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有名ヤンキーの三男坊が“ヤンキーの家庭教師”になった結果「テストの平均点が30点から…」

日刊SPA! / 2024年3月26日 8時53分

◆直接契約に切り替えてもらい時給アップ!

 ちなみに生徒の父親は小さな土建会社を経営し、中高生の頃は短ラン・ボンタンと呼ばれる変形学生服を着ていた元ヤン。そのため、金髪にした息子にも寛容で、遠藤さんともウマが合ったそうだ。

「授業が終わってすぐ帰ることははなかったですね。大体いつも食事をご馳走になって、そのままご両親と一緒にお酒を飲むことも。けど、バイクじゃ帰れないから『今日は泊まっていきなさい!』なんてこと月に1回はありました。それに『家庭教師センターを通したら先生の取り分が減るだろう』って途中で退会し、直接契約に切り替えてくれたんです。おかげで1コマ(90分)2000円だったのが3000円に増えました。本当はそういうことをしちゃマズいのですが、この時はその提案をありがたく受けました」

◆クチコミによって生徒が3人に増える

 少年も遠藤さんが教えるようになってからは、テストでも50~70点をキープするなど成績が急上昇。母親が親しいママ友に遠藤さんのことを話したらしく、他の家庭からも家庭教師のオファーが舞い込むことに。

「多い時期だと同時に3人教えてましたが、ほかの2人もヤンキー女子と不登校というワケありで。それも成績アップがいちばんの目的かと思いきや『話し相手になってほしい』とそれ以外の部分を期待されてたみたいです。同じ家庭教師をしていた大学の友達には『ハードルが高そう』と言われましたが、むしろそっちのほうがやりやすかった。週2日教えてる子もいたので全部合わせると月5万円にはなったし、当時は金欠だったのですごく助かりました」

 周りからは卒業後に教職や塾講師など教育関連の仕事を勧める声もあったがこれを固辞。卒業後は教育とは関係のない分野に進む。

「私の場合、情で動いていた部分が大きいので仕事にするのは無理かなって。けど、生徒やそのご両親とは今も交流があり、何年かに一度は会って飲んだりもしています。ただ家庭教師ならそこまでの関係性にはなっていないでしょうし、そこに関してはよかったと思いますけどね」

 学校の教師でも卒業と同時に大半の生徒や保護者との関係は切れてしまうし、家庭教師であればなおのことだ。10数年経っているのにこうして交流が続いているのは、思った以上にスゴいことなのかも。

<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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