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日本メディアが伝えた「韓国で大谷フィーバー」は本当か? ソウルの街で覚えた違和感

日刊SPA! / 2024年3月25日 15時52分

「韓国で大谷フィーバー!」には疑問符がついたが、とはいえ大谷が韓国でも超有名人であることは間違いない。韓国発のファッションブランド「MLB KOREA」の店舗で店長として働く女性は、こう明言した。

「(韓国で)大谷を知らない人はたぶん、いないと思います」

「MLB KOREA」は、MLB球団のロゴやチーム名、ユニフォームのデザインなどを現代的なストリートファッションに落とし込んだ韓国のオリジナルブランドで、若い女性を中心に人気だそう。K-POPの人気ガールズグループ、Aespaがブランドモデルを務めたり、同じく人気ガールズグループ、TWICEのメンバーが愛用していることなどが知られている。

 昨今は東京でもソウルでも、街中で「LA」や「NY」のロゴが入ったキャップなどを着用した若い男女を多く見かけるが、多くの場合、MLBは単にファッションとして消費されているのだ。「(韓国で)大谷を知らない人はたぶん、いないと思います」と言った店長もやはり「野球にもMLBにも興味はない」そうで、あくまでも仕事として、ファッションを通じてMLBに関わっているとのことだった。

 さて、本当に大谷が韓国でも「知らない人はいない」くらい有名で、かつ人気も兼ね備えているのだとしたら、その理由は単に「スーパースターだから」「世界一の野球選手だから」というものだろうか?

 韓国は日本と同様、世界的には「マイナースポーツ」である野球という競技が盛んな数少ない国のひとつであり、その競技最高のスター選手である大谷が人気なのは理解できる。また、大谷が日本人、すなわち韓国人にとって「隣人」であることも、大谷への注目度の高さに影響しているはずだ。

◆ソウルでの大谷人気に見る韓国人のグローバルマインド

 これは私見だが、韓国では多くの人々が、自分たちは「韓国人」であると同時に「アジア人」である、という意識を強く持っている。少なくとも、日本人以上に「アジア人」としての自覚が強いように感じる。

 韓国の外務省によると、2021年時点で約730万人の韓国人が国外で暮らしている。同年における韓国の総人口は約5174万人なので、韓国人の約7人に1人が海外で生活しているということだ。一方、日本の外務省によると2022年時点で海外在住の日本人は約130万人。総人口約1億2494万人の約1%にすぎず、韓国より遥かに「内向き」であることがデータから伺える。

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