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コレラ診断キットを大規模展開~世界的大流行に対応、高リスク14カ国に120万回分【プレスリリース】

PR TIMES / 2024年4月8日 15時45分



[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/2326/resize/d5176-2326-cd98ce839f8c9c226a7b-0.jpg ]

【2024年4月5日 ジュネーブ/ニューヨーク発】

本日、マラウイにコレラの迅速診断検査(RDT)キットが到着し、今後数カ月間にコレラのリスクが高い14カ国に120万回分以上の検査を配布する世界的なプログラムの幕が切って落とされた、とユニセフ(国連児童基金)は発表しました。

* * *

これは世界各地で展開される過去最大規模のプログラムで、今後数週間以内にエチオピア、ソマリア、シリア、ザンビアをはじめ、現在コレラの集団発生によって深刻な影響を受けている国々にキットが配布されます。このプログラムは、日常的なサーベイランスと検査の能力を強化するとともに、コレラの可能性が高い症例を迅速に特定することで、集団発生をより速やかかつ正確に検知し対応できるようにします。また極めて重要なこととして、各国の動向をモニターし、将来の予防プログラムのためのエビデンスの土台を構築することで、コレラ抑制・撲滅の国家目標の達成を支援します。

このコレラのグローバル診断プログラムは、Gaviワクチンアライアンスが資金と調整を行い、調達と各国への発送はユニセフが主導しています。加えてその他機関やさまざまな組織など、パートナーとの協力の下に実現し、実施されています。今回の初出荷は、プログラムの開始を告げるものであり、パートナーは今後、関心を示した国々に迅速診断検査キットを配備していくことを目指しています。プログラムが長期的に持続可能となるかどうかは、Gaviの次期戦略期間である2026年から2030年までの資金調達の成功にかかっています。

取り組みを通じて、これまで集団発生対応用にユニセフ等を通じて供給されてきた2つのメーカーの迅速診断検査が、コレラサーベイランスのために日常的に使用されるようになります。コンゴ民主共和国、ニジェール、ネパールでの予備研究は、効果的な迅速検査戦略の理解を深めるのに役立ちました。現在も進行中のこれらの研究の初期評価は、プログラム設計の参考となり、大規模な検査の展開をより効果的なものにしています。

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/2326/resize/d5176-2326-c5f944bc4ebbdf648795-0.jpg ]

コレラは2021年以降、世界的に急増しており、簡単で有効かつ手ごろな価格の治療法があるにもかかわらず、高い致死率を示しています。多発する集団発生の影響を受けている国々ではワクチンへの需要がかつてないほど高まっています。世界の経口コレラワクチンの供給量は、2013年から2023年の間に18倍に増加しましたが、需要が大幅かつ持続的に急増したため、現在の供給量では世界の備蓄量に負担がかかっています。予防接種キャンペーンは、集団発生への緊急対応に必要な量を確保するため、延期せざるを得ませんでした。すでに緊急ワクチン接種キャンペーンが実施された国々で集団発生が繰り返されていることから、新たな感染や持続的な感染が発生している地域を特定するスピードと精度を向上させ、これらの地域を集団発生時の初期対応の対象として絞る必要性が一層高まっています。

コレラは、コレラ菌を含むふん便に汚染された食物や水を介して広がる急性の腸管感染症です。コレラの増加は、安全な水と衛生設備へのアクセスに引き続き格差があること、および集団発生の迅速な検知やその拡大抑制ができないことに起因しています。影響を受けているコミュニティは、基本的な保健サービスを受けられない場合が多く、この状況は気候関連要因や紛争、人口移動によってさらに悪化しています。コレラ抑制に取り組むパートナーは、集団発生への迅速な対応と症例管理、速やかな治療、手の届く価格のワクチンの増産、影響を受けたコミュニティにおける基本的な水と衛生サービスへのアクセスの緊急改善への投資を、各国、製造業者、その他のパートナーに緊急に呼びかけています。

コレラ抑制のためのこのような多部門戦略は、それが実効的であるためには、時宜を得た信頼できるコレラのサーベイランスデータによって導かれなければなりません。サーベイランスは、集団発生の早期発見と迅速な対応を支援するだけでなく、コレラ予防と抑制の分野の他の関係者が介入策の目標を定め、設計し、実施し、評価するために必要なデータを提供する上で中心的な役割を果たします。2023年、コレラの感染制御のための世界対策・専門会議はコレラ迅速診断の強化のため、コレラが疑われる症例に対する戦略的、日常的、体系的な検査と迅速診断の使用拡大を支持する方向で推奨内容を刷新しました。世界コレラ迅速診断検査調達プログラムは、対象国がこれらの推奨内容を実施するために必要な追加支援を提供します。

ユニセフ物資供給部門の部門長、レイラ・パッカラは次のように述べています。「コレラは予防可能で、治療が容易であるにもかかわらず、子どもたちはこの命に関わる病気に苦しみ続けています。だからこそ私たちは、全ての面においてパートナーと協力し、集団発生を食い止めるために斬新な方法で取り組んでいます。サーベイランス診断は、高い精度で発生地域を特定するのに役立ちます。これによってパートナーは、的確な時間と場所に絞ってコレラワクチンを投入することで、限られた供給量で最も多くの命を守ることができるのです」

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/


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