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『ダウンタウンチャンネル(仮)』にはどれだけの人が加入するのか?松本人志が仕掛ける“新しい取り組み”の成功に必要な条件

集英社オンライン / 2025年1月11日 16時0分

昨年末にYahoo!ニュースで掲載されたダウンタウンの松本人志への独占インタビューの記事内で、『ダウンタウンチャンネル(仮)』という独自のプラットフォームを制作する構想があることを明らかにされた。早ければ春にもスタートするというこのプラットフォーム、その内容はどんなものになるだろうか。

【写真】松本人志が仕掛けた実験的表現作品

『ダウンタウンチャンネル(仮)』の可能性

『ダウンタウンチャンネル(仮)』は、加入者が定額料金を支払ってプラットフォーム内にある映像作品などを楽しめるものになりそうで、おそらくこれが、文春による「性加害報道」以降、芸能活動を休止している松本の本格的な復帰の場になると思われている。

気になるのは、この独自プラットフォームがどのような規模や形を想定しているものなのかということ。

Netflix、Amazon Prime Video、ABEMA、Disney+、DAZNなどのように映像コンテンツを総合的に扱うものなのか、それとも個人のオンラインサロンのようなものなのか。

現状、どちらにも転がる可能性が考えられるが、前者のような盛大なコンテンツ展開を期待している人は多いはず。

実際に松本が所属する吉本興業はFANY Channel、BSよしもとなどを運営しており、またテレビ各局と組んで番組制作もおこなっていることから、ある程度のノウハウは心得ているだろう。

ただそれが、「ダウンタウンに関するものだけを見ることができるプラットフォーム」なのか、それ以外のコンテンツも楽しめるプラットフォームになるのかは現状不透明だ。

さて、そんな『ダウンタウンチャンネル(仮)』だが、果たしてどれだけの人が加入するのか。

たとえばNetflixは、2024年6月時点で日本における加入者は1000万人を突破したと報じられた。

ただそれは、膨大な数の映画やドラマなどが観られ、さらにドラマシリーズ『地面師たち』、『極悪女王』(ともに2024年)などオリジナル企画のヒット作・話題作が多数あるからにほかならない。

配信プラットフォームの成功の一つはコンテンツの質以上に、そういった「数」のパワーが重々に必要になる。

スピードワゴン・小沢一敬やクロスバー直撃・渡邊センスへの親心は?

Yahoo!ニュースのインタビュー記事を読む限り、取材段階で『ダウンタウンチャンネル(仮)』の構想は「会議をしている段階」とのことなので、今春開設を目指すとなると、スタートアップの時点で「数」は明らかに不足するのではないだろうか。

そうなると、限られた加入者しか集まらない可能性が考えられる。

松本が復帰を急ぐあまり、コンテンツ数不足のまま『ダウンタウンチャンネル(仮)』を発車させると一気に“ムラ化”するように思えてならない。(※ムラ化=業務の品質が一定ではなく、バラツキが生じている状態)

もし当初からオンラインサロン規模で考えているのであればそれでもいい。

しかし、松本、ダウンタウンのクラスが果たしてそれで満足、納得ができるのだろうか。

そもそも個人規模であれば「YouTubeチャンネルでも問題はないのでは?」と思ったりする。

つまり「プラットフォーム」と呼ぶべき大きな規模感でやるためには時間をもっとかけるべきで、なおかつ吉本興業だけではなく、制作・運営をより広いところから集めてこなければ成立しづらい(その点はきっと見込みをつけているだろうが)。

なにより前述したように松本の復帰の意向に合わせてスケジュールを進行させたり、はたまた同じ騒動の渦中にある小沢一敬(スピードワゴン)や渡邊センス(クロスバー直撃)にも活動の場を与えたいという“親心”が先行したりすると、厳しい現実が待っているのではないだろうか。

 プロモーションは大々的に?

マネタイズをどのように考えているのかも現状は読めない。

ただ、たとえば高須クリニックの高須克弥院長ら、かねてより松本支持を表明している企業・個人らも数多い。スポンサーやバックアップ先は、そういった松本支持派が中心になるだろう。

それでもやはり「マネタイズをしっかり組み立てるための時間が足りていないのではないか」と感じられる。

とはいえ『ダウンタウンチャンネル(仮)』自体は、芸人にとっての新しい発信基地になることは間違いない。人気芸人たちが同プラットフォームに集まることは確実だ。

さらに松本人志自身、バラエティ番組『一人ごっつ』(フジテレビ系)、映像集『HITOSI MATUMOTO VISUALBUM』など実験的表現をおこなったものや、『大日本人』(2007年)、『しんぼる』(2009年)といった独創的な映画監督作を手がけてきたこともあり、現在の地上波では観ることができない刺激的な映像コンテンツが取り揃えられるのではないだろうか。

あと、ヌルッと『ダウンタウンチャンネル(仮)』が始まることも到底考えられない。

特に、『ダウンタウンチャンネル(仮)』のプロモーションも兼ねて大々的に行なうであろうと推察できるのは、やはりダウンタウンによる「漫才」。これ以上に大きな話題はない。

もしどこかのタイミングで実現するならば、スポンサーも、加入者も、どちらもかき集めることができる。

ダウンタウンが、なんばグランド花月で31年ぶりに漫才を披露した2022年開催『吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」』は10万枚以上のオンラインチケットが売れたが、それ以上の数字が見込まれるのではないか。

ほぼあり得ないことではあるが、それでも“ウルトラC”として、ダウンタウンの冠番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)、松本が進行役をつとめていた『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)、大喜利番組『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)などを『ダウンタウンチャンネル(仮)』に引っ張ってくることができれば、かなりの数の加入者が期待できる。

松本関連の地上波番組の今後の行方がどうなるか分からない状況だからこそ、その可能性もなきにしもあらずではないか。

ダウンタウンという日本の芸能史に残るお笑いコンビの新しい取り組みだからこそ、それくらい大胆な発想と仕掛けをおこなう必要があると考える。

逆に言えば、そうでなければダウンタウンはひっそりと表舞台から姿を消すことになるのではないだろうか。

文/田辺ユウキ

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