1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

日本人が知らない「激安のお酢」のヤバすぎる裏側 「原材料表示」の"ある表記"ですぐ見抜ける?

東洋経済オンライン / 2023年12月15日 8時1分

実は、「安い穀物酢」には、米はまず使われていません。主に使われるのは「小麦」や「トウモロコシ」です。これらは米より安いからです。

前回の記事「平気で『安い酢』を買う人が知らない残念な真実」で説明しましたが、お酢のつくり方はこうです。

まず麹と酵母を使って、米に含まれるでんぷんをアルコール(酒)に変え、それを「酢酸菌」を使ってお酢に変えます。

要は、原材料は小麦だろうがトウモロコシだろうが、でんぷんであれば何でもいいわけです。

これらの穀物に含まれるでんぷんが、ブドウ糖を経て、アルコールになるわけですから、「酒になるものなら、すべてお酢になる」とおよそ考えて間違いありません。

つまり、米より安い穀物を使って発酵させたものを「穀物酢」と呼ぶわけです。

この「穀物酢」は、もともと「コストを下げる」ために作られたものですが、さらに安くするためにアルコールで増量されている場合があります。

お酢の原材料表示に「アルコール」とあれば要注意

いま述べたように、お酢はでんぷんに麹を加えていったんアルコールを作って、それをお酢にするのですが、わざわざそんなことをしなくても、「安い醸造アルコール」からお酢を作れば、短期間で安く作れます。

「お酢用の醸造アルコール」というのが食品工業用に売られています。ドラム缶に入ったものを国が「専売品」として独占販売しているのです。

穀物から酒をつくるときに、この「安い醸造アルコール」を混ぜれば、その分、増量ができるというわけです。

ちなみに「純米酢」と「穀物酢」の見分け方ですが、純米酢の原料は「米」だけなのに対し、激安の穀物酢の原材料表示には「小麦」「トウモロコシ」「アルコール」などとなっているので、見ればすぐにわかるはずです。

安く売られている「穀物酢」の原材料を見てみてください。

原材料名に「アルコール」とあったら、それは「増量のために使われている」と考えておよそ間違いありません。

さて、この「激安穀物酢」、肝心の味はどうなのでしょうか?

「穀物酢」と「純米酢」はビックリするほど味が違う

やはりというべきか、米酢に比べると圧倒的にコクと風味が足りません。

メーカーは「シンプルな味」「すっきりしている」と主張するけれど、伝統的な製法で作られた米酢と比べると、差は明らかです。

「平気で『安い醤油』買う人の超残念な盲点【後編】」で醤油のテイスティングを紹介していますが、お酢もテイスティングをしてみるといいのです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください