ホンダ「N-BOX」新旧比較、価格アップが懸念材料 2代目と新型となる3代目、意外と類似点も多い
東洋経済オンライン / 2024年1月26日 11時55分
一方、N-BOXカスタムでは、フロントグリルをより大型化し、縁にあるクロームの加飾もデザインを変更。ヘッドライトの形状は、先代がシャープな印象だったのに対し、「ダイレクトプロジェクション式LEDヘッドライト」の採用で精悍かつメカニカルな眼差しを演出する。上下2眼タイプのLEDヘッドライトは、上がロービーム、下がハイビームで、反射面が不要なことなどで、ユニットを小型でシンプルにできるメリットもある。
また、新型には、左右ヘッドライト上とフロントボンネット下を一直線でつなぐ「一文字ライト」も装備。灯体を車幅まで広げることで、ワイド感と最上級グレードとしての品格を演出するという。なお、一文字ライトの機能は、ボンネット下がポジションランプ(昼間は消灯)、左右のヘッドライト上がポジションとDRL、シーケンシャルターンシグナル(ウインカー)の3つを兼ね備えている。
あくまで私見だが、スタンダードの顔つきは、先代モデルではさすがにやや古い印象もあった。その点、新型モデルでは、よりフレンドリーな印象だけでなく、最新モデルらしい「今っぽさ」もあるのではないだろうか。また、N-BOXカスタムでは、いわゆる「オラオラ感」が強いのは先代モデルのほうだろう。新型は、やや上品な印象に変わった感じで、このあたりは、ユーザーによって好みがわかれるところだと思う。
内装の変わった点
運転席では、ステアリングを3本スポークから2本スポークに変更。メーターパネルは、先代モデルが運転席前のダッシュボード上に配置し、ステアリング上からメーターを見る設定だった。一方、新型のメーターパネルは、ステアリング奥にあるインホイールメーター式を採用。インストルメントパネル上面のフラット化と相まって、すっきりとした開放感ある前方視界を確保している。
また、メーターは、先代がアナログ式だったのに対し、新型ではデジタル式の7インチTFT液晶メーターを採用。表示内容をわかりやすくゾーニングしたほか、自車を後方から見たようなイラスト映像を出すことも可能。オートブレーキホールド作動時などに、ちゃんとブレーキランプが点灯し、後続車などに知らせているかどうかなども一目でわかるようになった。
また、新型はグローブボックス容量を先代モデルの2倍以上に拡大。先述した、先代モデルにあった助手席スーパースライドシート仕様がなくなったのは、この変更点によるところも大きい。室内サイズに限界がある軽自動車では、助手席のスライド量とグローブボックス容量の拡大は両立しにくいためだ。
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