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“あえて”京大進学を選んだ芸人が学生生活に絶望した出来事。「同級生が京大以外の大学のことを…」

日刊SPA! / 2024年2月20日 8時52分

――九月さんも誰かにとっての境界的・異文化的な存在だったかもしれませんね。

九月:そうですね。僕自身が青森を出て京大に行ったことも越境でしたが、誰かが僕と関わることについてもその人自身の越境だった可能性はありますね。僕は、京大に入学した一番の理由が「妖怪になりたい」ということだったのですが、やはりいろんな“妖怪的存在”と触れ合って世界を広げられることも、京大の魅力のひとつなのかもしれません。

◆九月さんが出会った「京大に出没する妖怪」

――では、九月さんは京大でどのような「妖怪」と出会ってきたのでしょうか?

九月:大阪出身の同級生で、友達の母校を訪れるのが好きなヤツがいました。彼はわざわざ青森まで行って、僕の母校の写真を撮ってLINEで送ってくれたんです。「これ、君の母校だよ」って言って。それも毎年。彼は普通に妖怪だと思いました。いわば、「妖怪・母校訪れ」でしたね。めっちゃ怖かったです。

あとは、毎年好きな自治体の成人式に参加しているやつもいましたね。しかも式の参加の時に、袴やスーツじゃなくて黄色いカッパの姿で行くのです。いわゆる小学生が雨の日に着るようなカッパですね。彼はまさに「妖怪・成人式訪れ」です。めっちゃ怖かったです。

また、予備校に関する教育学的な研究をしている友達は、予備校でアルバイトをして貯まったお金で予備校の資料をヤフオクで買って……。予備校に関する論文を書いて、それを繰り返して研究者になりましたね。予備校ですべてを完結させている彼は「妖怪・予備校通い」でした。めっちゃ怖かったです。

◆妖怪には「まだまだなれていない」

――突然地球一周したり、起業したりというよりはナチュラルな妖怪が多いですね。

九月:そうなのですよね。彼らは必然的な問いに向き合った生き方を選んだタイプだと思います。選んだ方法と自分の問題意識が直結している感じがあるのかもしれません。ちなみに「妖怪・母校訪れ」は現在、奈良で柿を作るアルバイトをしているそうです。なんかすごい人生ですよね。

――では、九月さんは自身がどのような妖怪になられたと思いますか?

九月:僕はまだまだなれていません。妖怪というのはもっと味が出てこないといけないです。地元から裏をかいて京大に進学をして、京大生のなかでも裏をかいた進路で芸人になって、テレビで活躍しているような芸人たちの裏をかいて事務所無所属で活動して、いろんな裏をかき続けたら人生が書籍になりました。ですが、周りのことも自分のこともびっくりさせるくらいにたくさんの裏をかき続けないと、立派な妖怪にはなれないと思っています。

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