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増えるシニア婚活、60代で入会した男女3人の結末 「老後は2人で、でも手を握られるのは嫌」の現実

東洋経済オンライン / 2023年12月21日 11時40分

それでいうと、さとえは自分で購入した分譲マンションがあり、老後困らない預貯金額もあった。

「マンションを売ったり貯金を出したりすれば、介護施設にも入れると思います。でも、それでは寂しい」ので、見合いする男性は、資産や財産を持っているというよりも、「人として面白い人」「一緒に暮らして楽しい人」だった。

婚活をスタートさせ、いくつか見合いをしたのだが、なかなか気の合う相手に巡り会えずにいた。

「60代の男性ってアクティブではないし、静かな隠居生活みたいなものを望んでいる人が多いことにびっくりしました。私が想像していたのとかけ離れていた」

そんななかで、こうじ(63歳、仮名)は違っていた。スポーツジムに行くことを日課にしており、体も引き締まっている。数年前までは、市民ランナーとして、フルマラソンの大会にも出場していたという。

「今日の方はとてもお話が弾みました。ぜひ、交際希望でお願いします」

そして仮交際に入ったのだが、2度目のデートを終えたところで、こんな連絡が来た。

「前回のデートのときに、アイドルグループが好きだという話をしてくださったんですね。そしたら、この間のランチをご一緒したときに、『今日は夜、コンサートに行くんですよ。今全国ツアー中で、地方公演のチケットも取ってあるんです』っておっしゃって」

その話をするこうじの顔が、いつにも増して生き生きしていたという。そして、全国ツアー中のアイドルグループの地方公演にも追っかけていくので、2度目のデート以降、週末会うことができなくなった。

「この方、本当に結婚したくて婚活をしているのでしょうか。交際終了でお願いします」

人の趣味は、それぞれだ。没頭できる趣味があるシニアは、隠居はせず確かにアクティブかもしれない。

娘や孫の年齢のグループが好きで、そのなかのメンバーを推しにして、コンサートに行くのは何も男性だけではない。女性も若いアイドルが好きだったり、韓流スターや歌舞伎役者にハマっていたりして、そこに時間やお金を費やしている人たちがいる。

だが、それが過ぎるとそちらを優先させてしまう。推し活だけではない。ウインタースポーツが好き、マリンスポーツ好き、ゴルフ好きなど、趣味に没頭して婚活をなおざりにすると、婚活での結婚は難しい。

シニアの婚活で求められるもの

こちらは、婚活がうまくいったケースだ。

よしお(66歳、仮名)がやすこ(63歳、仮名)と成婚を決めた。よしおは、上場企業を退職後、年金生活を送っていたのだが、長男に続き、長女が結婚したことで、自分のこれからの人生を考えるようになった。

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