紫式部、藤原道長・彰子の至宝ずらり 「紫式部と祈りの世界」展、27日に開幕 大津市歴博
産経ニュース / 2024年4月26日 18時49分
平安時代の女流作家、紫式部が生きた時代を仏教文化の視点から紹介する企画展「紫式部と祈りの世界」が27日、大津市御陵町の市歴史博物館で開幕する。紫式部は、貴族の藤原道長と娘の彰子に仕え、代表作の「源氏物語」を執筆したとされる。企画展では、3人それぞれの至宝を取りそろえた。
道長の日記「御堂関白記(みどうかんぱくき)」には、道長が修験道の聖地である奈良・吉野の金峯山(きんぷせん)に参詣し、経筒(きょうづつ)を埋めたことが記されている。
出展される道長の至宝は「金銅藤原道長経筒」(1007年)。国宝で、経筒には道長自身によって書写された法華経などの経典が納められている。このうち「法華経残闕(ざんけつ)」も公開される。
経典を埋める埋経は、弥勒(みろく)菩薩がこの世に現れ、人々に教えを説く際に使用してもらうのが目的とされ、道長の埋経は、その最初期として注目されるという。
彰子の至宝として公開されるのは「金銀鍍宝相華文経(とほうそうげもんきょう)箱」(1031年、国宝)。彰子が自ら経典を書写して納めたとされる。比叡山延暦寺の横川・如法堂に奉納したもので、日本工芸史の中で最も優美なものの一つとされる。
経典は落雷による火災で残っていないが、その代わりに今回、比叡山延暦寺に伝わり、天台宗の仏教僧の円仁(えんにん)と円珍(えんちん)の筆とされる平安時代の重文の法華経2件が展示される。
紫式部の至宝として公開するのは、石山寺に伝わる室町時代(15世紀)の「紫式部聖像」。現存する紫式部の肖像画としては最古・最大級。
紫式部が生きた平安時代は、道長に代表される摂関家が栄華を誇った一方、天災や戦乱、飢饉(ききん)、疫病が流行。人々は現世利益を求めて観音巡礼を行い、末法思想の広まりから浄土信仰へと傾倒していく時代でもあった。
こうした時代背景を踏まえ、大津市に伝わる平安時代の観音像や阿弥陀如来像なども公開する。
担当の鯨井清隆学芸員は「源氏物語が書かれた時代に広がった祈りの世界を感じてもらえれば」と話している。
企画展は5月19日まで。観覧料は一般330円▽高校・大学生240円▽小・中学生160円。問い合わせは博物館(077・521・2100)。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
大河「光る君へ」ききょう(ファーストサマーウイカ)のツンデレぶりに絶賛の声「1回寝たからって彼氏ヅラすんなよ(現代語訳)」
iza(イザ!) / 2024年4月28日 21時45分
-
NHK大河ドラマ「光る君へ」藤原彰子を演じる見上愛、三条天皇役の木村達成の扮装写真公開
iza(イザ!) / 2024年4月23日 12時0分
-
『光る君へ』色鮮やかな美術セットで平安時代を表現 スタッフ陣が明かすこだわりと苦労
マイナビニュース / 2024年4月15日 5時0分
-
「ライバル自滅」絶頂期でも道長の不安尽きない訳 娘の彰子も入内する中、道長は次の一手を模索
東洋経済オンライン / 2024年4月14日 7時40分
-
夫・宣孝との結婚生活は〈たった3年弱〉で終止符…紫式部が悲しみの中で執筆した『源氏物語』と 日記から読み解く〈宮仕え〉の日々
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月7日 10時30分
ランキング
-
1【速報】“首謀者”は娘の内縁の夫か 新たに30代の男を死体損壊の疑いで逮捕 栃木・那須町夫婦遺体事件
日テレNEWS NNN / 2024年5月6日 23時40分
-
2岸田総理「早く自公で合意を」茂木幹事長中心に政治資金規正法改正の協議加速を指示
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月6日 17時38分
-
3群馬・伊勢崎市 国道事故2人死亡 5人搬送 トラックがワンボックスカーと正面衝突 3台絡む事故に
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月6日 19時14分
-
4貴金属買取店に刃物男…現金約50万円奪い逃走中 愛媛・松山市
日テレNEWS NNN / 2024年5月6日 17時38分
-
5山形の山林火災、発生3日も鎮火のめど立たず…東京ドーム29個分焼く
読売新聞 / 2024年5月6日 20時21分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください