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定年後60代「貯金・借金」はどのくらい?

LIMO / 2020年11月10日 10時0分

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定年後60代「貯金・借金」はどのくらい?

コロナ禍で私たちの「仕事」や「収入」を取り巻く状況は大きく変化しました。先行きが見えづらい今、老後の生活に不安を感じている方は少なくないでしょう。

今回は、定年退職や年金生活をスタートされる方が多い60代のお金事情にフォーカスしていきます。総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)平均結果(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html)」をもとに、定年60代の貯蓄・負債についてみていきましょう。

まずは「貯蓄」の定義から…。

総務省の家計調査報告(貯蓄・負債編)の用語の解説によると、貯蓄とは、

ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。 なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める。

とあります。

つまり「貯蓄額」には、預貯金以外の金融資産も含まれているということですね。では、60代の金融資産を「預貯金額」と「預貯金以外」に分けてみていきましょう。

60代の「貯蓄額」ってどのくらい?

まずは、預貯金額からみていきます。

60代の「預貯金額」

定年退職金としてまとまったお金が手に入ったばかり、という方も多い60代。この世代の預貯金額は、実際にはどのくらいなのでしょうか。

総務省のデータによれば、60代の預貯金の平均額は「1,329万円」。1,000万円を大きく超える結果となりました。

では、この預貯金の内訳はというと、

通貨性預金:546万円

定期性預金:783万円

いわゆる「普通預金」より「定期預金」に預けている金額が多いですね。

60代の「預貯金以外」の金融資産

次に、60代の「預貯金以外」の金融資産の内訳をみていきます。

生命保険など:459万円

有価証券:301万円

金融機関外:47万円

預貯金以外に約800万円の金融資産があることになりますね。

60代の「純貯蓄」ってどれくらい?

60代の「貯蓄額」

先述のデータから、「預貯金額」と「預貯金以外の金融資産額」を合計すると、日本の60代の平均貯蓄額の合計は約2,135万円あることがわかります。

次では、「純貯蓄額」を考えるときに忘れてはならない、「負債額」についてみていきます。

60代の「負債額」

「いくら貯金があっても借金があれば意味がないでしょ?」と思われた方もいるでしょう。ここで、負債の額についても見ていきます。

60代(60~69歳)の負債の平均額:229万円

60代は、住宅ローンの返済が終わった方も多い年代。30代、40代では平均1,000万円を超えていた負債額は大きく減少します。

最終的には、60代の貯蓄額(預貯金以外の金融資産と預貯金の額の合計)から負債の額を差し引くと、約1,906万円となりました。

「老後資金」を考える

先ほどから見てきたとおり、60代の貯蓄額(預貯金以外の金融資産と預貯金の額の合計)から負債の額を差し引くと、約1,906万円となりました。

2019年、金融庁が発表したレポートに端を発した「老後2,000万円問題」。この「2,000万円」にちょっとだけ足りないということになります。

ただ、これらはあくまでも平均値。一部の富裕層や、相続・贈与などがある人も含めたデータです。世帯分布を見たときに、貯蓄ゼロ、もしくは貯蓄100万円以下といった層の存在も無視することはできないでしょう。

さらにいうと、厚生労働省の資料からは、生活保護を受ける方が65歳以上に多く、「高齢者の資産格差」があることもうかがえます。事情は人それぞれですが、現役世代の資産づくりの状態が、大きな要因となっている可能性は否定できないでしょう。

60代以降は、定期的な収入が減ることで金融資産を取り崩し始める人も増えていきます。人生100年時代。リタイヤ後の生活を豊かなものにするためには、若いうちから根気強く資産形成を続けていくことが大切です。

【参考】
金融庁「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf)
総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html)
「老後に2000万円貯蓄でも足りない!誰も口にしない理由と背景」(https://limo.media/articles/-/12863)
60代の貯蓄、みんな定年後に本当はいくら持っている?(https://limo.media/articles/-/17259)

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