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子どもを生成AIを使いこなせるよう育てるには? 「AIに取って代わられる人」にならないために

東洋経済オンライン / 2024年1月4日 17時0分

AI時代に勝ち残ることができる子どもたちの特徴とは(写真:Fast&Slow)

生成AIの登場により、大きくゆらぐ教育界。教わる・学ぶ側の子どもたちに求められる姿勢も変容してきています。本稿は、AI時代に勝ち残れる子どもたちの特徴について、学校改革プロデューサー・カリキュラムマネジャーである石川一郎氏の最新著書『捨てられる教師』よりご紹介します。

生成AIの有用性はユーザー次第

何事もそうですが、子どもは大人よりも順応力が高く、新しいツールや潮流にもすぐさま適応してしまいます。生成AIの受け止め方も、まさにそうです。親や教師がいぶかしがり、あるいは恐れ、その影響力や有害性、有意義性を計りかねている間にも、子どもたちの多くはどんどん自分の手で実際に生成AIに触れ、早くも使いこなし方を体得しつつあります。

【図表を見る】学校で生成AIの使い方を成功させる3条件

ただし、生成AIが検索エンジンや「ウィキペディア」の域を出ない単なる「できのいい情報収集ツール」にとどまるか、生産性の向上、想像力や創造性の発揮を助けるパートナーとなるかはユーザーによります。

ひと言でいえば、何かしら「問い」「問題意識」のある人にとっては、生成AIは頼れるパートナーになるでしょう。「こういう情報が欲しい」という要望ではなく、「こういうことを実現するには、どうしたらいいだろうか?」という問いがある人にとって、生成AIは格好の「アイデアの壁打ち相手」になります。

まるで生身の人間と意見を交わし、議論を重ねるかのように、生成AIと共にひとつのアイデアを練り上げていくことができるのです。それも、生成AIは人間の記憶力が到底及ばないほどの膨大なデータを学習しているわけですから、ある意味、アイデアの壁打ち相手としては、生身の人間よりも優秀と言ってもいいかもしれません。

AIを使いこなす人、AIに取って代わられる人

子どもと生成AIの関係性においても、同じことがいえます。

ひとつの小さな知識の断片に触れたときに「じゃあ、これは?」「こういう場合はどう?」「その知識を使ってどんなことができる?」「こんなことはできる?」と発想が広がっていく。そんな知的好奇心の強い子にとって、生成AIは、思考力や想像力、創造性を育む助力となるでしょう。

ただ、現状としては、そこまでのレベルで生成AIを使いこなしている子どもは、それほど多くないようです。おそらく今後、生成AIは多くの仕事において欠かせないものになっていくでしょう。

言い方を変えれば「生成AIを使って思考力や想像力、創造性を発揮し、生産性を向上できる人」と、「生成AIに取って代わられてしまう人」とでは大きく明暗が分かれる世の中になると考えられます。

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