1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

山陽電車の「ザ・ターミナル」、山陽姫路駅の存在感 百貨店の巨大ビル2階に頭端式ホームの風格

東洋経済オンライン / 2024年1月4日 6時30分

山陽姫路駅は山陽百貨店の建物の2階に位置している(記者撮影)

山陽電気鉄道本線の終点、山陽姫路駅にとって2023年は記念の年となった。明石―姫路間の開業から100周年、駅直結の山陽百貨店は開店70周年、街のシンボル姫路城は世界遺産登録30周年を迎えた。

【写真を見る】駅前に人力車が待つ「姫路駅前駅」100年前の貴重な写真や、70年前の山陽百貨店開店当初。現在、山陽姫路駅は巨大百貨店を併設する私鉄の「ザ・ターミナル」に成長した。

「私鉄のターミナル」の風格

兵庫県南部を地盤とする山陽電気鉄道の本社の最寄り駅は神戸市長田区の西代駅。同駅は本線の起点で駅番号も「SY01」となっている。東側で神戸高速線に接続しており、さらに阪神本線に直通して神戸三宮や大阪梅田へ1本の電車で行くことができる。

西代駅は大阪梅田―山陽姫路間を走る直通特急が一部を除いて通過するほか、同駅を始発・終着とする電車もないため、起点ではあるが途中駅の性格が強い。かつては頭端式ホームの電鉄兵庫駅が神戸側のターミナル駅として存在したが、1968年に神戸高速線開業に伴って電鉄兵庫―西代間が廃止された。

対して本線の終点、山陽姫路駅は百貨店と一体の巨大な建物の2階に乗り場がある「私鉄のターミナル」の風格を備えている。

現在の山陽姫路の歴史は、神戸姫路電気鉄道による1923年の明石―姫路間の開業にさかのぼる。当初は仮駅が別の場所にあったが、半年後に移転して「姫路駅前」駅が完成した。

1927年に関西電力の前身の1つ、宇治川電気が兵庫―明石間を運行する兵庫電気軌道と神戸姫路電気鉄道を相次いで合併。1928年、兵庫―姫路間の直通運転を開始した。

1933年に宇治川電気から電鉄部が独立して山陽電気鉄道が設立された。その後、姫路駅前は1943年に「電鉄姫路」に改称。高架駅となったのは1954年のことだ。

1991年に現在の「山陽姫路」の名称になった。1998年に阪神梅田との間で直通特急の運行を開始した。2022年の乗降人員は2万3342人(11月8日調査)で、山陽明石駅(2万7453人)に次いで同社線で2位となっている。

「駅前整備の一番手」

現在、神戸・明石から西へ走ってきた本線は、飾磨駅から直角の方向に北上する。山陽新幹線と山陽本線・姫新線の高架をくぐると、1979年に廃止された「姫路モノレール」の遺構である橋脚を見ながら、東へカーブして山陽姫路に到着する。駅は姫路城とJR姫路駅を結ぶ大手前通りの西側に位置する。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください