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芥川龍之介の直筆資料約150点修復 大学生時代の聴講ノートなど 横浜市立大と藤沢市

産経ニュース / 2024年4月19日 15時26分

横浜市立大学国際教養学部の庄司達也教授

横浜市立大学国際教養学部の庄司達也教授らの研究グループと神奈川藤沢市は、藤沢市文書館が所蔵する作家、芥川龍之介の直筆資料約150点を修復した。資料には大学生時代の英単語ノート、心理学や英文学の聴講ノートなどが含まれ、一部にはデッサンも描かれていた。庄司教授は資料の活用によって芥川が知識、教養を形成した過程やそれらが作品に与えた影響、作品の解釈について研究が進む可能性があるとしている。

修復された資料は芥川のおいの葛巻義敏氏が保管し、葛巻氏の死後に親族から同文書館に寄贈された。直筆資料は565点あり、葛巻氏の家の火事で損傷したものも含まれていた。資料の修復、保存が課題となり、約300点について藤沢市と同大が令和4年10月に修復に関する協定を結んでいた。

約150点の修復は4~5年度にかけて実施。ドライクリーニング、脱酸性化処理などを行った上で透明なポリエステルフィルムで両面を挟み込むことで劣化を防ぐ。また資料をデジタルデータ化することで研究に活用できるようになった。残りの約150点も今後、修復を進める。

庄司教授は大学時代のノートについて「芥川が何を学び、どのように文学理論を構築したかを解析していけば、作品に関して新しい視点での読解が促されるのではないか」と期待する。

ノートにはデッサンやいたずら書きが描かれており、紙の一部が切り取られたものがある。庄司教授によると、葛巻氏が手がけた芥川のデッサン集はこれらのノートから切り取られた紙のデッサン、カットを収めており、今後、どのノートから切り抜かれたか解明されれば、芥川がデッサンに込めた思いなどについて分析、解釈が進む可能性があるという。

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