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東急・堀江社長、田園都市線Qシート「いつかは」 新横浜線から渋谷戦略まで直撃インタビュー

東洋経済オンライン / 2023年12月11日 6時30分

東急の堀江正博社長(撮影:尾形文繁)

コロナ禍による経営危機を脱した東急にとって2023年は次代を担う成長エンジンを手に入れた年でもあった。まず3月に東急新横浜線が開業し、東急線と相鉄線が直通するとともに新横浜への乗り入れも果たした。4月には新宿に東急歌舞伎町タワーが開業し、渋谷に続いて新宿も重要な拠点となった。そして6月には堀江正博氏が社長に就任し、新たな経営の舵取り役となった。新横浜線と歌舞伎町タワーという2つの”武器”を手に東急はどのように方向に伸びていくのか。堀江社長に聞いた。

新横浜線利用者数は「7割程度の達成率」

――3月に開業した東急新横浜線の状況は?

【写真を見る】今後はどうなる?2023年3月に開業した東急・相鉄新横浜線や、東横線でも運行を開始した有料座席指定サービス「Qシート」

輸送人員は予算と比較して7割程度の達成率。これは目標値を高く設定していたためだ。通常なら新線が開業すると6年くらいは利用客数が右肩上がりで増え続け、その後上昇率のカーブが緩やかになる。当社はそこをアグレッシブに捉えて3年くらいで達成しようという気概で取り組んでいた。6年かかるところを3年でという目標には届いていないが、おおむね順調と思う。

――新横浜線の状況を定期旅客と定期外旅客で分けると?

定期外は横浜アリーナと日産スタジアムのイベント再開が大きい。両施設の最寄り駅である新横浜を利用するお客様がかなり多く、それが需要として出てきている。定期はお客様の転移に時間がかかるという点で定期外よりも動きはスローだ。

――転移の動きがスローというのは、たとえば、今までは横浜でJR線に乗り換えて都心方面に向かっていた相鉄線の通勤客が新横浜線に転移するという動きが想定ほどではない?

試しに新横浜線に乗って「これは便利だ」と感じていただいても、会社に申請すると「いいよ」という場合もあれば、運賃が割高になるケースでは「だめ」という会社もある。そこは時間がかかる。

――東横線や目黒線を使って新横浜に行く人は、今までは菊名でJR横浜線に乗り換えていましたが、新横浜線を使うことで時間が短縮され運賃も安くなり便利になりました。でも本数が少ないと感じます。

コロナ禍のときに作ったダイヤなのでそこは今後改善していく必要がある。実際の需要を見ながら調整していく。次のダイヤ改正のときには少し手を入れる方向で検討している。

――個人的に思うことも1つ。自由が丘から新横浜に行く場合、ホームで新横浜に直通する列車を待っているよりも、その前に来る元町・中華街行きの特急や急行に乗って武蔵小杉などで目黒線から来た新横浜方面に行く列車に乗り換えるほうが早く着きます。自由が丘で「新横浜にお急ぎの方はこの列車に乗るほうが早く着く」とアナウンスしてはどうでしょう。

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