20時15分
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【2020年9月23日 ブリュッセル/ニューヨーク 発】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる休校で、世界の学齢期の子どもの半数が今も学校に通えていないことを受け、ユニセフ(国連児童基金)はEU(欧州連合)と共同で以下の声明を発表しました。
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パンデミックによる休校で、世界の学齢期の子どもの半数が学校に通えていません。私たちは、学校の再開を優先するよう各国に呼びかけるS.O.S.メッセージを発信します。
パンデミックにより、学校へのアクセス、質の高い学習、デジタル環境における深刻な格差が明らかになり、状況がさらに悪化しました。また、不十分な水と衛生設備、危機に耐える準備の不足など、教育制度の弱点も露呈しました。
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COVID-19による都市封鎖のピーク時には、休校により世界の学齢期の子どもの90パーセント以上が学校に通えず、この子どもたちの少なくとも3分の1が教育から完全に切り離された状態でした。今も、8億7,500万人の子どもが影響を受けています。子どもたちの教育、保護、福祉への影響を見過ごすことはできません。
教育を受けられなくなると、子どもたちへの搾取、暴力、虐待のリスクが高まります。問題を抱えた家庭の子どもは、学校の提供する教育と安全を失うという二重の危機に直面します。女の子は、児童婚や早期妊娠のリスクが高まります。
教育水準の低い子どもたちは、貧困の連鎖を断ち切れる可能性が低くなります。最近のデータから、さらに1億5,000万人の子どもたちがCOVID-19によって貧困に陥る可能性があることが分かっています。また、世界銀行は7月に、子どもたちがこれまでの期間学校に通えなかったことで、世界の収益が10兆米ドル失われると推定しており、経済的損失は個々の家庭をはるかに超えて拡大することを強調しています。各国政府は、あらゆる再開の決定の中で、将来の経済活動を担う子どもたちを優先し、教育への資金を優先しなければなりません。
休校措置の継続は、最後の手段であるべきです。休校は一時的なものであるべきで、その際は子どもたちが中断することなく学習を続け能力を最大限に発揮できるように、すべての子どもがアクセスできる遠隔教育計画が伴わなければなりません。
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貧困や紛争下で暮らす子ども、少数民族、障がいのある子ども、避難民や難民の子どもなど、各国で最も取り残された子どもや若者たちは、休校によって周囲からさらに遅れをとり、より深刻な格差に苦しみ、最も重い代償を払っています。こうした子どもたちを優先することで、教育の不平等を減らし、すべての子どもが将来の成功のために必要な知識と技能を学ぶことができるようになるでしょう。
COVID-19の前から、世界はすでに教育の危機に直面しており、低・中所得国の10歳児の半数以上が簡単な物語を読むことができませんでした。何百万人もの10代の子どもたちが、将来コミュニティで活躍するために必要な汎用的スキル、デジタルスキル、起業家スキル、仕事に特化したスキルを学んでいません。
世界の子どもたちと教育にとって、苦境こそまさに好機です。すべての子どもたちが人生で、学校で、そして仕事で成功するために必要なスキルを身につけられるように、これまでの教育のあり方を見直し、学校を以前よりも良い方法で再開するという一世代に一度のチャンスがあるのです。
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■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます:
•特設サイト> https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
•各種ガイドライン> https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/info/
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
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