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株価が暴落するかしないかは大した問題じゃない バブルで何を失ってしまったのか

東洋経済オンライン / 2024年3月9日 8時30分

この30年間により、日本経済からビジネスモデル(あるいは社会システム)に関するアイデアを生み出す、人材、組織的なノウハウ、そしてそのスピリッツなどがすべて失われ、2010年代は苦し紛れのリフレ政策、金融緩和ですべてをごまかすというアベノミクスにすがったのである。

今回のバブルは「犯罪的なバブル」とは根本的に違う

そして、2020年代、ようやく完全な世代交代、企業プレーヤーの一部交代が行われ、日本経済は動き始めたのである。

そう。日本経済の「失われた30年」とは、すべて1980年代のバブルのせいだったのである。そして、現在の株式バブルはただの株式バブルであるから、社会への破壊的な影響は少ないという意味で、1980年代のバブルと比べて「ましなバブル」であるといえるだろう。

一定年齢以上の人々が「あのころの雰囲気とはまるで違う、だから今がバブルとは思えない」などというが、それはまったくの間違いだ。あの日本経済を破滅させたあの犯罪的バブルとはまったく異なった、ただのバブルが起きているだけなのである。

だから、バブルが崩壊すれば株価は暴落するが、社会はバブルによってそれほど変わらないし、崩壊しても変わらないだろう。

インバウンドバブルは1980年代のバブルに近いものがあり、観光依存に自ら突き進んでいる一部の地域のことはとても心配だし、同様に「資産運用立国」という言葉や新NISA(少額投資非課税制度)もバブル崩壊の波及効果が一定程度ありそうで、心配であるが……。

(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が競馬論や週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)

競馬である。

日本競馬は、今や海外の騎手にとって憧れの的だ。昨今の日本観光ブームと相まって、今年1月から前代未聞の大量の新規外国人騎手がJRA(日本中央競馬会)競馬にやってきた。

しかし、2カ月が経って、何人かは予定を短縮してすでに帰国してしまっている。大成功といえるのはレイチェル・キングという豪州で活躍している英国出身の女性騎手だけで、多くの騎手があまりうまく日本の競馬に対応できなかったようだ。

これは、基本的には今やJRA騎手のレベルは世界最高に近いということだ。しかし、この事実が、別の面で日本競馬に問題を生じさせている。

それは、日本では騎手がスターでありすぎることだ。騎手が主役になりすぎているのである。実は、これが外国人騎手にとって最大の日本競馬の魅力である。競馬場のファンが騎手を大スターとして応援する。これは日本以外では見られない。

調教師が「中間管理職」のような立場になる日本競馬

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