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年収600万円台「一般家庭」の貯蓄と負債の平均は?家計の金融資産の構成もチェック

LIMO / 2022年2月3日 5時20分

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年収600万円台「一般家庭」の貯蓄と負債の平均は?家計の金融資産の構成もチェック

年収600万円と聞くとどのような印象を持たれますか。

独身の人の年収であれば多いという印象でしょうか。しかし、夫婦で稼ぐ世帯収入で考えれば難しくないようなイメージですよね。

今回は、年収600万円の世帯の貯蓄と負債の実態を証券会社でファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用に携わってきた私がご紹介していきたいと思います。

年収600万円(貯蓄編)

では早速、年収600万円世帯の貯蓄を総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から見ていきましょう。

年収600万~650万円世帯(平均年収…622万円)

平均貯蓄額:1209万円

〈貯蓄の内訳〉

金融機関…1177万円

〈内訳〉

通貨性預貯金:412万円

定期性預貯金:376万円

生命保険など:263万円

有価証券:126万円

金融機関外…32万円

年収650~700万円世帯(平均年収…672万円)

平均貯蓄額:1229万円

〈貯蓄の内訳〉

金融機関…1191万円

〈内訳〉

通貨性預貯金:405万円

定期性預貯金:316万円

生命保険など:330万円

有価証券:140万円

金融機関外…37万円

年収600~700万円世帯は貯蓄が1000万円以上ありますね。

ただ、貯蓄というのは全部が余剰金というわけではないので、ここで一緒に考えなければならないのが「負債」になります。

例えば、貯蓄が1000万円あった場合でも、負債が1000万円以上あればその家庭は「赤字」ということになります。

年収600万円(負債編)

では、続いて同調査から年収600万円の負債の実態を見ていきましょう。

年収600万~650万円世帯

平均負債額・・・930万円

うち「住宅・土地のための負債」・・・874万円

年収650万~700万円世帯

平均負債額・・・920万円

うち「住宅・土地のための負債」・・・861万円

負債の90%以上が「住宅・土地のための負債」になっているので、「住宅ローン」と推測できますね。

年収600万円(純貯蓄編)

ここからは、年収600万円世帯の「純貯蓄」(貯蓄ー負債)を見ていきましょう。

年収600万~650万円世帯の純貯蓄額

1209万円-930万円=279万円

年収650万~700万円世帯の純貯蓄額

1229万円-920万円=309万円

純貯蓄で考えると279万円と309万円になりました。

更に、教育資金、老後資金などを考えると資産がマイナスになる可能性もありますね。

貯蓄だけでなく運用も視野に

この記事をご覧いただいて、ご自身の資産状況に不安を持たれた方もいるのではないでしょうか。貯金とは別に「資産運用」を考えている方もいるでしょう。

ただ、以前働いていた証券会社でも一部の富裕層のみが資産運用をしていて、資産形成が必要な一般の家庭には浸透していないと感じる場面が多々ありました。

しかし、世界に目を向けると資産運用はごく一般的に活用されているのです。
日本銀行調査統計局の「資金循環の日米欧比較(図表2 家計の金融資産構成」」から、欧米と日本の一般家庭の資産構成を見てみましょう。

【図表】金融資産の構成を比較

【出典】日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(2021年8月20日)

【現金・預金】

日本…54.3%

米国…13.3%

ユーロエリア…34.3%

【債務証券・投資信託・株式等】

日本…15.7%

米国…55.2%

ユーロエリア…29.6%

資産運用は富裕層のみではなく、一般的な家庭こそ資産運用も視野に入れながら、将来の夢や資金不足に備える必要があるかもしれません。

おわりにかえて

今回は年収600万円世帯の貯蓄と負債について解説してきました。

貯蓄をみるとまとまった金額に見えますが、純貯蓄で見ると少し老後が不安に感じられる方もいるでしょう。

人生100年時代、まずは将来どれぐらいのお金が必要になるか、じっくり考える時間を設けてみることをおすすめします。

参考資料

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」第8-2表(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&stat_infid=000032087774&result_back=1&tclass4val=0)

日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(図表2「家計の金融資産構成」)(https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjhiq.pdf)

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