ホンダ「N-BOX」新旧比較、価格アップが懸念材料 2代目と新型となる3代目、意外と類似点も多い
東洋経済オンライン / 2024年1月26日 11時55分
また、2列目シートの背もたれを倒しフラットにした際の荷室長も153.5cmを確保。これらにより、新旧モデルは、共に27インチのタイヤを履いた大型の自転車も積載可能だ。新型では、さらにこのメリットを伸ばすため、倒した背もたれの一部をフラット化。積載した自転車の後輪がくる部分を平らにすることで、クルマの走行中に積載した自転車が安定するようになっている。
先進安全装備の変わった点
安全運転支援システムでは、独自の「ホンダセンシング」を全車に標準装備することも新旧同じだ。新型モデルでは、とくにフロントウインドウ奧の上部中央に装備されているカメラを変更。先代モデルが約50度の範囲を捉える単眼カメラだったのに対し、新型は約100度のワイドビューカメラを装備し、より広範囲の検知を可能とした。
これにより、先代モデルのカメラが、白線、車両、人を認識しその横位置を計測していたのに加え、新型では縁石などの道路境界も認識。さらに、これら認識したターゲットまでの距離と横位置も計測できるようになっている。そして、前方・後方・近距離の車両・外壁・ガラスなどを検知する前後8つのソナーセンサーと相まって、より高い予防安全性能を実現しているという。
具体的な機能では、前方または後方の障害物を検知し、衝突する恐れがある場合にブレーキを制御して衝突被害を軽減する「近距離衝突軽減ブレーキ」を追加。また、間違えてアクセルを強く踏んでしまったときの急加速を抑制する「急アクセル抑制機能」もN-BOXに初搭載する。
さらに、先代モデルでも採用していた渋滞追従機能付きのACC(アダプティブクルーズコントロール)も進化。高速道路などで、アクセルやブレーキの操作をしなくても設定速度で前車を追従し、渋滞時などに前車が停車したときは自動で停止する機能をアップデートしている。
新型では、例えば、走行中に、他車が前方に割り込んできて減速をしないと衝突の恐れがある場合などに効果を発揮する。先代モデルと比べ、より早い段階で割り込み車両を認知し、早期に減速を開始することで、速度の落とし方がよりゆるやかになっている。
筆者は、実際に高速道路でこの点も試してみたが、たしかに、他車が前方に割り込んできた際の減速がスムーズだった。従来のACCで感じることもあった「前車に衝突しないのだろうか?」とか、急減速により「後方車両から追突されるのでは?」といった不安を覚えるシーンはほぼなかったといえる。ほかにも、新型N-BOXでは、車線内を走行できるようにステアリング操作を支援する「LKAS(車線維持支援システム)」の機能も向上。カーブの旋回中に行うステアリングのアシストがより自然になっている。
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