奨学金返しながら1200万貯金、30歳彼女の人生観 不遇を嘆いているだけでは、未来は変わらない
東洋経済オンライン / 2023年12月30日 12時0分
節約・投資系YouTuberふゆこさんへのインタビュー企画第2弾。
浪費家だったというふゆこさんは、節約貯金に目覚め、奨学金477万円を返済しながら1カ月約10万円で生活。20代で1200万円の貯蓄を達成した。その経験を生かし「節約オタクふゆこ」というYouTubeチャンネルで節約・貯金・投資情報を日々発信しているほか、12月20日には初の著書『貯金はこれでつくれます』も発売した。
前回の記事では、節約貯金をする中でどうメンタルを保つべきなのか、ふゆこさんが考える“節約貯金の本質”を掘り下げた。
後編となる本記事では、収入や環境が厳しい中でどう節約や貯金を考えて折り合いをつけていくか、ふゆこさんの提唱する「対策自分論」を中心に紹介。自分ではどうにもならない環境要因に対処しながら自分の生活を守り暮らしていくヒントを教えてもらった。
環境要因に対してできるのは“対策自分論”
物価が上がっていく一方で、給料も金利も上がらない経済・社会状況。節約貯金どころではないという人も多いだろう。自分ではどうにもならない環境要因に対してどう折り合いをつけて、節約や貯金といった資産形成を考えていけばいいのだろうか。
「社会状況でも、職場でも、厳しいことや理不尽なことはたくさんあると思います。その点に関しては、本当に原因が自分じゃないことって多々ありますし、どうにもできない部分もあると思います」
ふゆこさん自身、新卒で入社した会社ではいつもどこからか怒鳴り声が聞こえるようなピリピリした環境で、パワハラが横行していたり、信頼していた人からセクハラを受けたり、嫌な思いをしたという。
そんな環境で耐えて働いても業績悪化で給料カット。さらに、奨学金477万円の返済や将来年金がどれだけもらえるかわからない状況に対して、自身の将来を悲観していた。
「環境が悪いから、自分がうまくいかないし、お金も貯められない」
そんなふうに、思っていたそうだ。
しかし現実問題として、嘆いているだけでは未来を変えることはできないと考えるようになった。ただし、ここで注意すべきは「自己責任」で片づけられる話でもないという点だ。
「最近は自分がいる環境や社会状況の問題も『自己責任』と責められてしまう論調がありますが、私はこれが好きではありません。とはいえ、環境が原因でも、事実として対策は自分でしていくしかないというのはありますよね。
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