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「Bonobo presents OUTLIER」至高のオールナイトイベントに絶対行くべき7つの理由

Rolling Stone Japan / 2024年4月26日 17時30分

2023年1月15日、渋谷Spotify O-EASTで披露されたボノボのDJセット(Photo by Tadamasa Iguchi)

エモーショナルでシネマティックなエレクトロニックミュージックで日本でも人気のボノボが主宰し、自らゲストのキュレーションも務めるオールナイトイベント「Bonobo presents OUTLIER」が5月17日(土)に日本初開催される。会場は渋谷のSpotify O-EAST~duo MUSIC EXCHANGE~東間屋。3ステージを繋いでの同時開催だ。主宰のボノボを筆頭にソフィア・コルテシスやケリー・リー・オーウェンスなど、DJのラインナップも豪華絢爛。このスペシャルなイベントの開催を前に、その見所や背景の紹介を7つの切り口からお届けする。




1. ボノボは静かに世界を制したビッグネーム


ボノボ(Photo by Grant Spanier)

まずは、主宰者ボノボの海外での立ち位置を改めて押さえておきたい。もし彼のことをただのベテランの中堅と思っていたら大間違い。Mix Mag誌は2017年の時点で、「ボノボはひっそりと、こんにちのダンスミュージックでもっともビッグなアクトになった」と評している。

「もっともビッグ」と断言するのは語弊があるかもしれないが、ボノボがれっきとしたビッグネームであることは間違いない。直近のアルバム二作、『Migration』(2017年)と『Fragments』(2022年)はともに全英5位。ロンドンでは単独で2~3万人の観客をコンスタントに動員できるアリーナアーティストである。


「Bonobo Boiler Room London」、会場はAlexandra Palace(キャパ1万人)

アメリカでも熱心なファンベースを持ち、アリーナ~ホールツアーを周れるほど。アルバムはビルボード総合チャートに二作ランクインし、グラミー賞には7回ノミネート。2010年代のEDMなど大会場向けにポップ化した音楽を除けば、欧州のダンスアクトがアメリカでこのように成功するのは稀だろう。

上の引用でMix Mag誌が「ひっそりと(quietly)」と表現したように、ボノボはハイプな音楽トレンドに一度も乗ることなく、ライブや作品の完成度の高さが口コミで地道に広がったことで、世界的なビッグネームにまで上り詰めた。こうしたユニークな成功の軌跡を描くダンスアクトは、ほかになかなか思い当たらない。その意味において、ボノボは唯一無二の存在である。


2022年のロイヤルアルバートホール(キャパ7000人)公演は5デイズ開催


2. クラブ音楽の「外れ値」を祝福するOUTLIER

OUTLIERはそんなボノボが2015年にはじめたクラブイベント。自身がキュレートした豪華ゲストを迎え、ロンドン、ベルリン、ニューヨーク、パリ、シドニーなど、世界中で開催されている。2024年4月の本校執筆時点での最新回は、ロンドンのIKEA跡地に出来た新しいメガベニュー、ドラムシェッズでの公演。15000人収容の会場を事前ソールドアウトさせるという人気ぶりだ。

この投稿をInstagramで見る Bonobo(@si_bonobo)がシェアした投稿 OUTLIERドラムシェッズ公演の様子

ボノボは2021年のDJ Mag誌の取材で、OUTLIERの理念を「それがどんなダンスミュージックであれ、よりオルタナティヴなもの。ストレートなテックハウスではないんだ」と説明している。また、2015年のBillboardの取材ではOUTLIERのニューヨーク公演に際し、「ヨーロッパのウェアハウスパーティのヴァイブをここ(アメリカ)に持ち込みたい」と語っていた。

つまりボノボが目指しているのは、アンダーグラウンドの純粋主義的なクラブミュージックとも、Billboardの取材を受けた2015年当時アメリカを席巻していた商業主義的なEDMとも違う、その間のグラデーションに存在するクラブミュージックの豊かさを提示すること。そもそもOUTLIERとは統計学上の異常値や外れ値を意味する。おそらくボノボは「ポップの枠組みにもアングラの枠組みにも収まりきらない何か」というニュアンスでこの言葉を使っているのだろう。

OUTLIERの東京公演は2020年に一度開催が決定していたものの、新型コロナウィルスのパンデミックで中止に。今回は念願の日本初上陸となる。会場は渋谷O-EAST~DUO~東問屋で、3ステージを繋いだ同時開催。前回のボノボのDJ来日公演と同様、O-EASTはボイラールームのようにDJブースをフロアに配した特別レイアウトになるという。後述するが、もちろん豪華ゲストも完璧な布陣。スペシャルな一夜となることは間違いない。


2023年1月15日、渋谷Spotify O-EASTで披露されたボノボのDJセット。ボイラールームのようにDJブースをフロアに配した特別レイアウト(Photo by Tadamasa Iguchi)


3. ベルリンと南米を繋ぐソフィア・コルテシスのカラフルなハウス


ソフィア・コルテシス(Photo by Dan Medhurst)

OUTLIERのために初来日するソフィア・コルテシスとケリー・リー・オーウェンスは、どちらも今もっとも観ておきたい良質な「外れ値」のひとつだろう。

ペルー出身、現在はベルリンに拠点を置くソフィア・コルテシスは、南米の眩しい陽光が降り注ぎ、水面がキラキラと輝いているような、ユーフォリックなハウスミュージックを創出する。メロディアスでカラフルで、どこかセンチメンタル。フォー・テットやDJコーツェがよく引き合いに出されるのも納得だが、彼女の場合はもっと大らかなグルーヴを感じさせる。

「私の心はとてもラテンアメリカ的だけど、私のモーターはドイツ製」とはコルテシス本人の名言。その言葉通り、オリジナル曲であれDJセットであれ、彼女が提示する音楽はベルリンのダンスフロアの暗がりと南米の暖かな日差しがごく自然に溶け合ったような美しさを宿している。





4. 英国の伝統を継ぐケリー・リー・オーウェンスのハイブリッド性


ケリー・リー・オーウェンス

イギリスにはインディとクラブミュージックが交差する伝統がある。ウェールズ出身ロンドン在住、元々はシューゲイザーバンドをやっていたというケリー・リー・オーウェンスは、そんな英国の伝統を受け継ぐ存在だ。ドリームポップとテクノのハイブリッドが彼女のサウンドの基本構成で、白昼夢の恍惚とテクノのディープでヒプノティックな感覚を併せ持つ。

レディオヘッド「Weird Fishes/Arpeggi」のカバーも収録した傑作2nd『Inner Song』でそのスタイルは一旦の完成を見せたのち、最新作『LP.8』ではより抽象主義的な表現へと旋回。近年は『LP.8』の作風を踏襲したノイズ~アンビエントなDJミックスも幾つか発表しているが、現場ではハードだがメロディアス、ストイックだがポップな混合型テクノでフロアを揺らしてくれるだろう。




5. OUTLIERに相応しい充実の日本勢


(上列)左から真鍋大度、食品まつり a.k.a foodman、TRAKS BOYS (下列)左からSeiho、Katimi Ai、Frankie $

OUTLIERの東京公演は日本勢のラインナップも充実している。著名なメディアアーティストでありDJとしても刺激的なミックスを聴かせる真鍋大度、エクストリームな発想が詰まった楽曲やDJで世界的に評価が高いHyperdub所属の食品まつり a.k.a foodman、グルーヴィかつ洒脱なハウスセットが魅力のTRAKS BOYS、電子音楽の可能性を拡張し続ける異能のトラックメイカーSeiho、ベルリンからもラブコールを受けるアフロハウスの新鋭Katimi Ai、そしてUKクラブカルチャーに対する深い造詣を基盤にしたプレイを聴かせるFrankie $。いずれもストレートなハウスやテクノには収まりきらない、OUTLIERに相応しい人選だと言えるだろう。









6. いまボノボは何度目かの黄金期を迎えている


2024年4月、OUTLIERドラムシェッズ公演でプレイするボノボ(Photo by Jake Davis)

無論、イベントの最注目は主宰者のボノボだ。彼の現時点での最新作『Fragments』は、モダンクラシックとなった2010年の『Black Sands』以来の傑作と名高い。つまり、いまボノボは何度目かの黄金期を迎えているということだ。




元々はチルアウト向けの落ち着いたブレイクビーツ=ダウンテンポの名手として知られていたボノボだが、2010年当時イギリスで最先端だったポストダブステップの空気を大きく吸い込んだ『Black Sands』はその人気と評価をさらに大きく押し上げた。エキゾチックなストリングスや情緒的なシンセ、そしてフロア志向のビートが美しくレイヤードされたサウンドは、いまやボノボのトレードマークである。

『Fragments』はそんな2010年代以降のボノボのスタイルを踏襲しながらも、これまで以上にビートが前面にせり出していて、深夜のダンスフロアがよく似合う。なかでも、ブルガリアの合唱団のサンプルを大胆に使ったユーフォリックなダンスチューン「Otomo」は、『Black Sands』以降のひとつの到達点だろう。

『Fragments』を聴くと、ボノボに脂が乗りきっているのがよくわかる。そしてパンデミックを経て、再びダンスフロアの興奮を求めていることも。そんな彼の勢いは、ハウスを軸にエモーショナルでドラマティックなプレイを聴かせるDJセットでも存分に体感できるはずだ。




7. OUTLIERはクラブカルチャーとその外側を繋ぐ媒介

これまでも書いてきたように、OUTLIERは純粋主義的なクラブミュージックからは外れた何かを提示するイベントだ。その理念は今回の出演者のキュレーションにおいても一貫している。ハウスだがハウスではない、テクノだがテクノではない、インディだがインディではない――そんな語義矛盾を体現したアーティストが揃っていて、だからこそ生粋のクラブ好きもインディのリスナーも等しく引き寄せるような求心力を持っている。そもそもボノボの音楽がそうであるように、OUTLIERはクラブカルチャーとその外側を繋ぐ媒介でもあるのだろう。その稀有な魅力をぜひ現場で体験してもらいたい。


Photo by Tadamasa Iguchi



『Bonobo presents OUTLIER』
日時:2024年5月18日(土) OPEN & START 21:00
会場:東京・渋谷Spotify O-EAST、duo MUSIC EXCHANGE、東間屋
料金:ADV. ¥7,200
※20歳未満入場不可。入場時にIDチェック有り。写真付き身分証をご持参ください。

出演:
BONOBO (DJ SET)
KELLY LEE OWENS (DJ SET)
SOFIA KOURTESIS (DJ SET)
DAITO MANABE
食品まつり a.k.a FOODMAN
FRANKIE $
KATIMI AI
SEIHO
TRAKS BOYS
YOSHIROTTEN (Video Art)

VJs (at DUO):
Kazufumi Shibuya, Sogen Handa,
Yuma Matsuoka, Yuta Okuyama, 91u5

FOOD&DRINK:
NEWVALLEY (Natural wine & Food)
TORATOMICAN (Food)
会場ではNEWVALLEYが厳選したナチュラルワインとおつまみ、朝方には人気の自家焙煎コーヒーとモーニングメニューも提供。TORATOMICANが提供するヘルシーで美味しいバインミーサンドなどを味わえる。

チケット:
●イープラス [https://eplus.jp/outlier/]
●ローソンチケット[https://l-tike.com/outlier/]
●BEATINK [https://beatink.zaiko.io/e/outliertokyo/]
●HMV record shop 渋谷
●Lighthouse Records
●ディスクユニオン渋谷クラブミュージックショップ
●ディスクユニオン下北沢クラブミュージックショップ
●ディスクユニオン新宿ソウル・ダンスミュージックショップ

公演詳細:https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13934

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