オワコン化した従来教育、捨てられる教師の末路 平成の価値観が通用しないZ世代が親になる頃に危機
東洋経済オンライン / 2024年1月10日 6時50分
AI の浸透によって、教師は淘汰されてしまうのか、それとも生き残っていけるでしょうか。本稿では、学校改革プロデューサー・カリキュラムマネージャーである石川一郎氏の最新著書『捨てられる教師』より、教師の明暗をわける要素や、教師自身がこれからの世界を生き抜くうえで知っておくべきことをご紹介します。
いよいよ「大学全入時代」がやってくる
今、日本の学校教育は大きな変化の時を迎えています。特に2040年あたりまで、つまり今後20年弱の間に、いよいよ昭和・平成の名残は消失し、学校教育は真に新しい時代に突入することが予想されます。この変化のうねりの元となるのは、ある3つの事実です。
第1の事実は、少子化の加速です。もとより減少傾向にあった日本の出生数ですが、2015年では、まだ100万人を超えていました。
ところが2016年、統計を取り始めて以来初めて100万人を割ると、2019年には90万人を割り、2022年には80万人を割り……と、政府予想を超える速さで少子化が進んでいます。この急速な少子化の進行は、新型コロナウイルスのパンデミックで約3年もの間、他者との接触が忌避される日々が続いたことと無関係ではないでしょう。
ともあれ、子どもが減ることは教育事業が縮小することを意味します。特に大きな影響を受けるのは大学でしょう。2022年に生まれた子どもは77万0747人。大学への進学率は平均して60%ほどですから、単純計算で、2022年生まれの子どものうち大学進学するのは約46万人──。
さて、これが何を意味するか、おわかりでしょうか。出生数が100万人を超えていたころは60万人以上が大学進学していたものが、約46万人にまで落ち込む。
すると、医大などの一部の専科大学、東大・京大など難関国立大学、早慶上理、GMARCHの一部の学部までは入試による選抜が機能しても、それ以下の大学は「試験さえ受ければ誰でも入学できる」という事態になるでしょう。
つまり2022年生まれの子どもたちが17年後、高校を卒業する2040年、いわゆる「大学全入時代」が訪れると考えられるのです。それどころか定員割れを起こし、経営不振に陥った結果、自然淘汰される大学も出てくることが考えられます。
学校は深刻な人材不足に陥っている
第2に、学校教師になる人が激減しているという事実があります。学校は、よく「ブラック職場」といわれます。
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