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飲食店の倒産が過去最多…すき家、大戸屋の運営元が“逆境下でも業績好調”なワケ

日刊SPA! / 2024年8月18日 8時52分

 直近も前年に対比して、売上で1858億円増加し、23.8%の売上増と著しく業績を伸ばしており、勢いが如実に実績に表れている。財務状態も、前年(2023年3月期)24.7%だった自己資本比率は、今年(2024年3月期)28.7%に資本が増強されており、ほぼ1000億円純資産を増加させ財務を安定させている。

 もちろん買収資金に活用するため、負債も2784億円増加しているが、総資産が前年4695億円に対し、今年は7480億円と2784億円も資産が増えている。決算資料(2024年3月期)から各事業の業績を見ると、各事業の売上構成比はすき家27.5%、はま寿司20.4%、ファストフード25.2%、レストラン14.6%となっている(すべてグローバル含む)。

◆すき家、はま寿司を擁するゼンショーHD

 ゼンショーHDが運営する各社の業績を振り返ってみたい。まず牛丼市場の競争状態は吉野家・すき家・松屋の“牛丼御三家”が88%と寡占化状態の中、すき家の店舗数1954店舗は吉野家(1232店舗)、松屋(1037店舗)に圧倒的な差をつけている。売上は2653億円、営業利益185億円、営業利益率7.0%となっている。

 2002年10月に設立したはま寿司。最も業績を伸ばしており、前年と比較しても著しい伸長度を見せている。売上は前年1695億円に対して1971億円(2024年3月期)と前年同期比に対して276億円(116.3%)、営業利益も前年84億円に対して114億円と30億円(135.5%)伸ばしている。売上よりも利益の伸びが大きいのはDXの積極的な推進が、効率性をさらに高めているのが推察される。営業利益率は5.8%だ。

 ロッテリアの買収や新ブランドのゼッテリア(ZETTERIA)などを展開している。売上は886億円、営業利益は139億円、営業利益率は5.7%となっている。

◆復活の兆しを見せているビッグボーイ

 ステーキ・ハンバーグのビッグボーイ、ファミレスのココス、焼肉食べ放題が人気の熟成焼肉いちばん、スパゲティのジョリーパスタなどがファミリー客に支持されている。これらを含むレストラン事業は売上は1407億円、営業利益は78億円、営業利益率は5.5%となっている。

 特に2002年ダイエーから買収したビッグボーイは店舗を改装し、ロゴを刷新し巻き返しを図っている。店舗数は207店舗(2022年8月時点)である。2020年以降は統廃合でかなり店舗数を減らしたが、前年(2023年)以降は残存店舗の一部を「炭火焼レストラン」として順次改装し、復活の兆しを見せている。

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