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「Every Woman Every Child」新報告書~女性と子どもの健康を脅かす、新型コロナ・紛争・気候危機【プレスリリース】

PR TIMES / 2020年9月25日 18時15分



[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1600/resize/d5176-1600-184101-2.jpg ]

【2020年9月25日 ニューヨーク 発】

女性と子どもの健康における前進が、紛争、気候危機、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって脅かされていると、「Every Woman Every Child」(女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略)の新しい報告書が明らかにしました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1600/resize/d5176-1600-898676-4.png ]

報告書『進歩を守ろう:立ち上がり、定め直し、取り戻す2020』(原題:Protect the Progress: Rise, Refocus, Recover, 2020)は、2010年に国連事務総長の呼びかけで発足した女性と子どもの健康増進に向けた取り組み「Every Woman Every Child」を開始して以来、世界の女性、子ども、青少年の健康の改善に顕著な進展があったことを浮き彫りにしています。例えば、2019年に5歳未満児の死亡数が過去最低を記録し、過去10年間で10億人以上の子どもがワクチンを接種しました。予防接種率、十分なスキルのある介助者を伴う出産率、安全な飲料水へのアクセス率は80パーセント以上に達しました。妊産婦の死亡数は2000年以後35パーセント減少し、特に2010年以降大きく減少しています。また、過去10年間で推定2,500万件の児童婚を防ぐことができました。

しかし、紛争、気候の不安定性、COVID-19のパンデミックは、すべての子どもと青少年の健康と福祉を危険にさらしています。特にCOVID-19によって元々あった不公平がさらに拡大し、保健分野の取り組みの中断によって、最も不利な立場に置かれた女性と子どもに大きな影響が及んでいると報告されています。都市封鎖のピーク時には、192カ国で学校が休校になり、16億人の学齢期の子どもたちが影響を受けました。また、女の子や女性に対する家庭内暴力や虐待が増え、貧困や飢餓も増加傾向にあります。

[画像3: https://prtimes.jp/i/5176/1600/resize/d5176-1600-299521-3.jpg ]

「パンデミック以前より、世界のどこかで5歳未満の子どもが6秒に1人、命を落としていました。紛争地や厳しい環境で暮らす何百万人もの子どもたちは、パンデミックにより、さらに大きな苦難に直面しています。私たちは、保健システムを強化しながら、パンデミックによる緊急のニーズを満たすために一致団結して取り組まなければなりません。そうして初めて、命を守ることができるのです」と、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。

2019年、5歳未満の子ども520万人と青少年100万人が予防可能な原因で死亡しました。13秒に1人、新生児が命を落としました。1時間に33人の女性がお産で亡くなり、1日に3万3,000人の女の子が児童婚を強いられ、その多くがはるかに年上の男性と結婚しました。

この報告書は、女性、子ども、青少年の権利を奪い続けている根深い不公平について検証しており、生まれた場所が生存を決定づける重要な要素であることを指摘しています。2019年には、5歳未満児死亡の82パーセント、妊産婦死亡の86パーセントがサハラ以南のアフリカと南アジアに集中していました。子どものHIV感染の10人に9人がサハラ以南のアフリカで発生しました。そして、紛争の影響を慢性的に受けている国では、妊産婦、新生児、子ども、青少年の死亡率が大幅に高くなっていました。

[画像4: https://prtimes.jp/i/5176/1600/resize/d5176-1600-611819-1.jpg ]

報告書は、女性と子どもの生活を向上できる取り組みを尊重し、目標と現実の差を広げないようにしながら、COVID-19と闘うことを国際社会に求めています。そして、女性、子ども、青少年の健康における過去10年間の進歩は、パンデミックの影響とそれへの対応から守られなければならないと述べています。

予防可能な子どもの死と闘うための取り組みを強化しなければ、2020年から2030年の間に4,800万人の5歳未満児が死亡するおそれがあります。これらの死亡のほぼ半分は新生児となるでしょう。

報告書は、各国があらゆる危機において、すべての女性、子ども、青少年の健康に投資し続けることを提唱しています。また、一世代で最悪の世界保健危機に直面している中で、SDGs(持続可能な開発目標)達成にむけた「行動の10年」が始まり、「Every Woman Every Child」の取り組みはこれまで以上に重要だと述べています。多国間で取り組みを続け、この10年間で実現した成果を守るために分野を越えて行動し、世界のすべての女性、子ども、青少年の健康と福祉を守るには、こうした機運を高めていかなければなりません。


* * *
■報告書『進歩を守ろう:立ち上がり、定め直し、取り戻す2020』(原題:Protect the Progress: Rise, Refocus, Recover, 2020)は、下記でご覧いただけます。
https://www.unicef.or.jp/jcu-cms/media-contents/2020/09/2020-Progress-Report-on-the-EWEC-Global-Strategy.pdf


■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます

特設サイト> https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
各種ガイドライン> https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/info/


■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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