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どこまで進んだ?多摩モノレール「町田延伸」の今 J1昇格「町田ゼルビア」本拠地アクセスも改善か

東洋経済オンライン / 2023年12月15日 6時30分

現在の終点、多摩センター駅に停まる多摩都市モノレールの車両。レールは駅の先で途切れている(記者撮影)

サッカーの盛んな街として知られる東京都町田市。同市をホームタウンとするサッカーJ2リーグのFC町田ゼルビアは2023年シーズンのJ2優勝、そして2024年シーズンのJ1昇格を決めた。悲願の昇格に沸く同チームの本拠地は町田GIONスタジアム(町田市立陸上競技場)。「天空の城」と呼ばれる同スタジアムのネックは交通アクセスだ。最寄りの小田急線鶴川駅からは約4km。試合開催時には臨時バスも出るが、周辺道路は渋滞しやすい。

【写真と図でわかる】多摩都市モノレールの「町田延伸」計画。現状では進捗はどうなっているのだろうか。

そんなスタジアムへのアクセスが大幅に改善しそうな路線計画がある。多摩都市モノレールの町田延伸だ。同モノレールは現在、上北台(東京都東大和市)からJR立川駅(立川市)に隣接する立川北・立川南を経て、多摩ニュータウンの中心、多摩センター(多摩市)までの約16kmを結んでいる。これを町田まで延ばす計画だ。

町田延伸は「調整進めるべき」区間に

多摩都市モノレールは都や沿線の自治体、鉄道会社などが出資する第三セクター。1998年11月に上北台―立川北間、2000年1月に立川北―多摩センター間が開業した。

モノレールの全体構想は約90kmにもおよぶ壮大なプランだが、2016年に国交相の諮問機関、交通政策審議会がまとめた東京圏の新線整備に関する答申では、上北台―箱根ケ崎(瑞穂町)間と多摩センター―町田間の延伸について、事業化に向け「具体的な調整を進めるべき」との方向性が示された。

現在、動きが先行しているのは上北台―箱根ケ崎間の約7kmで、東京都は2023年に同区間の都市計画案などをまとめ、12月に住民説明会を開いている。町田延伸の現在の進捗はどうなっているのだろうか。

町田市は人口約43万人。東京都南部の住宅地として発展し、市の玄関口である小田急線町田駅の1日平均乗降人員は約24万6000人(2022年度)で、小田急全線で新宿に次いで2番目に多い。

市の交通のネックは鉄道が市内中央部を通っておらず、駅が外縁部にあることだ。町田(小田急線・JR横浜線)のほか、玉川学園前、鶴川(小田急線)、相原、成瀬(JR横浜線)、多摩境(京王相模原線)、すずかけ台、つくし野、南町田グランベリーパーク(東急田園都市線)と4路線計10駅があるが、その多くは市の端に位置している。

市内には町田山崎団地、木曽住宅、境川団地、小山田桜台団地など1960~1980年代にかけて整備された大型の住宅団地があるものの、いずれも駅から離れており、交通アクセスは町田駅などからのバスが主体だ。バスは路線も利用者数も多く、例えば山崎団地の拠点である山崎団地センターから小田急町田駅前の町田バスセンターへは、車体を2つつないだ連節バスによる急行便など複数系統を合わせて平日7時台は十数本と頻発しているが、道路渋滞の影響を受けやすく定時性に課題がある。

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