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仕事に「モチベーション」を求めがちな人の大問題 きっかけより「始められる仕組み」のほうが大事

東洋経済オンライン / 2023年12月14日 17時0分

人間の脳は「小さな数字」で示されると、「その作業は行動ハードルが低い」とイメージすることがわかっています。

「アンケートに答えてください」といわれるよりも、「1分だけアンケートに答えてください」といわれた方が回答率が高まります。「スポーツジムに行けば、やせますよ」といわれるよりも、「2カ月だけスポーツジムに通えば、やせますよ」といわれた方が、行動を起こしやすくなるのです。

どんな作業をする場合でも、「まずは2分だけやってみる」ことを習慣化すれば、無理なく初速を早めることができます。

苦手な作業の前に、得意な作業をやる

苦手な仕事というのは、どうしても手をつけるのが遅くなってしまいます。

そんな状況から抜け出すためには、苦手な仕事を始める前の段階で、自分が得意な仕事や、好きな作業を少しだけやってみると、精神的なフリーズ状態を打ち破ることができます。

私の場合でいえば、経費精算などの細かい作業が得意ですから、重要度の高い仕事に取り組み始めて、少しでも「気持ちが乗らないな」と感じたら、得意な軽作業に切り替えています。

得意な作業を始めると、作業興奮によって、「自己肯定感」が高まってきます。エンジンがかかりやすい状態を作ってから重要度の高い仕事を始めれば、スムーズに作業を進めることができるのです。

自己肯定感を高めて、作業エンジンをかけることが目的ですから、簡単な作業であれば、どんなことでも応用ができます。

アメリカの海軍では、トップの将軍を含めて、全員が自分の寝ていた布団を自分で畳むことから1日をスタートさせているそうです。眠くてウトウトした状態であっても、自分はきちんと布団を畳んで整理整頓した……ということが、自己肯定感を高めてくれて、その日の訓練に集中することができるといいます。

簡単なこと、好きなこと、得意なことを少しだけやって、自分の「やる気スイッチ」をオンにする仕組みを作っておけば、苦手な作業であっても、ポジティブな気持ちで向き合うことができます。

集中し続けてはいけない

成果を出し続けている人は「集中する」ことではなく、「集中を継続する」ことを意識して、効果的な休憩時間の取り方を工夫しています。

マラソン選手が、給水所で水分や糖分を上手に摂取して、最後に猛スパートをかける準備をしているのと同じです。

集中力を途切れさせずに作業を進め、最も大事なゴールの手前でフルパワーを発揮して、いかに早くゴールに飛び込むか? 休憩時間を取る一番の目的は、それを実現することです。

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