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10浪「農工大」夢を諦めた彼を救った"ある存在" なぜ獣医の夢に方向転換?5浪目のある出会い

東洋経済オンライン / 2024年2月4日 7時0分

精神科医を目指していたレトロプリンさんが、進路を方向転換した理由とは?※写真はイメージです(写真: マハロ / PIXTA)

浪人という選択を取る人が20年前と比べて1/2になっている現在。「浪人してでもこういう大学に行きたい」という人が減っている中で、浪人はどう人を変えるのでしょうか?また、浪人したことによってどんなことが起こるのでしょうか? 自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した経験のある濱井正吾氏が、いろんな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったことや頑張れた理由などを追求していきます。

今回は、九州の最難関高校から10浪して東京農工大学地域生態システム学科に合格、そこから30代で私大の獣医学部に合格し、現在も獣医になるために大学に通うレトロプリンさん(仮名)に話を伺いました。

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難関高校に進学も、人間関係で苦悩

人生は挫折の連続です。

【写真】夢を諦めたレトロプリンさんを救ったある存在(写真はイメージ)

今回、お話を伺ったレトロプリンさん(仮名)は、成績優秀だった幼少期を経て、九州の最難関高校に合格し、エリートコースを歩んでいました。

しかし、そこで人間関係に苦労して精神科に通うようになります。「人の気持ちをわかり、手助けができるような精神科医になりたい」と思った彼でしたが、なんと4浪のときにはかかりつけの医師に夢を諦めることを勧められ、さらなる絶望に陥ります。

そんな彼の人生が好転したのは、意外なことがきっかけでした。今回は彼の10年に及ぶ長い人生の暗闇と、その突破口について深掘りします。

レトロプリンさんは福岡に生まれ育ちました。小さいころから知的好奇心のある子どもだったようで、小学校で『ダレン・シャン』や『アルジャーノンに花束を』を読んでいたそうです。

「小学校・中学校のときは静かな子どもだったので、ほぼ一人で過ごしていた気がします。中学に上がってからはずっと勉強をしていて、中学2年までに中3までの内容を終わらせる気概で、勉強していました」

塾にも通いながら受験勉強をし続けた彼は、中学生活を勉強に捧げたこともあり、高校受験でギリギリ九州の最難関高校に合格し、進学します。順風満帆の人生かと思われますが、高校進学以降、彼の人生は大きく変わり始めます。

「高校に入ってから、中学までずっとよかった成績がどんどん下位のほうになりました。2年生のころには170~180人のうち、下位1割に落ちてしまいました」

彼の成績が中学時代より悪くなった理由として、学校のレベルが上がったこともあるようですが、人間関係に悩んだことが大きかったそうです。

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