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ホンダ「N-BOX」新旧比較、価格アップが懸念材料 2代目と新型となる3代目、意外と類似点も多い

東洋経済オンライン / 2024年1月26日 11時55分

新型N-BOXカスタムでは、「マルチビューカメラシステム」をオプションとして追加設定していることも注目だ。これは、フロントグリル、左右ドアミラー、テールゲートに備えた4つの魚眼シーモスカメラが車両の周囲を撮影し、ナビモニターに映し出す機能。これにより、バックで駐車する際に、リヤビューや約180度を見渡せるリヤワイドビュー、さらにそれらと真上から車両を見下ろしたようなグランドビューを組み合わせた映像を出すことができる。また、見通しの悪い交差点などへの進入時に、死角にいる他車を映したり、狭い路地で対向車とすれ違う場合などに、見えづらい前側方を写し出すことも可能。狭い路地や駐車場などでの運転が苦手なドライバーをサポートする。

価格アップは妥当か

以上が新旧N-BOXの類似点と変更点だ。新型では、とくに先代モデルの装備や機能を継承しつつも、さらに改良を施していることが印象的だ。また、場合によっては廃止した装備もある。例えば、前述した助手席スーパースライドシート仕様。この装備は、停車時などに助手席を最も後方に移動すれば、座ったままで後席のチャイルドシートに乗せた子どもの世話をするときなどに便利だ。だが、前述のとおり、ホンダによれば、先代モデルではニーズがあまりなかったこともあり、グローブボックス容量の拡大を優先し、新型に設定していない。ほかにも、ラインナップの構成をよりシンプルにするなど、先代モデルの販売状況を分析し、装備や機能をただ追加するだけでなく、取捨選択も行っている。

なお、価格(税込み)だが、スタンダードでは、新型モデルが164万8900円~188万1000円で、先代モデルは146万8500円~206万2500円。新型は、例えば、最安グレードのNAガソリン・FF車で18万400円のアップだから、かなり高くなった印象もある。ただし、新型で最も高いグレードは、N-BOXファッションスタイルの4WDで188万1000円。先代モデルの最高値グレードは、N-BOX L・ターボ コーディネートスタイルの206万2500円だったから、新型の本体価格は200万円以下に収まっている。

一方、N-BOXカスタムの価格(税込み)を比較すると、新型が184万9100円~236万2800円なのに対し、先代モデルは182万4900円~228万8000円だ。最安グレードのNAガソリン・FF車で、新型は2万4200円のアップ。最高値のグレードでは、ターボ・4WD車のコーディネートスタイル(2トーン仕様)が7万4800円のアップだ。

装備は充実したが、そのぶん価格アップ

こうして見てみると、グレードによって差はあるものの、新型は価格が上がっている傾向であることは間違いない。新型の装備や機能追加に対し、ユーザーがこの価格差をどう感じるのかも、今後の新車販売台数に大きく影響するだろう。

とくにターボ車の設定がないことで、新型スタンダードの売れ行きにどんな影響がでるのかも気になるところ。N-BOXに限らず、NAエンジンを搭載する軽自動車は、ロングドライブなどでパワーやトルクにちょっと物足りなさを感じるケースも多い。より余裕の走りを生むターボ車は、新型ではN-BOXカスタムでしか選べなくなっている。

こうしたラインナップの変更も含め、新型N-BOXが、新車販売台数で数々の記録を樹立した先代モデルと同等、もしくはそれを超える売れ行きを見せるのかに、今後注目したい。

平塚 直樹:ライター&エディター

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