「パワハラ上司」巧妙な3大"陰湿攻撃"と回避法 「悪くない部下」をじわじわと追い込む蟻地獄
東洋経済オンライン / 2024年2月19日 11時20分
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」 と心理学者のアドラーが考えたように、ほぼ全ての人が人間関係で悩んだ経験があるはず。
元お笑い芸人である中北朋宏氏は、芸人引退後に未経験でコンサル業界に転職し、「笑いの技術」を駆使して3年で売り上げナンバーワンに。
その後、起業して株式会社俺を設立。現在は心理的安全性や営業力を向上させる独自のノウハウ「コメディケーション」を260社、2万6000人以上に提供している。
最新刊『おもしろい人が無意識にしている 神雑談力』では、中北氏がこれまでの経験やお笑い芸人として培った技術を駆使した「人を動かすコミュニケーション術」を網羅。
以下では、その中北氏が「陰湿な上司への対策」について解説します。
増える「巧妙」なパワハラ
以前の記事【「パワハラ禁止のはずが…」"陰湿な職場"急増の訳】では「心理的安全性の重要性」が悪い方向へ働いてしまい、キャリアの安全性が保証されていない「ゆるい職場」が生まれてしまっていることについて書きました。
「ゆるい職場」とは心理的安全性(≒居心地の良さ)は確保されているものの、キャリアの安全性を感じることができない職場のことです。
これに気づいた優秀な若手から組織を抜けるということが起き始めています。
そうなってくると上層部は、結局は心理的安全性(≒居心地の良さ)だけではダメ、「成長のためには厳しい指導も必要」となり、ネジを締め直すように、キャリアの安全性を担保するために厳しさを復活させようと試みる会社も増えてきています。
このような背景から、いきなりパワハラと受け取られてしまうような強い指導はできないので、部下に対する嫌味をフィードバックの中に巧妙に入れてしまっている陰湿な上司が増えてきています。
実際に私が人事コンサルとして携わる組織も、ここ数年で今までのような明らかに顕在化している問題(パワハラ、ロジハラ)より、巧妙に隠れている潜在化された問題(陰湿さ)が増えてきました。
このような陰湿上司は、一見「ちゃんとした上司」という評価を受けているため、陰湿なフィードバックを受けたとしても、部下は「自分が悪かった」と自責の思考を持ってしまいがちです。
何度も、巧妙な陰湿フィードバックを受けると、やがて部下の自己肯定感や、仕事への自信は下がり続け、メンタル不全に陥るケースもあります。
今回の記事では、「陰湿上司がやりがちな3大陰湿攻撃を知り、それからどう自分を守るのか?」について紹介したいと思います。
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