白い恋人に似てる?「白い針葉樹」作る会社の挑戦 摘果リンゴ使ったお菓子「りんご乙女」も販売
東洋経済オンライン / 2024年3月7日 13時0分
沖縄への投資はこれだけにとどまらない。未開拓市場だった百貨店向けギフト市場への参入を決め、那覇市のデパートリウボウ内にあるケーキ店の買収に動いたのは2023年3月。長野産の青果を使った高価格帯のスイーツ商品の開発に乗り出し、さらに、デパート傘下のスーパー向けに高品質な旬のフルーツの卸販売も同時にスタートさせた。
これも、トンネルの先に出口を求める各地の生産者とメーカーの存在と、代々受け継がれた「地元の灯り」を絶やしてはならないという、松澤社長の精魂あってこその経営判断だ。
マツザワの工場や店舗がある地元・飯田エリアは、2027年以降にリニア中央新幹線の「長野駅」の開業が予定され、ヒト・モノの交流が飛躍的に増大することが予想される。さらに、飯田が位置する南信州地域は全国の長寿上位を占め、長野県の中で最も高齢化率が高い一方で、高齢者の就業率がトップクラスという特異な地域でもある。
これからを担う人材の育成が課題
これと同様に、マツザワの社員の平均年齢は44歳を超え「ベテラン勢」が主力を担う。土産品からギフト商品まで取引先と顧客層の幅が広がり、旬や行事のカレンダーが異なる地域へと拠点が拡大する中、企画・開発から広報活動まで対応力ある人材をいかに育てていくかが、大きな課題となる。
対話力と再現力、そして柔軟性ある担い手を育成しようと、松澤社長は社内研修を欠かさず実施し「学び舎」としての社風づくりに余念がない。
「商品をつくり、人をつくり、産地を守り育てる」ことは、過去から受け継いだものを次世代へとつなぎ、残していくことに通じる。
マツザワが耕してきた道には、その足跡がしっかりと刻まれ、次の一歩につなげようとする、企業本来の営みの原型がある。
観光産業が日本経済の柱になろうとする中、地方メーカーの連帯が全体の競争力を支える土台となる。その代表格としてのマツザワの今後の奮闘は、注目に値する。
座安 あきの:POLESTAR OKINAWA GATEWAY取締役、広報戦略支援室長
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