鳥海ブルーラインの冬季閉鎖が解除 残雪と渓谷、日本海の大パノラマ
産経ニュース / 2024年4月26日 13時42分
鳥海山(標高2236メートル)の5合目と山ろくの秋田県にかほ市象潟町、山形県遊佐町吹浦を結ぶ山岳観光道路「鳥海ブルーライン」(総延長約35キロ)の冬季閉鎖が26日解除され、全線が通行可能となった。
今年は雪が少ないうえに気温が高い日が続いたことで、道路両側の雪壁はほぼ消失していたが、秋田県側5合目の鉾立展望台(標高1150メートル)周辺では最大で高さ5メートルの残雪が見られた。
冬季閉鎖(昨年11月6日から)が解除されたのは秋田県側約15キロと山形県側約14キロで、当面は秋田・一の清水と山形・駒止の両ゲート間約20キロは夜間通行止めとなる。
午前10時の開通を待ちかねたように両県側から次々に観光客らがマイカーなどで登り始めた。
秋田側の象潟口旧料金所ゲートにオートバイで一番乗りしたのは山形県真室川町の介護福祉士の男性(41)。2番手はマイカーで訪れた地元にかほ市象潟町の女性(28)。
10時ちょうどに花火が上がってゲートが開くと、象潟町のこども園の園児らが小旗を振って「いってらっしゃーい」と見送った。
午前11時からは、両県持ち回りの合同開通式が今年は鉾立展望台隣の稲倉山荘で地元関係者らが出席して行われた。
鉾立展望台からは、目の前に残雪の鳥海山が輝き、足元には奈曽の大渓谷が切れ込み、眼下には日本海が広がる大パノラマが楽しめ、観光客らは雪を踏みしめながら「うわー、すごいね」と歓声を上げていた。
山形県酒田市から仲間2人と春山登山に訪れた男性(63)は「鳥海湖近くまで登る。今年は雪が少ないが、ここに上らないと春山が始まらない」と話していた。
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