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一流選手はなぜボールが「止まって」見えるのか 大谷選手も活用する「あるアイテム」とは?

東洋経済オンライン / 2023年12月20日 18時30分

究極の集中力「ゾーン」に入る方法をご紹介(写真:NOV/PIXTA)

「ボールが止まって見えた」「考えるより先に体が反応して動けた」――。

スポーツ界では、「ゾーンに入った」という言葉で説明されることが多い現象ですが、私たちも実は多くの「ゾーン」に近い体験をしていることに、あなたは気づいていますでしょうか。

長年スポーツドクターとしても活躍し、自律神経の研究をしてきた順天堂大学医学部教授・小林弘幸氏の著書『自律神経の名医が教える集中力スイッチ』より、一部引用・再編集して、究極の集中力「ゾーン」に入る方法を紹介します。

「ボールが止まって見えた」打撃の神様

スポーツ選手から「ゾーンに入った」という言葉を耳にすることが最近増えています。

【画像で見る】副交感神経が優位になり、自律神経のアンバランスさが解消される「ワンツー呼吸法」

ゾーンとは、究極の集中力を発揮している短期集中力の理想形です。

最近ではサッカー日本代表の冨安健洋選手が、ABEMA「スポーツタイム」の番組インタビューで、歴史的快勝をおさめたドイツ戦での素晴らしい活躍を振り返り、「おそらくゾーンに入っていた」ということを語られていました。

古くから知られているゾーンのエピソードと言えば、プロ野球の選手で“打撃の神様”と呼ばれた川上哲治さんの「ボールが止まって見えた」ではないでしょうか。

川上さんは極度のスランプに陥ったとき、練習場で打ち込みの特訓をしていました。悩みを忘れて、無我夢中でボールを打ち返しているうちに、ボールが止まって見える感覚を得ました。

その集中力はすさまじく、気づくと時間がものすごくたっており、ヘトヘトになった打撃投手の「もう勘弁してください」の言葉でようやく我に返ったと言います。

この特訓後に川上さんはスランプを脱し、翌年にはその後35年間にわたって破られないセ・リーグの打撃記録を樹立します。

打撃の神様とは比べものにならない話ですが、じつは私にも中学野球で似たような体験があります。

私は中学2年生のときに地区大会の最終回、ランナー3塁で、私に打順が回ってきました。でも、マウンドに立っているのは、有名高校からスカウトが来ているような好投手。最初は「四球を選ぼう」と考えました。

ところが、いいピッチャーだったのでストライクしか投げてくれません。仕方なく打ちに行くのですが、球威があるので全部ファールになってしまいます。

でも、7球くらいファールで粘っていると、だんだんとタイミングがあってきました。次の球をピッチャーが投げた瞬間、「あ、これはヒットになる」となぜか私は確信しました。バットを振りぬいたら、予感どおりにセンター前。チームはサヨナラ勝ちをおさめることができました。

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