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高級料理店でも養殖魚を。近大ら、未利用魚アイゴの完全養殖・普及に向け共同研究開始

Techable / 2022年7月25日 15時0分

関西の有名料理人が中心となり今年2月に設立されたRelationFish株式会社(以下、RelationFish)は、近畿大学水産研究所大島実験場(以下、近大)との共同研究を開始。持続可能な食の実現へ向け、未利用魚“アイゴ”の完全養殖・普及を目指します。

高級和食料理店で養殖魚を使うには……

近年、気候変動や漁獲競争などを背景に天然水産物の漁獲量が減少傾向にあるようです。この状況に、漁業関係者だけでなく、天然魚を食材として扱う高級和食料理店も危機感を抱いているといいます。

解決策のひとつとして食材に養殖魚を使うということが考えられますが、高級和食料理店においてはそう簡単にはいかないとか。

というのも、品質・味を担保した養殖魚を仕入れること、その養殖魚が環境に配慮して養殖されたものであること、そのような養殖魚を扱っていることを一般に広く周知することなどさまざまな課題があるからだといいます。

未利用魚の“アイゴ”を育てる

こうした課題に挑むのがRelationFish。このたび、クロマグロの完全養殖に成功した近大とタッグを組み、高級和食料理店で扱える養殖魚の普及を目指します。

同研究で養殖・普及の対象となったのは、植食性(海藻などを食べる)のため独特の香りを持つことから食材として利用が進まない“アイゴ”。しかし、植食性という特性は、野菜くずなどをエサにできるというメリットがあり、飼料面では養殖に適しているという見方もあるようです。

また、植食性のアイゴは磯焼けの原因ともされ、駆除の対象にもなっています。そんなアイゴを有効利用し、害魚駆除と未利用魚の利用という一石二鳥の利点を見出そうというのです。

近大の養殖技術×料理人の調理技術

同研究では、飼料の比較評価と完全養殖技術開発を近大が担い、養殖したアイゴの下処理・流通時の改善・調理法や提供時の工夫を料理人が担うことで、アイゴ養殖の社会受容性を高めていくといいます。

具体的には、アイゴの種苗生産や養成技術の開発をおこない、試験飼育の課程などを支障のない範囲で公開。種苗の提供と高級和食料理店という新たな養殖魚市場の開拓により、養殖業者を支援する構えです。

また、一般消費者向けの試食会などを開催し、養殖したアイゴの価値を広くアピールするといいます。

なお、同研究に際してクラウドファンディングサイトGoodMorning(CAMPFIREグループ)にてプロジェクトを実施中です。

PR TIMES
RelationFish株式会社

(文・Higuchi)

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