非常に珍しい月の4重ハロー。さらに何重もの幸運に恵まれた冬空の光景
sorae.jp / 2022年1月9日 20時45分
太陽や月の周りに光の輪が現れることがあります。これは「ハロー」(halo)と呼ばれる現象で、日本語では「暈(かさ)」と呼ばれています。太陽の場合は「日暈」、月の場合は「月暈」になります。
この現象は、雲を作っている氷の結晶(氷晶)がプリズムの働きをし、太陽や月からの光が氷晶の中を通り抜ける際に屈折して発生する大気光学現象の一種です。
冒頭の画像は2012年のある土曜日の夜、スペインのマドリード近郊で撮影された非常に珍しい月の4重ハローです。月からの光は、六角形の氷の結晶の中で屈折し、月を囲む(月を中心とした視半径)22度のハローを作ります。その外側に接して見えるのが外接ハローと呼ばれる光輪です。
さらに珍しいことに、月明かりの一部が遠くの氷の結晶を通して屈折し、月から46度離れたところ(月を中心とした視半径46度)に虹のような弧を作り、絵のような美しい冬景色の上空に現れています。22度ハローに加えて46度ハローの一部も見えており、月としては非常に珍しい4重のハローが撮影されました。
22度ハローは「内暈」、46度ハローは「外暈」とも呼ばれます。よく見ると内暈と外暈の間にオリオン座の三つ星やシリウス、ヒアデス星団なども写っています。ベテルギウスは内暈と、プレアデス星団は外暈とほぼ重なって見えています。4重のハローだけでなく、何重もの幸運に恵まれた冬空の光景と言えそうです。
関連:月のインスピレーション溢れる光景2選 月暈の下の雪原の足跡と「月の男」
Image Credit: Dani Caxete
Source: APOD
文/吉田哲郎
この記事に関連するニュース
-
【横に伸びる虹】鹿児島県内で多数目撃「雨も降ってないのに虹?何か良いことありそう」
MBC南日本放送 / 2024年4月25日 14時43分
-
九州南部の空に”ほぼ真っすぐ”の環水平アークが出現 天気の崩れはなし
ウェザーニュース / 2024年4月25日 11時30分
-
春がすみの空に光彩放つ「日暈」 飛行機雲と描く造形
京都新聞 / 2024年4月2日 14時3分
-
関西など西日本で鮮やかなハロ 天気下り坂のサイン
ウェザーニュース / 2024年4月2日 11時30分
-
2024年4月の星空情報 月が木星とプレアデス星団に接近
sorae.jp / 2024年4月1日 17時23分
ランキング
-
1ねんきん定期便の見込額に注意!年金から天引きされる4つのお金を知っておこう
オールアバウト / 2024年4月25日 21時20分
-
2Z世代が選ぶ「ゴールデンウィークあるある」トップ10発表! - 「どこに行っても激混み」「結局家が落ち着く」「昼夜逆転」を抑えた1位は?
マイナビニュース / 2024年4月26日 16時27分
-
3お目当ては“ワケあり”商品……半額以下も! 購入客もナゼ? 安さの理由 物価高の家計助かる販売所へ『every.気になる!』
日テレNEWS NNN / 2024年4月25日 17時46分
-
4麻生氏のトランプ会談に透ける下心丸出しな“片思い”…前大統領にいたっては親友シンゾーの死を忘れた?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月26日 9時26分
-
5【SNSで話題】エアコン冷房「室外機に濡れタオル」で節電になるのか - ダイキンが検証結果を発表
マイナビニュース / 2024年4月25日 9時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください