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生成AIがライフスタイルを大きく変える。スマホ並みの存在感、その実態と活用方法とは

日刊SPA! / 2025年1月24日 8時51分

 AIに指示をするといっても、プロンプトを使ううえで、プログラミングをしたり、特殊なコード等を打ち込む必要はまったくありません。ただ、普段通りの言葉を投げかけるだけでいいのです。高度な知識を必要としないため、生成AIの導入は、初心者にとって敷居が低いものです。

 どんな指示を入力するかによって、生成AIが作り出すアウトプットは大きく変わります。望ましい出力を得るために効果的なプロンプトを設計・最適化する技術を探究する「プロンプトエンジニアリング」という領域もあるほどです。

 プロンプトは丁寧に書き込めば書き込むほど、回答の精度は上がります(唯一の例外はOpenAIのo-1)。

 たとえば「生成AIの社会実装を扱ったエッセイを書きたいのですが、読者にわかりやすい前振りを教えてください」とざっくりした質問をするより、「40~50代のビジネスマン男性で、普段から雑誌などの文章を読み慣れている人が対象の週刊誌に、最新の研究をテーマにしたエッセイを書きたいと思います。実験のテーマは2023年に行われた『生成AIは人間よりも気配りができるかどうか』です。この実験を紹介する上で、上記の読者の心に刺さる前振りを5つ考えてください」と細かく伝えたほうが、よりよい回答が得られます。

 ジョークを交えたい場合も、どのようなニュアンスがいいのか、たとえば相手をいたわるジョークなのか、相手をちゃかすものなのか、自虐的なものがよいのかなど、具体的に指定してあげたほうが、望み通りの出力が得られます。

 漠然とした質問をプロンプトとして入力しているままでは、欲しい回答が得られないので、いつまでたっても使いこなせません。「プロンプトこそが重要だ」と感じた私は、ChatGPTが登場して3か月後には、自分の研究室の学生を対象に、プロンプトエンジニアリングの講義を行いました。

 美しいプロンプトを組むことができれば、生成AIからはどのような情報でも引き出すことができます。私は、生成AIをフル活用できるプロンプトの組み方を教える授業を行い、今でも年に2回は、生成AIのレクチャーを実施しています。

 リリース当初から現在に至るまで、「ChatGPTは全然使い物にならない」と言う人もいますが、それは質問としてのプロンプトが悪い、もしくは無料版を使っているために回答の精度が低いからだと思われます。回答が思ったような内容ではない場合、生成AIの性能を疑うよりも、自分自身のプロンプトの技量を見直すべきかもしれません。

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