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ホンダ新「CR-V」日本導入、燃料電池車だけの訳 水素+プラグイン充電機能を持った新型SUV登場

東洋経済オンライン / 2024年2月28日 11時30分

このうち、DC給電口に関しては、専用の外部給電機(パワー エクスポーター e:6000/パワー エクスポーター 9000)を接続して使用するため、一般向けというよりは野外イベントや災害時の電源としての活用を前提とした法人・自治体向けの機能となる。そのため詳しくは割愛するが、注目は外部給電に対応したAC充給電口だ。

この外部給電口は、プラグイン充電機能に加え、最大1500WのAC給電も可能。プラグイン充電については、日本およびアメリカにおける普通充電規格「SAE J1772」に対応し、自宅のACコンセントに接続することで手軽に車両の充電が可能だ。

また、専用の給電用コネクター「ホンダ パワーサプライコネクター」が標準装備され、手軽に家電製品を接続して使える点も利便性が高い。最大1500WのAC供給が可能なので、停電時やアウトドアなどのレジャーで力を発揮する。そのほか、キャンプで電気ケトルをつないでお湯を沸かしたり、外出先でパソコンをつないで仕事をしたり、スキーや海などの帰りにドライヤーをつないで髪を乾かしたり、DIYの際に電動工具をつないで作業したり、さまざまな使い方ができそうだ。

外部給電に関して、クラリティ フューエル セルも同様に可能だったが、CR-V e:FCEVでは残しておきたい水素残量を設定する「給電下限水素残量設定」といった機能が追加されている。例えば、キャンプ場で限界まで給電を使うと、水素残量が0になって身動きがとれなくなってしまう危険性がある。そういった状況を防ぐための機能だ。

日本で燃料電池車のみを設定した真意

自動車の電動化が叫ばれるようになって久しいが、最近ではBEVの課題も浮き彫りになっている。そんな中でいち早く、エンジンからの脱却を掲げた国内メーカーがホンダだ。2050年にホンダに関わるすべての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルの実現を目指し、製品だけではなく企業活動を含めたライフサイクルでも環境負荷ゼロの実現に向けて「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」に取り組んでいる。

ただし、前述した課題もあり、BEVだけでは解決が難しい領域があるのも確か。そこでホンダは、2002年の「FCX」、2008年の「FCXクラリティ」、2016年のクラリティ フューエル セルと、長年水素技術やFCEVの研究・開発に取り組んできた実績がある。

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