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経済学とその他の社会科学の違い、言えますか? 経済学者がよく使う「合理的行動」の意味とは

東洋経済オンライン / 2023年12月4日 9時0分

このとき、ランチに5ドルのビッグマックを食べるという選択は実現可能だが、50ドルの牛ヒレステーキを食べるという選択は実現可能ではない。

実現可能性という概念は、その経済主体の金銭的予算だけでは決まらない。それ以外の制約もたくさんある。

たとえば1日24時間を超えて働くという選択肢はとれないし、ニューヨークと北京の2つの会議に直接同時に参加するのも不可能だ。

最適化の定義には、(選択時に)「利用しうる」情報をもとにして、という表現も使われている。

たとえば、サンディエゴからロサンゼルスまで車で移動しているときに、飲酒運転の車にぶつけられたとしよう。これは、運が悪かっただけであり、最適化に失敗したとみなす必要はない。

自動車事故はありうるという現実的リスクも考慮に入れて旅行の計画を立てたのであれば、あなたは最適化行動をとったことになる。

最適化とは、将来を完璧に予見することではない。最適化とは、意思決定の際に可能性のあるリスクを考慮に入れることである。

利用しうる情報をもとにして実現可能な最善の選択肢を選ぶとき、その意思決定者は合理的である、あるいは、合理的に行動したと経済学では表現する。

ダロン・アセモグル:米マサチューセッツ工科大学(MIT)教授

デヴィッド・レイブソン:ハーバード大学経済学部ロバート・I・ゴールドマン記念教授

ジョン・A・リスト:シカゴ大学経済学部ケネス・C・グリフィン特別功労教授

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