1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「60歳の住宅ローン残高は500万円…」定年後ローンがある家庭はどれくらい?

LIMO / 2020年12月29日 18時45分

写真

「60歳の住宅ローン残高は500万円…」定年後ローンがある家庭はどれくらい?

「住宅ローン残高が60歳で500万円も…」夫がもうじき定年を迎えるパートタイマーのアラフィフ主婦Aさんは、コロナ禍もあり、ローンの残高に不安が募っているようです。

住宅ローンを組んでいる方は、いつ返済が終わるのかは分かっていても、定年時にいくらローン残高があるか?を把握してない方も多いのかもしれません。そこで60代でローン残高がある人の割合を見てみましょう。

60代でローンがある人は何%?

独立行政法人労働政策研究・研修機構「【第Ⅰ部 調査概要】調査シリーズNo.199『60代の雇用・生活調査』(http://jil.go.jp/institute/research/2020/documents/0199_01.pdf)」(2019年7月~8月調査)にある60~69歳5,000人の調査対象者について、世帯の借入金の有無をみると…。

ある:22.5%
ない:73.9%
無回答:3.6%

およそ4人に1人が何かしらのローンがあることになります。では、具体的な借入金額はいくらくらいなのでしょうか?

30万円以下:2.6%
31万円以上50万円以下:4.2%
51万円以上100万円以下:10.1%
101万円以上300万円以下:18.4%
501万円以上1,000万円以下:15.9%
1,001万円以上2,000万円以下:11.0%
無回答:22.0%

101万円以上300万円以下の人が約2割を占めます。

住宅ローン残高が500万円以上ある人は何%?

では、先ほどのAさんのように、借入金のうち住宅ローンの残高が500万円ある人はどれくらいいるのでしょうか?前述の調査によると、下記のようになっています。

30万円以下:7.7%
31万円以上50万円以下:0.2%
51万円以上100万円以下:4.6%
101万円以上300万円以下:14.9%
301万円以上500万円以下:11.3%
501万円以上1,000万円以下:24.5%
1,001万円以上2,000万円以下:17.0%
2,001万円以上:7.4%
無回答:12.4%

住宅ローンの残高が500万円以上ある人は、約半数という結果でした。

60歳時点の住宅ローン残高は500万円

アラフィフ主婦Aさんは、夫が58歳会社員、高校生と中学生の息子がいる4人家族です。60歳定年を見据えて、一体いくら住宅ローンが残っているのか確認したところ、60歳のローン残高は500万円もあることを知り愕然としました。

住宅ローンの完済は、夫が63歳の時だということは覚えていましたが、定年時のローン残高までは把握していませんでした。「旦那と共有しなくては」と、夫に60歳以降の働き方や退職金がいくらなのかなど会社に確認してもらうように頼んだそうです。

確認したところ、再雇用制度はありますが定年延長はなく、手取りの収入が下がることも分かりました。手取りは下がるのに、子供の学費が最もかかる時期で、退職金も学費に充てなくてはなりません。Aさん夫妻は結婚も遅く、住宅購入も夫が38歳と遅めでした。繰り上げ返済をしたので「何とかなるだろう」と思っていましたが、60歳時点でのローン残高までは認識していなかったようです。

住宅ローンを完済して、子供が学校を卒業し学費が掛からなくなれば悠々自適の定年ライフを送れたかもしれません。しかし、60歳時点で住宅ローンもある、大学の学費も払うとなると生命保険を取り崩さなくてはならないかもと考えています。Aさん夫婦は、本腰を入れて家の貯蓄を洗いなおしているようです。

貯蓄を夫婦で共有して子供に知恵を授けよう

Aさん一家の家計を管理していたのは妻だけでしたが、大学の進学費用を考える際に夫にも家計を開示しました。この時、Aさんの自身も家計を把握しきれていなかったことが発覚、夫に伝えながら全容をまとめる作業もしています。夫が時系列で収支をまとめ、いつどれくらい家計が苦しくなるのかをエクセルでもまとめました。退職金の金額などを会社に確認する作業は夫がしてくれたようです。Aさんは「家計について自分1人で悩みを抱えていたが、夫が俯瞰的にまとめてくれたことで、肩の荷が下りた」と言います。

そして、自分たちと同じ轍を踏まないように、子供たちにも「こんなことを知っておいたほうがいいよ」と自分たちの経験談を交えてお金の話をするそうです。子供に知識の共有ができて同じ過ちを繰り返さなければ、その家庭の学習機能が働いたといえるかもしれません。

ステイホームでおうち時間が増える年末年始です。一年の計は元旦にあり、時間に余裕があるときにお金の計画を立てられるといいですね。

参考:
独立行政法人労働政策研究・研修機構「【第Ⅰ部 調査概要】調査シリーズNo.199『60代の雇用・生活調査』(http://jil.go.jp/institute/research/2020/documents/0199_01.pdf)」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください