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irienchyがツアーファイナルで叫んだ「生きる大切さ」、熱く朗らかなロックスピリット

Rolling Stone Japan / 2024年5月7日 18時0分

irienchy(Photo by 伊東実咲)

ライブハウス界隈で着実に支持を拡大している4人組バンドのirienchyが、『1st full album MISFIT リリースツアー〜入江ん家からあなたんち〜』のファイナルとなるワンマン公演を、4月24日(水)に東京・Shibuya eggmanで開催した。自身最大規模のツアーのファイナル公演の様子を現地レポートでお届けする。

平日にもかかわらずたくさんの観客が詰めかけたeggmanのステージに、諒孟(Gu&Cho)、井口裕馬(Ba&Cho)、本多響平(Dr&Cho)の3人が現れ、ファンファーレの如く爽快なオープニングセッションを展開。そのサウンドに乗って登場した宮原颯(Vo&Gu)の「全員をハッピーにして帰ります!」という宣誓が眩しい「スーパーヒーロー」から、勢いよくライブがスタートする。


(Photo by 伊東実咲)



フレンドリーな空気感、誰も置いていかない優しさを湛えたポップな曲、フロアを光のように照らす笑顔など、早くも持ち味を存分に発揮する4人。1stフルアルバム『MISFIT』のリリース翌日(2023年12月7日)に同じくeggmanで行なわれたワンマンでは、興奮や緊張のせいか、宮原が貧血っぽくなる、諒孟が全身を攣るという若干のハプニングもあったけれど、ツアーを重ねてきたこの日の彼らは、ひと回り成長したパワフルで揺るぎないパフォーマンスが際立つ。「恋愛モヤモヤ物語」が織り交ぜられたりと、懐かしのナンバーを含むセットリストも楽しい。

「ここがどこか、俺たちが誰か、教えてください! ここ誰ん家!?」という宮原の呼びかけに、「イリエンチー!!」とオーディエンスが大声で楽しそうに返す。そんな「ライライライ」の滑稽な曲入りさえ、もうだいぶ浸透しているようで嬉しくなる。じわじわとホームの雰囲気を帯びていく場内。”ほらただいまって言わせてよ”の歌詞が、ファイナルの東京によく似合う。

「入江ん家へようこそ。全国9カ所を回ってきたツアーのファイナルです。毎回毎回超えてきたんですけど、今日がもちろんいちばんいいライブになると思うので、最後まで好きなように楽しんでいってください!」

宮原があらためて意気込むと、目の覚めるような「藁人形の館」でギアをもう一段アップ。本多がドラムを叩きつつ軽やかなラップを歌い、井口が切れ味鋭いスラップベースで応酬、諒孟が熱く唸るギターソロを解き放つなど、バンドのロックスピリット、アグレッシブな側面をガツンと打ち出す。


本多響平(Dr&Cho)(Photo by 伊東実咲)


井口裕馬(Ba&Cho)(Photo by 伊東実咲)


諒孟(Gu&Cho)(Photo by 伊東実咲)

心地よい疾走感を纏った「ne?」以降の中盤からは、いよいよアルバム『MISFIT』の収録曲も披露。宮原が「カレーに合うのはりんごとかハチミツとかいろいろあると思うんですけど、いちばん大切なのは誰と食べるかなんですよ。俺は今日あなたとカレーが食べたい!」と訴え、歌いながら唐突にカレールーを配り始めるというサプライズが発動した「カレーなる休日」は、ハイライトのひとつと言っていいほどの盛り上がりに。彼らの愉快な一挙手一投足に、観ている側も自然と笑顔にさせられてしまう。この朗らかさや温かみがirienchyの大きなチャームポイントだ。


宮原颯(Vo&Gu)(Photo by 伊東実咲)



その後は、当たり前に思える日々の尊さを歌った「今日も同じ」、切なく甘酸っぱい片想いのストーリーが沁みる「ヒトミシリ流星群」と、アンサンブルが奥ゆかしいミディアムテンポのラブソングでもオーディエンスを魅了。

続いてのMCでは、新生活が始まる今の季節に想いを馳せつつ、人の顔色を窺って、面白くないときやしんどいときも笑っていた自身の過去について話す宮原。そして「お前はいいよな。何も考えんとヘラヘラしてて」と言われて悔しかったことを明かしながら、「(ここに集まっているのも俺と)同じような人が多いと思うっちゃ」「別にがんばらんでもいいけん、がんばれんときは」と博多弁を交えて語りかけ、清々しいサウンドと繊細な歌詞を溶け合わせた新曲「春は嫌いだ」へとエモーショナルに繋ぐ。弱さに寄り添う人柄がグッと滲み出る、こういうシーンも素敵だった。

本多が車移動で約5000キロを運転した話、4年ぶりに行なった福岡でのワンマンの話など、ツアーの思い出を和気あいあいとトークする時間も。そんな中、irienchyのライブに初めて来たお客さんもたくさんいることがわかって、メンバーはとても嬉しそうな表情を見せる。

あれよあれよという間に、ライブは終盤へ。ディスコ調の「ミラクルダンサー」でフロアにワイパーを巻き起こしたあとは、この日に突如リリースされたばかりの最新曲「キャンパスノート」を投下。これまで聴かせてきたセンチメンタルな質感に、ノイジーな音色やよりタイトなビートを掛け合わせ、作詞・作曲を手がけた諒孟が歌うパートも加えて、新機軸のオルタナティブを提示した同曲は、irienchyの世界観を押し広げるきっかけになるかもしれない。

クライマックスには、鉄板曲の「ドリームキラー」で今を生きる大切さを叫び、ここに集まった愛すべき”MISFIT”(ハミ出し者)一人ひとりに捧ぐ「最強のぼっち」を畳みかけ、4人も激しくヘドバンしてヒートアップ。さらに「ちょっとやってみたいことがあってさ」という宮原のひらめきから、冒頭のアカペラ部分を会場にいる全員でシンガロングした「メイビー」が届けられ、充実の本編を美しく感動的に締め括った。


(Photo by 伊東実咲)



「バンドをやっとってよかったなと思ってます」と、宮原がアンコールで感謝を伝える一幕も。「最後はおもいっきりバカになりたい!」と切り出し、本ツアーで初披露となった『MISFIT』の問題作「パオーン」へと突入する。ライブアレンジをふんだんに効かせた同曲では、メンバーそれぞれがサビメロを用いたオリジナルのコール&レスポンスを爆誕させ、本多がステージ前方でオーディエンスを煽ったり、諒孟が代わりにドラムを叩いたり、井口が「男子! 女子! 全員!!」とaikoばりの盛り上げにトライしたりと、予測不能のはっちゃけモードで大暴れ。

この4人でしか作れない楽しすぎるムードによって、フロアが理想的に沸き上がり、ラストは”あなたに会えてよかった”という喜びをまっすぐ歌う「バイバイ」を、全開のスマイルで気持ちよく演奏。大満足した様子のメンバーとファンの表情が見事にシンクロし、スタッフからお祝いのシャンパンも差し入れされ、記念撮影とともに自身最大規模のツアーは完走となった。


(Photo by 伊東実咲)

取材・文:田山雄士

セットリスト
01. スーパーヒーロー
02. 恋愛モヤモヤ物語
03. ライライライ
04. 藁人形の館
05. ne?
06. カレーなる休日
07. 今日も同じ
08. ヒトミシリ流星群
09. 春は嫌いだ
10. ミラクルダンサー
11. キャンパスノート
12. ドリームキラー
13. 最強のぼっち
14. メイビー
<ENCORE>
01. パオーン
02. バイバイ


<リリース情報>

irienchy
1st Full Album 『MISFIT』
発売中

irienchy
New Digital Single 『春は嫌いだ』
配信中

オフィシャルサイト https://www.irienchy.com/
x https://twitter.com/irienchy
YouTube https://www.youtube.com/@irienchyOfficialChannel

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