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南海電鉄の「要衝」新今宮、降りたらわかる大変化 1階通路を刷新、将来「なにわ筋線」で増す重要度

東洋経済オンライン / 2023年11月30日 6時30分

南海電鉄の特急「ラピート」。難波駅を出発した列車は勾配を駆け上がって新今宮駅に到着する(記者撮影)

南海電鉄で乗降人員が最も多いのは難波駅。では2番はどこかというと、難波を出発した特急列車が2分後、最初に停車する新今宮駅だ。

【写真を見る】通路へは自転車進入禁止!乗降人員2位なのに目立たない南海新今宮駅の1階出入り口。薄暗かった通路はリニューアルでどれほど変わったのか?

100駅ある同社の2022年度駅別1日平均乗降人員を見ると、難波駅が19万7258人とほかを圧倒。近鉄線・阪神線・大阪メトロ御堂筋線などと乗り換えられる地の利を生かしている。2番手の新今宮駅は8万5999人と健闘する。新今宮駅は1966年の開業で、現在の同社線の駅のなかでは和歌山大学前(2012年)に次いで2番目に新しい。

JR線をまたぐ乗換駅

南海電鉄の路線は大きく分けて2系統ある。1つは難波から和歌山市を結ぶ南海線。空港線経由の特急「ラピート」が関西国際空港アクセスを担うほか、特急「サザン」が全線を走る。サザンの一部は和歌山港まで足を延ばして徳島へのフェリーに連絡する。

もう1つは高野線。その名の通り、高野山の極楽橋までを結ぶ。近年はとくに外国人旅行者の姿が目立つ特急「こうや」、難波―橋本間のビジネス特急「りんかん」、泉北高速鉄道に直通する「泉北ライナー」が活躍する。高野線の路線自体は、“都会の秘境駅”として知られる汐見橋を起点とするが、橋本・高野山方面の列車は難波を発着駅とする。

難波から岸里玉出付近までは高野線と南海線の列車が並走する線路別複々線区間。新今宮駅の利用客が多いのはJR環状線・大和路線との乗換駅になっているからだ。南海の新今宮駅はJR線をまたいだ上空に位置するため、前後の線路に勾配がある。

東西に走るJRの新今宮駅は地上1階にある東口を出ると、大阪のシンボル通天閣や、スパワールド世界の大温泉、昼間から酔客でにぎわう串カツ屋など、国内外から観光客が集まる新世界エリアがある。

2015年にはドボルザークの交響曲第9番『新世界より』を発車メロディーとして採用、2016年には東口に「通天閣口」の愛称を付けた。反対側の西口は2階部分のホームから階段を上った3階にあり、南海の新今宮駅との乗り換え用となっている。

両社間の乗り換え用の通路では、東にJR、西に南海の自動改札機がずらりと並んで対峙。きっぷ売り場は南がJR、北が南海で向かい合っている。この改札外の“緩衝地帯”には1階の出入り口から階段で上ってくることもできるが、大きな荷物を持っていればかなり負荷がかかる移動となるので覚悟が必要だ。

1階部分が大リニューアル

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