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紛争下の子どもの保護の強化を~グラサ・マシェル報告書から25年【プレスリリース】

PR TIMES / 2021年8月30日 16時45分

ユニセフ事務局長・国連事務総長特別代表共同声明



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【2021年8月26日 ニューヨーク 発】

紛争が子どもに与える影響についての、グラサ・マシェル氏による画期的な報告書の発表から25周年となるのに際し、ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアと子どもと武力紛争に関する国連事務総長特別代表バージニア・ガンバ氏は、共同で以下の声明を発表しました。

* * *

25年前、グラサ・マシェル氏は、武力紛争の子どもたちへの影響に関する報告書を国連に提出し、国際社会に対し、紛争の惨劇から子どもたちを守るための具体的な行動を促し、国連と世界全体に対し、子どもたちを守るための行動を呼びかけました。

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国際社会はこの呼びかけに応え、マシェル氏の提言に基づいて行動を起こしました。国連総会では「子どもと武力紛争に関する国連事務総長特別代表事務所」を設置し、国連安全保障理事会では2005年に、国連の組織的な監視・報告メカニズムを確立して、紛争が子どもたちに与える影響を継続的に追跡しています。

それ以来、国連は、アフリカ、アジア、中東、ラテンアメリカの30カ所以上の紛争状況において、過去16年間で26万6,000件の子どもたちの権利に対する重大な侵害行為を確認してきました。10万4,100人以上の子どもたちが死傷し、9万3,000人の子どもたちが戦闘員やそのサポート役として駆り出され、2万5,700人の子どもたちが誘拐され、さらに1万4,200人の子どもたちが性的暴力を受けたとされています。

2020年、国連が確認した紛争下における子どもたちへの侵害行為は、合計2万6,425件でした。これは、1日に72件、1時間に3件の侵害行為が発生していたという計算になります。また、7年連続で2万件以上の侵害行為が確認されました。

これらは、紛争地域における子どもたちへの最もひどい侵害行為を体系的に記録するために確立された国連主導の監視・報告メカニズムで確認できたケースにすぎません。本当の数字は、間違いなくもっと多いでしょう。

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しかし、これらは単なる統計ではありません。恐ろしいトラウマや苦しみによって打ちのめされている、または失われてしまった幼い命の数を表しています。実際、多くの子どもたちが2つ以上の重大な侵害行為によって苦しんでいます。2020年に国連が確認した中では、被害を受けた約2万人の子どもたちのうち、約10%が2つ以上の重大な侵害行為を受けていました。

このように子どもたちへの影響が続いているものの、報告書が発表されてから、紛争から子どもたちを守るための大きな進展もありました。これには、子どもたちの安全を守るための世界的な対策や戦略の実施が含まれます。代表的な例としては、軍隊や武装勢力による子どもたちの徴兵、徴用を防止することを目的としたパリ原則や、教育を攻撃から守り、学校や大学の軍事目的での使用を制限することを目的とした安全な学校宣言などがあります。

さらに国連は、子どもたちの脆弱性を軽減し、紛争から立ち直るために必要な支援を提供するために、家族や地域社会とも協力して活動を続けています。国連とそのパートナーは、軍隊や武装勢力から多くの子どもたち(2020年には1万2,643人)を確実に解放し、彼らに適切なケアと社会復帰に向けたサービスを提供するために、長年の間、絶え間ない努力を続けてきました。

子どもと武力紛争に関する国連事務総長特別代表事務所は、様々な紛争状況において、国連がすべての紛争当事者との間で、子どもたちへの侵害行為を終わらせ、防止するための期限を定めた合意を書面で交わすための支援をしています。ユニセフは、そのプログラムを通じて、監視・報告に関する各国のタスクフォースの共同議長や、国連の子どもの保護に関する監視員や専門家とともに、子どもたちを守るための具体的な方法について交渉するために、軍隊や武装勢力の司令官との最初の接触機会を探るための支援をしています。2005年以降、17の紛争状況において、35の行動計画が紛争当事者によって署名され、一方の当事者のみによる署名も増えています。その中では以下のような措置が講じられています。

戦争の影響から子どもたちを保護する
重大な侵害行為の発生を防ぐ
軍隊や武装勢力に関係した子どもたちを解放し、地域社会に復帰させる
性的暴力から子どもたちを保護する
学校や病院を守る
加害者に責任を取らせる



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それにも関わらず、権利の重大な侵害行為は続いており、紛争当事者が子どもたちの権利と福祉を広範囲にわたって、驚くほど軽視していることを示しています。現時点では、2021年の子どもと武力紛争に関する事務総長年次報告書の付属文書に記載されている61の紛争当事者のうち、子どもたちの権利に対する重大な侵害行為を防止するために、国連と共同の行動計画または同様の約束をしているのは、わずか18にすぎません。この事実を受け入れることはできません。記載されているすべての紛争当事者は、子どもを保護するための行動計画に合意・遵守し、そもそも子どもたちに対する侵害行為が起こらないようにするための措置を講じるべきです。

25年前にグラサ・マシェル氏が述べたように「紛争が子どもたちに与える影響は、すべての人に責任があり、すべての人の関心事でなければならない」のです。紛争当事者と彼らに影響力を持つ人々、そして国際社会は、この行動への呼びかけに耳を傾け、子どもたちの権利に対する重大な侵害行為を終わらせるためにより一層努力をするべきです。すべての子どもたちは、あらゆる危害から守られ、平和に暮らす権利を持っています。

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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