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1浪早稲田大「学歴厨を生業にした」彼の驚く半生 Xでじゅそうけんを運営、受験情報を発信する

東洋経済オンライン / 2024年3月17日 11時20分

この結果に自信を持った彼は、現役時と同じ大学・学部を受験することにします。しかし、センター試験は82%といまひとつの結果に終わり、結局当初目標にしていた志望校には手が届きませんでした。

この年も一橋に加えて「早慶の中でも行きたかった」という慶応の経済学部、早稲田の法学部にも落ちた伊藤さん。とはいえ、現役で目標にしていた早稲田の社会科学部からは合格をもらい、そのまま入学することにしました。

しかし、彼の受験勉強はまだ終わりませんでした。

憧れの東京での鬱屈とした日々

憧れの東京に行き、入りたかった早稲田での学生生活をスタートさせた伊藤さんを襲ったのは、鬱屈とした日々でした。

「テニスサークルに入って、7月までは大学に通いましたが、夏ぐらいにしんどくなってサークルにも、学校にも行けなくなりました。僕の周囲にいた内部生や推薦入学生は入学前にすでに友達の輪ができて、大学生活を楽しんでいました。

でも、自分は浪人までしてガリ勉をして彼らと同じ大学に入ったのに、友達がいなくて、学校でも馴染めない。だから、彼らの様子を見てより精神的に落ち込みましたね。彼らが悪いわけではないのですが、当時の自分にとっては人生で1、2を争うつらい時期でした」

その状態からなんとか脱しようと思った彼は、夏休みに2ちゃんねるの「大学受験サロン板」で学歴に関する議論をたくさん見て、「もっと自分はやれたんじゃないか」という感情が湧き上がったことで、「東大か一橋に行こう」と決心。塾のバイトに週4回通いながら、仮面浪人をする決意をします。

「秋学期は語学と必修しか授業を取っていなかったので、空いた時間を図書館での勉強と、塾のバイトでのアウトプットに捧げました。そうした日々を続けたおかげで、11月のセンター試験の模試では780/900点を取れたので、一橋や東大の文科Ⅲ類を狙えるかもしれないと思いました」

しかし、孤独な状態で半年間の受験生活を送ってきた彼は、12月の終わりに緊張の糸が切れてしまいました。

「友達がいなくて、塾の人とも話さず、親にも言えないまま戦ってきたので、うつ気味になってしまったんです。その状態のままセンター試験を受けに行ったのですが、ひどい点数で、とても一橋を受けられる状態ではありませんでした」

田舎では受験情報が限られている

こうして精神的にひどく落ち込んだ彼は、一橋の2次試験に出願せずに、仮面浪人の生活を終わらせます。

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